INTRODUCTION
シーズン3から三年の時を経てついに届いた「SHERLOCK/シャーロック」シーズン4。前作の記憶も薄れがちだったが、モリアーティの顔のアップがモニターに映し出されるやすべてが鮮明に甦る。そうだ、命の保証なしに国外追放されたシャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)はわずか七分で呼び戻されたんだ。そして政府高官の兄マイクロフト(マーク・ゲーティス)の元に連れて行かれ、命拾いしたことをこれっぽっちも感謝せず、人の話を無視してメールを打ちまくるシャーロックを見たならば、ファンはもう三年も待たされたことなどすっかり忘れ、この高機能社会不適合者にして世紀の天才探偵が挑む新たな謎と冒険に胸を躍らせずにはいられない。
今シーズンの特色は、これまでより格段にドラマチックでエモーショナルな見どころが増えていること。シャーロックと相棒のジョン(マーティン・フリーマン)、その妻メアリー(アマンダ・アビントン)らが織りなす人間ドラマが素晴らしい感動を呼ぶと同時に、それ自体が謎解きの鍵になるという緻密なストーリー構成にはただもう感嘆するばかり。間違いなくシリーズ屈指の傑作といえよう。
SYNOPSIS
第1話「六つのサッチャー」は、同じ製造元のサッチャーの石膏像が次々と破壊される話。と聞けば、原作ファンなら「六つのナポレオン」を思い出すはず。ただその後の展開と衝撃はあまりに強烈で、続く第2話・第3話への大きな布石となっていく。
第2話「臥せる探偵」は、前作の悲劇で身も心もボロボロとなったシャーロックとジョンが、ロンドン最凶のシリアルキラー(トビー・ジョーンズ)に立ち向かうことで、自分自身と二人の絆を取り戻していく。どこまでがトリックなのか、罠にかかったのはどちらなのか、シーンごとに優劣が入れ替わる究極の推理ゲームと、その先に待つ驚愕の真実。
第3話「最後の問題」は、あっと驚く登場人物が出現し、シャーロックの幼少時代の忌まわしき記憶が解き明かされる。その真実にすべての人が言葉を失うこと間違いないはず。