「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」を見た人なら全員、次の「アベンジャーズ4」がどうなるか知りたくて仕方ないはず。そこで、アメコミ映画業界で屈指といわれる3人の評論家が緊急集合。その豊富な知識と果てしない妄想で、「アベンジャーズ4」はこうなる!を4記事にわたり大予想。さらにマーベル映画の今後は?DCはどうなるのか?まで大激論。アメコミファン必見の座談会です。第2回目の今回は、キャプテン・マーベルに迫ります。
※「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のネタバレがいっぱい詰まっています。まだ見ていない人は注意しましょう。
座談会メンバープロフィール
紀平照幸
アメコミ映画はもちろん、007からホラーまでエンタメなら何でもOK、そのうんちくの広さは海の如しと評判の映画ライター。好きなキャラクターはキャプテン・アメリカ。
杉山すぴ豊
アメコミ映画界の神と崇められているが、意外とフットワークは軽く、SCREENや映画パンフレット、トークショーまで幅広く活躍。好きなキャラクターはスパイダーマン。
横森文(聞き手)
アメコミ映画からアニメ、「スター・ウォーズ」まで得意分野は幅広いうえに、劇団主宰、フィギュアコレクターなど七色の顔を持つ。好きなキャラクターはベビー・グルート。
第1回はこちらから!
キャプテン・マーベルって実はケタ違いに強いヒーロー
横森文:
そうそう、キャプテン・マーベルが何者なのかも説明しておかないと。
杉山すぴ豊:
キャプテン・マーベルは、地球人のキャロル・ダンバースとクリー人のキャプテン・マー=ベルが遺伝子的に融合して誕生したヒーロー。ただし圧倒的に強いんですね。
紀平照幸:
空も飛ぶしビームも撃つし、人並み外れたパワーも発揮する。DCでいえばスーパーマン。正直、キャプテン・マーベルが出てくれば何でも解決できちゃう。ケタ違いに強いヒーローなわけ。だから、今までのアベンジャーズたちとのバランスは大丈夫なのかなと思ったりもするけど。
横森文:
ま、確実に次回のキーマンですね。
紀平照幸:
来年(2019年)3月に公開される「キャプテン・マーベル」は、1990年代が舞台となることが発表されている。ところがその「キャプテン・マーベル」と「アベンジャーズ4」の公開の間って、たった2か月しか空いていない。当然、2作がつながることは明らかだけど、そうなると90年代から現在までキャプテン・マーベルはどうしていたのか、どこにいたのかってことになるよね。
横森文:
「キャプテン・マーベル」はニック・フューリーが片目を失う以前の話になるらしいですね。
紀平照幸:
他にも「キャプテン・マーベル」には、別人に変身する能力をもった異星人スクラルが悪役で登場するらしいよ。
杉山すぴ豊:
もともとスクラルのコミックでの初出は「ファンタスティック・フォー」。「ファンタスティック・フォー」の権利は20世紀フォックスにある。だから、そこから出てくるのはスゴいってことになったんですよね。
紀平照幸:
それもあってディズニーはフォックスの買収に乗り出したのかな。とにかくキャプテン・マーベルがタイム・ストーンを使ったら、それこそエラいことになりそう(笑)。そういう予測もできるよね。
杉山すぴ豊:
あと今回、意図的にはずされたのはアントマン。今回アントマンが登場しなかったのは、この夏公開の「アントマン&ワスプ」で超ミクロ世界に行ってたから?とかね。あそこは〝時間〞がない世界だから、サノスの指パッチンに巻き込まれていない、なんていうこともできる。
紀平照幸:
それとホークアイね。たぶんホークアイは家族を消されて、それがきっかけでアベンジャーズに戻るんじゃないかなあ。
杉山すぴ豊:
インフィニティ・ガントレットの試作品が残っているのも意味深。だって、トニー、ロケット、ハルクが残っているじゃない。ここにブラックパンサーの妹シュリちゃんまで残っていれば、地球の最高頭脳が4つも揃ってるわけだから(笑)、ガントレットの試作品を研究すれば何かできるかもしれない。
紀平照幸:
シュリちゃんの状況は映画上ではわからないしね。もしかしたらドラゴンボールみたいに、インフィニティ・ストーンをもう1回集めればいいのかも(笑)。
横森文:
じゃあ次は石を再び集めるところから始まるんですかね(笑)。
紀平照幸:
トニー・スタークが宇宙に残されたままだから、まずは彼を回収しなきゃ。
杉山すぴ豊:
トニーの愛するペッパーはどうなったのか?ピーターは消えたけどメイおばさんは生きているのか?とか。誰が残ったのかでストーリーはガラリと変わってくるよね。そういえば今回は、サノスがアイアンマンに殴られて血を流したでしょ。
紀平照幸:
もともと原作では、サノスって不死身の設定なんだけど。
杉山すぴ豊:
かつて「プレデター」で〝どんなに強くても血を流す相手は殺せる〞という台詞があったんだけど、その理論でいうとサノスは倒せるのかなと思ったんですよね。物理的に破壊できる存在なんだと。
横森文:
それって意識して入れているんじゃないですか。だってわざわざピーターが、昔の映画「エイリアン」の話をして、エボニー・マウを宇宙空間へと放り出しますよね。
杉山すぴ豊:
その後、エボニー・マウがこっち側に向かって飛んでくる場面なんか、完全に「エイリアン」ショットでしたからね(笑)。
横森文:
そういう映画ファンがニヤニヤしちゃうネタを作り手側も入れたがっているから、サノスが血を流したのも、「プレデター」目くばせとして入れたかもしれない(笑)。
杉山すぴ豊:
「エイリアン」の次は「プレデター」って、ベタすぎない?(笑)