19世紀初頭にグリム兄弟によって書かれたドイツの民話集『グリム童話』に初版から収録されている民話『手なしむすめ』を、新たによみがえらせたアニメーション映画『⼤⼈のためのグリム童話 ⼿をなくした少⼥』が8月、渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開が決定。ポスタービジュアルが完成した。

ヒロインは悪魔の企みで両腕を奪われた少女

画像: ヒロインは悪魔の企みで両腕を奪われた少女

160以上の言語に翻訳され、聖書に並ぶといわれるほど世界中で読み継がれてきた『グリム童話』。だが、その元になった民話には多くの残酷な場面や性的な事柄が含まれており、“本当は恐ろしい”童話として、日本でも大人向けに長年注目を集めてきた。本作はその一篇『手なしむすめ』を現代の視点から描いたフランスのアニメーションだ。

ヒロインは悪魔の企みで両腕を奪われた少女。家を出て放浪の旅に出た彼女は、不思議な精霊の力にも守られ、やがて、一国の王子から求愛を受けることになる。しかし、悪魔は、用意周到にふたりの仲を引き裂く。娘は生後間もない子どもを連れ、王宮を後にする。娘と悪魔の闘いの結末は? 娘が息子と選んだ未来とは?

生命力にあふれ、しなやかに生きるヒロインを現代的な視点で描くのはフランスのセバスチャン・ローデンバック監督。故・高畑勲監督の実験精神に敬意を表する監督は、本作で驚嘆の作画技法「クリプトキノグラフィー」を用い、長編でありながら全ての作画をたったひとりで手がけた。まるで線そのものが命を持ち、呼吸するかのような美しい映像に、思わず息を呑む。そして、王子との結婚の先に少女を待ち受ける思いがけない物語の展開は、原作とは異なる監督ならではのラストへと観客を誘っていく。

このたび完成したポスタービジュアルは、セバスチャン・ローデンバック監督の書き下ろしによるもの。力強い少女のまなざしと『おとぎ話の向こう側へ』というキャッチコピーが印象的だ。

本作を鑑賞した片渕須直監督、トム・ムーア監督、山村浩二監督という、現代を代表するアニメーション監督からの絶賛コメントも公開された。

現代の名匠アニメーション監督たちから絶賛コメント続々!

■片渕須直(アニメーション監督/『この世界の片隅に』)
水墨画のように省略が行き届いたアートスタイルにたじろぐな。
童話という言葉に心の窓を曇らせるな。
ここにあるのは映画だ。重厚で凄まじい一本の映画だ。

■トム・ムーア(『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』監督)
アヌシ―映画祭で見た「手をなくした少女」に言葉を失った。
その完璧さと美しさに、ため息。

■山村浩二(アニメーション作家)
おとぎ話に血を通わせ、現代を生きる我々に訴えかける、
切断と接続の物語。駒の間での線の欠落と補填、
削ぎ落とした要素で成立させた画面は、見ることへの
興味を沸き立たせる。アニメーション描画における省略の
可能性の追求という点でとても共感している。

⼤⼈のためのグリム童話 ⼿をなくした少⼥
8月、ユーロスペースほか全国順次公開
配給:ニューディアー
© Les Films Sauvages – 2016

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.