※「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のネタバレがいっぱい詰まっています。まだ見ていない人は注意しましょう。
座談会メンバープロフィール
紀平照幸
アメコミ映画はもちろん、007からホラーまでエンタメなら何でもOK、そのうんちくの広さは海の如しと評判の映画ライター。好きなキャラクターはキャプテン・アメリカ。
杉山すぴ豊
アメコミ映画界の神と崇められているが、意外とフットワークは軽く、SCREENや映画パンフレット、トークショーまで幅広く活躍。好きなキャラクターはスパイダーマン。
横森文(聞き手)
アメコミ映画からアニメ、「スター・ウォーズ」まで得意分野は幅広いうえに、劇団主宰、フィギュアコレクターなど七色の顔を持つ。好きなキャラクターはベビー・グルート。
「アベンジャーズ4」はどうなる?
横森文:
ということで、今回はアメコミに詳しい皆さんの知識と妄想で、まずは全米で2019年5月3日に公開の「アベンジャーズ」次回作がどういった展開になるのかを予想していきたいと思います!
杉山すぴ豊:
とにかく「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」はすごく面白かったよね。「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」を観た時の〝まさか、ここで終わり?〞感覚に近くて。しかも「帝国の逆襲」は希望があったけど、「インフィニティ・ウォー」は圧倒的な絶望感で終わっちゃいますからね。
紀平照幸:
ただ、もともと原作の『インフィニティ・ガントレット』は、サノスがインフィニティ・ストーンをすべて集めて指を鳴らしたところ、つまり地球の人口の半分が消えた状況から始まるわけで。もともとこうなる話だった。
杉山すぴ豊:
確かに想定内ではあったけど、驚かされる部分も多かったですね。例えば「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でロケットが前からずっと持っていた義眼を今回ソーが嵌めるとか。ここまで引っ張ってたのか⁉って。そういう伏線の回収が素晴らしかった。
横森文:
何年かけて回収しているんだっていう。どこまで想定して作っていたんですかね?
紀平照幸:
「インフィニティ・ウォー」までは間違いなく想定していたと思う。だってロバート・ダウニー・ジュニアとか、役者陣を10年間契約で押さえていたわけだから。
横森文:
契約からわかる次回予想(笑)。で、「アベンジャーズ4」はどうなるかですが、気になるのはドクター・ストレンジが言った〝たったひとつの方法〞。タイム・ストーンを渡したってことは間違いなく時を使った作戦があり、そのうえであえてサノスにストーンを渡したんだと私は思っているのですが。
紀平照幸:
僕はストレンジは残るかなと思っていたんですけどね。原作ではストレンジもピーター=スパイダーマンも残っていますしね。
杉山すぴ豊:
旧アベンジャーズはみんな残ってます。
紀平照幸:
早い話が「アベンジャーズ4」で契約が切れる俳優ばかりが残っている(笑)。
杉山すぴ豊:
とにかくこっちの予想を裏切るのがうまい。ちょっとでも原作を知っている人はキャプテン・アメリカが亡くなると思っていたけど、そこひっくり返すし。予告編で想像できることも見事に裏切っていきましたよね。
紀平照幸:
ハルクが変身できないとかね。サノスとの戦いでトラウマを負っただけなのか。それとも他に何か要因があるのか。
杉山すぴ豊:
海外のサイトに書いてあってなるほどなと思ったのは、ピーターが消える寸前に「I don’t want to go」と言っていると。もちろん「go」は死ぬという意味もあるけど、あえて「die」を使ってないのは、死ぬのではなく別のどこか、別次元なのかはわからないけれど、行くところがなんとなくわかっているんじゃないかと。それとソウル・ストーンも、ガモーラがなにか細工している可能性があるんじゃないか。なにせガモーラだからね。
横森文:
最後でニック・フューリーが〝ポケベル〞でキャプテン・マーベルに送信していましたよね。私は「アベンジャーズ4」の話は、90年代までさかのぼり、サノスをひっくり返す世界を構築し直すのかなと思ったりして。
杉山すぴ豊:
その可能性もあるね。わざわざキャプテン・マーベルを引っ張りだすわけだし。