アカデミー賞外国語映画賞候補に挙がり、昨年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した、ハンガリーのイルディコー・エニェディ監督の作品。食肉処理場で働く若い女性と中年上司の孤独な心を“ある夢”が結びつける幻想と現実が入り混じった愛の物語。出演はアレクサンドラ・ボルベーイ、ゲーザ・モルチャーニ。
幻想と現実が入り混じった愛の物語
2018年のアカデミー賞で外国語映画賞候補に挙がり、前年のベルリン国際映画祭では金熊賞を受賞した、ハンガリーのイルディコー・エニェディ監督(「私の20世紀」)が18年ぶりに発表した長編作品。食肉処理場で働く若い女性と中年上司の孤独な心を“ある夢”が結びつける幻想と現実が入り混じった愛の物語。出演は新人アレクサンドラ・ボルベーイ、本来出版社勤めのゲーザ・モルチャーニといった異色のキャスティング。
同じ夢を共有している男女
ハンガリーのブダペスト郊外にある食肉処理場で代理職員として働くマーリア(ボルベーイ)は、他者とコミュニケーションを取るのが苦手で、職場に馴染めずにいた。そんな彼女を片手が不自由な上司のエンドレ(モルチャーニ)は気にかけるが、そんな心配りも巧くかみ合わない。だがある日、牛用の交尾薬が盗まれる事件が発生し、全従業員が精神分析医のカウンセリングを受けることになり、マーリアとエンドレが同じ夢を共有していることが判明する。
二人は夢の中で“鹿”として出会っていた
二人は夢の中で“鹿”として出会い、交流しているのだった。奇妙な一致に二人は驚くが、これをきっかけに互いの間が縮まっていく。戸惑いながらマーリアはエンドレに接近していき、エンドレも彼女にアプローチするが、マーリアはそれに応えられずすれ違ってしまう。夢の中ではありのままでいられるのに、現実では一向に進まない二人の関係はどうなってしまうのか。
「心と体と」
監督/イルディコー・エニェディ
出演/アレクサンドラ・ボルベーイ、ゲーザ・モルチャーニ
4月14日公開/サンリス配給
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