6月6日レンタル開始のこの人気TVシリーズ「iゾンビ」の出演者たちのインタビューが到着。最後となる今回はリヴと同じ半死半生のゾンビ、ブレイン役のデヴィッド・アンダーズをお届けしよう。
このドラマに関して悪い夢を見たことがあるんだ
Q:自分のキャラクターで最も好きなところと最も嫌いなところは何ですか?
A:僕のキャラクターで一番好きなところと一番嫌いなところ、ね。僕は彼の持つ鋭い機知が気に入っている。僕は、人間はその発言によって評価されると考えているから。で、僕のキャラクターも、ロブ・トーマスとダイアン・ルッジェロがブレインのために書いたセリフ次第なんだけれど、彼らはブレインに言わせる素晴らしいセリフを書いてくれる。だから、仕事をしに行って、ああいう事を言えるのは本当に楽しい。彼の服装も好きだね。彼はなかなか素敵なスタイルできめているからね。彼について嫌いなところは何もないな。
Q:本当に?
A:うん。嫌いなところがあったりしたら、自分のキャラクターを非難してしまうことになるからね。自分が演じているキャラクターを非難することなんかできないよ。
Q:あなたは先ほど、彼を、ヒゲをひねり回すみたいな悪役にはしたくないと言いましたが、あなたは悪役にキャストされることが多いですよね? ああいう役にキャストされた際、その人となりはすでに脚本に書き込まれているのですか? あなたは、そういう役を選んでいるということですか? それとも、自分がなりたくないような悪役を演じないために、俳優として何かをしなければならないのでしょうか?
A:どうだろうね。僕は、そういう質問をよく聞かれるけれど、答えるのは難しい。僕は、幸運にもああいう愛すべき嫌われ者を演じてきた。殴りたいのか、一緒にビールでも飲みたいのか、迷うような人間だ。僕の言わんとしていること、わかるかな? 僕はお母さん子なんだけど、彼女は世界で一番優しいような人なので、僕は、その優しさの一部を受け継いだのだと思う。だから、僕が本当に酷い事をしていても、そこに少しだけ優しさがあったりするんじゃないかな。僕のこれまでのキャリアを通じ、スクリーン上でやらなければいけない事で「ああ、僕の母がすごく嫌がるだろうな。こんなの見たくもないと思うだろうな」と考えた事もあったよ。
Q:お母様はご覧になるんですか?
A:早送りしたり、時には目をつぶったりしているよ。「iゾンビ」について彼女は……僕たちは一緒に見るんだけど……彼女はミネソタ出身なので、ミネソタ訛りで話すことを失礼してもらいたい。もしかしたらそれは感謝されることなのかもしれないけど。「私たち、就寝時間直前に見るものだから、悪い夢を見ちゃうのよ。あのドラマの一部を頭の中まで引きずっちゃうのよね」って。
Q:あなたは、役のせいで悪い夢を見たりしたことはありますか? それとも、あなたはキャラクターや脚本から自分を切り離して考えることが上手なのでしょうか?
A:僕も悪い夢を見るかって? いいや、僕たちのはゾンビ・コメディ・ロマンチック・ドラマの楽しい番組だからね。僕がこれまで悪い夢を見たことがあるかというと、それもノーだな。いや、実を言うと……この番組に出ている友達のことで最近、悪い夢を見た。名前は明らかにしないけれど、彼が次のエピソードで殺されると告げられたという鮮明な夢だった。
Q:それは残念な夢ですね。
A:僕は「くそぉ」って感じで。僕たちは、その日丸1日仕事があるのに、彼はそれを知ったばかりだったんだ。それは事実とは全然違ったんだけれど、そんな夢を見たなんてことが信じられなかった。
僕は映画でもゾンビものに出たことがあるんだ
Q:あなたのキャラクターを、恐ろしい人間でありながら同時にチャーミングでもあるというように演じるのは難しいですか? それをどのように演じるのですか?
A:こうなると、もう僕は恐ろしい事にフォーカスを当てているみたいな感じがするね。どうだろう、分からないけれど、そういうのはすべて脚本に書き込まれているんだ。チャーミングなところも身の毛がよだつようなところも、恐ろしいところも、全部、脚本に書かれているんだよ。難しいことではない。難しいかと言ったんだよね? いや、簡単だ。僕にはね。
Q:あなたは彼と似たところがありますか? オレゴン出身のあなたは、私たちが初めて会う太平洋岸北西部出身者です。バンクーバーに難なく移り住むことができましたか? この役のためにここに来る前に、バンクーバーについて多くを知っていましたか?
A:うん。太平洋岸北西部の気候で育ったから、天気の面ではとても簡単に順応できた。小雨でもだいじょうぶだし、寒くてもだいじょうぶだ。でも、オレゴンには18年間住んだけれど、ロサンゼルスにも16年間住んだから、僕の身体はロサンゼルスの熱気に順応してしまったんだ。また母親を持ち出すことになるけれど、僕は母の血行を受け継いだので、すぐ寒くなる。ただ手で温かいカップを持つだけのために、お湯をオーダーすることもあるぐらいなんだ。
Q:このキャラクターについてのファンからの反応で、最も予想しなかったのはどういうものですか?
A:何だろうなあ。ツイッターとかで皆の反応は読むけどね。彼は大嫌いだけど大好きというのがほとんどかな。「あなたのことは大嫌いだけど、死んでほしくない」とかね。ローズ・マクアイヴァーのキャラクター、リヴのボーイフレンドだったローウェルをブレインが殺したエピソードが放映された直後に、僕はヒューストンのコンべンションに参加したんだけど「ブラッドリー・ジェームズってなんてハンサムな男性なのかしら。そんなブラッドリーのローウェルを殺したあなたなんて大嫌い。彼は、素晴らしい頬骨を持っていてすごく美しいのに」なんて言われちゃってさ。僕は「じゃあ、どうするって言うんだよ? 僕を殺すとか?」なんて思った。その後、僕は彼の広報係みたいになっちゃって「彼は順調にやっている。彼は、A&Eネットワークの『オーメン』という新番組の主役だから。彼はだいじょうぶ。彼のことをもっと見られるから」なんて言ったりして。
Q:ゾンビに惹かれる人が多いですが、どうしてだと思いますか?
A:ゾンビへの強い興味はどういうものかということ? 本当のことは分からないけれど、モンスター・ジャンルみたいな映画は周期的に作られるとは言えるかな。僕の子供時代には、僕が大好きなバンパイア映画の一つ「ロストボーイ」があって、そしてゲイリー・オールドマンの「ドラキュラ」があったけど、その後はバンパイアというものをあまり見なくなった。バンパイアには常に惹きつけられるものがある。ゾンビについては分からないけれど……僕は「28日後…」がゾンビ・ジャンルを復活させたと考えている。実は、僕も「ゾンビ処刑人」という映画に出たことがあるんだ。3人ぐらいしか見た人がいない映画だと思うけれど。言うまでもなく、圧倒的な力を持つ「ウォーキング・デッド」が、ゾンビものの大量出現の理由だろうね。やれやれ、僕はなぜ、たった今言ったような事を言ったんだろうね。「ウォーキング・デッド」が、その理由だよ。
Q:「ウォーキング・デッド」同様、このドラマシリーズもコミックブックを原作としていますが、非常に大まかに基づいているものです。そういう条件だと、より製作の自由があったりするものなのでしょうか? 「スーパーマン」「バットマン」など、長い歴史を持ち、誰もが知っているキャラクターだと、その限りではないでしょうから。ボブや脚本を執筆するスタッフたちは、どのような方向にも進めますよね。そういうタイプの番組に出演する際には、そうではない番組に出演するより自由がきくものなのでしょうか?
A:そうだね、僕たちは、それまでに有名になっていた作品に束縛されているということはないね。原作のコミックはテンプレートのように使って、その後はそこから離れて作っている。僕たちは、テレビドラマのために自由に翻案しなければならなかったので、原作とはすごく違っている。コンセプトだけを使って、テンプレートとして用い、僕たち独自のものを作り上げたんだ。確実に、そこには自由があるけれど、「iゾンビ」の熱烈なファンたちを無視してはいないから「それは間違ってるよ」とか「それはデタラメだ」とか「違う、違う」とか、脚本執筆の部屋では、良い意味で恥ずかしげもなく自由が行使されている。
コンベンションに行ったりするからファンとは触れ合ってる
Q:ロブ・トーマスとの仕事について話してくれますか? 彼との仕事はどんな感じなのでしょうか?
A:話せるけど、彼のことなんてどうでも良いから話さない。いやいや、ロブは素晴らしいよ。僕はずっと、「ヴェロニカ・マーズ」など、彼の作品のファンだった。だから、彼と仕事ができる機会が得られて大喜びしている。僕はダイアン・ルッジェロも敬愛している。彼らは双頭の怪物のような存在だね。彼は、ワーナー・ブラザースと新たな5年間のファーストルック契約を結んだから、僕は、もしかしたらずっと彼と仕事をし続けていくかもしれない。向こう5年間、彼が製作するプロジェクトすべてに出演し続けるかもしれないな。
Q:脚本を読んで最も驚いた事、あるいは最もショッキングだった事は何ですか?
A:この、僕たちが撮影した最後のエピソード、僕には話すことはできないけど、うん、あれは見る人に衝撃を与えるね。皆にショックを与えるし、すべてのファンにもショックを与えるだろう。撮影していてもすごく不愉快だったからね。でも、話す話題を何か見つけよう。時として、言うことを許される言葉の中で「よくネットワークの審査を通ったな」と思わせられるような言葉を見つけてショックを受けることがある。かなり先鋭的な会話があったりするんだよ。このドラマは、CWの番組の中では先鋭的な作品だと思う。どの脚本でも、四つか五つは「え、そんな事、言っちゃってもいいんだ?」と思うセリフがある。「これを言っても許されちゃうわけ?」みたいな。あと、流血度もね。僕たちが許されている流血の量って……あ、そうそう、ブレインが誘拐するホームレスの子の頭を、肉挽き器の中に入れていくシーンがあった。僕は、フェイスシールドを装着しているんだけど、それがそのエピソードのエンディングなんだ。僕は、彼の頭を肉挽き器に押し入れて、血が飛び散って暗転して終わりになって、「Created by Rob Thomas」というクレジットが出る。あれは「ワオ、かなり陰惨だね」という感じだった。
Q:ファンとの遭遇で何か興味深いものはありますか? あなたのキャラクターに惹かれるのは、独特な層の人たちだったりするのでしょうか?
A:ファンと遭遇した事は何度となくあるよ。僕はコンベンションに行くからね。何年もの間、コンベンションに行って、世界中を回ったから素敵な交流もあった。自分が仕事としてやっている事、自分が好きでやっている事が、いかに他の人たちの心を動かしているか、彼らが自分に会えていかにワクワクしているかというのを目にするのは、とにかく素晴らしい。
「iゾンビ」
シーズン1
出演/ローズ・マクアイヴァー、ラフル・コ―リ、マルコム・グッドウィン、ロバート・バックリー、デヴィッド・アンダーズ
6月6日レンタル開始、デジタル配信開始
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
iZOMBIE and all related characters and elements TM & ©DC Comics.
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