最注目は〝THIS IS ME〞舞台裏!
舞台からの映画化ではなくオリジナルで作られたミュージカルとして、昨年大ヒットした「ラ・ラ・ランド」を抜き去りついに興収トップに立ったこの「グレイテスト・ショーマン」。アメリカ同様のロングランヒットとなっており、応援上映が盛んに行なわれたことも記憶に新しい。これはやはり作品中で歌い踊られる楽曲の魅力によるものだろう。特典映像もそれを意識した構成になっている。
楽曲の中で極め付けはオスカー候補にもなった〝THIS IS ME〞だろう。
鬚女に扮したキアラ・セトルのナンバーだ。特典の『時を超える歌』は登場するすべての楽曲について、作詞・作曲のベンジ・パセックとジャスティン・ポールのコンビが製作過程を明かしていくものだが、その中で〝THIS IS ME〞をキアラが歌うことになったいきさつも描かれている。
彼女は元々バックコーラスを務めることが多かったのだが、初期のワークショップの時点で監督のマイケル・グレイシーが彼女に歌わせようとした。何度も固辞した彼女も最後には歌い出すが、譜面を前にマイクに向かって歌っていたのが途中から眼鏡も外し踊りながら歌い上げていく。
主演のヒュー・ジャックマンも含め、その場にいた全員が盛り上がっていく様子が捉えられた素晴らしい映像だ。一部の応援上映でも流されていたので見た人もいるだろうが、これは感涙必至のシーン。
ほかにもパフォーマンスシーンだけを集めた〝ミュージック・ボックス〞、歌詞が画面に出る〝シング・アロング〞といった、ミュージカルならではの特典もあり、さらに初回版では歌詞と写真で構成された公式ソングブックも封入されている。
加えてスチールブック仕様には振付師による〝THIS IS ME〞のダンス・チュートリアルまで収録されている。何度でも見たい作品をさらに楽しむのに絶好の特典映像であることは間違いない。