杉山すぴ豊
アメコミ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。
宇宙からの狩人が暴れ回るシリーズ最新作『ザ・プレデター』予告編解禁
アメコミ映画ではないですが今年楽しみにしているプレデター映画の最新作「ザ・プレデター」の予告編がリリースされました。宇宙からやってきた武闘派エイリアンと地球人の闘いを描く人気シリーズ。1987年に1作目が公開され、番外編を含め計5作作られました。
製作会社の20世紀フォックスは「エイリアン」「インデペンデンス・デイ」をヒットさせていますが、このプレデター・シリーズは「エイリアン」のようなホラーではなく、「インデペンデンス・デイ」のような侵略スペクタクルでもない。実はプレデターは狩人で、強い奴と戦ってその骨をトロフィーにして持ち帰る(笑)。
だから1987年の1作目「プレデター」ではシュワちゃん演じるコマンド部隊を、2作目の「プレデター2」はダニー・グローヴァー演じるロス市警の刑事や麻薬ギャングを“獲物”とみなし、襲ってきます。この映画のプロデュ―サー、ジョエル・シルバーは、当時「ダイ・ハード」や「リーサル・ウェポン」を手掛けていましたから、アクション映画×SFホラーを志向したのかもしれません。プレデターの造形も仮面ライダーの怪人やウルトラの星人っぽくて、ダーク・ヒーローな感じ。アメコミ化もされており、ゴッサムの街に現れたプレデターとバットマンが戦うクロスオーバーもありました。
今回「ザ・プレデター」は1作目から数えて31年目。今回も元軍人たちとプレデターが戦うようですが、注目したいのは監督。「アイアンマン3」を手掛けたシェーン・ブラックなんですが、彼は役者として1作目の「プレデター」に出ており、最初に餌食になるホーキンスという隊員役でした。今年のサンディエゴ・コミコンでは「ザ・プレデター」の公開を記念して、このホーキンス隊員のフィギュアが発売されるそうです。
今年の東京コミコンのアンバサダーは中川翔子
さてサンディエゴ・コミコンですがジェームズ・ワン監督が「アクアマン」の予告をそこで解禁するとツイートして話題になっています。ファンの間で話題になっているのが、このツイートで示された「__[アクアマン}(https://screenonline.jp/_ct/17092715)__」のロゴ等が透明感のあるブルーで表示されていること。アクア=水なので当然と言えば当然ですが、今までのDCヒーロー映画よりは明るくて爽快ということを宣言している(笑)。
サンディエゴ・コミコンも気になりますが、今年も東京コミコンが冬に開催。今年はなんと中川翔子さんがアンバサダーとして活躍。先日、その記者会見が行われ僕が司会をつとめさせていただきました。中川さんはこのジャンルに対する愛とリスペクトがあって素晴らしいアンバサダーになるでしょう。
本記事カバー画像は、東京コミコンの記者会見で司会するすぴ豊さん(左)。右から2人目がアンバサダーの中川翔子さんです。
この記者発表になんと、あのマイケル・ルーカー氏が乱入! 大盛り上がりとなりました。やっぱり中川翔子さんってすごいと思ったのは、マイケル・ルーカーさんと言えばいまや「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のヨンドゥですが、彼を見るなり中川さんは“(「ウォーキング・デッド」の)メルルだ!”と! 中川さんは「ウォーキング・デッド」の大ファンなのです。しかし僕にとってはヨンドゥなので(笑)、“「アベンジャーズ4」で他のヒーローたちと一緒にヨンドゥも生き返って欲しい”と言ったら、“SNSでそう騒いでくれ、ファンの声は映画会社を動かすよ”と。
実際「アベンジャーズ4」でヒーローたちがどうやって生き返るか? が興味あるところですが、その鍵は「アントマン&ワスプ」が握っていそうです。というのも「アベンジャーズ4」の撮影風景で、アントマンとキャプテン・アメリカが写っている写真があり、キャプテン・アメリカがアベンジャーズのNYの戦いの時のコスチュームなのです。ということは何らかの方法でアントマンがタイムトラベルする? また「アントマン&ワスプ」で主人公たちが超ミクロの“量子世界”に行くらしく、ここはコミックだと時間が止まった世界でもあるのです。このあたりにアントマンとワスプが他のヒーローたちを救う伏線になっているのかもしれません。