アカデミー賞有力候補作ながら落選してしまったのは……?
これは全米の製作者たちによる賞なので、当然アカデミー賞の投票権を持つ会員が多くダブっているため、オスカーでのノミネートもそう違いはないだろうということから一般にオスカーを占う上で重要な賞とされる。ここで作品賞に当たるダリル・F・ザナック賞候補は以下の10作になった。
「ブラックパンサー」(ライアン・クーグラー監督、ケヴィン・ファイギ製作)
「ブラック・クランズマン」(スパイク・リー監督、共同製作)
「ボヘミアン・ラプソディ」(ブライアン・シンガー監督、グレアム・キング製作)
「クレイジー・リッチ!」(ジョン・M・チュー監督、ニナ・ジェーコブソンほか製作)
「女王陛下のお気に入り」(ヨルゴス・ランティモス監督、共同製作)
「グリーンブック」(ピーター・ファレリー監督、共同製作)
「クワイエット・プレイス」(ジョン・クラシンスキー監督、マイケル・ベイほか製作)
「ROMA/ローマ」(アルフォンソ・クアロン監督、共同製作)
「アリー/スター誕生」(ブラッドリー・クーパー監督、共同製作)
「バイス」(アダム・マッケー監督、共同製作)
ほとんどがアカデミー賞作品賞候補の下馬評に上がっている作品ばかりだが、その中で昨年のサプライズヒットとなった異色ホラー「クワイエット・プレイス」とアジア系俳優だけで製作されたロマコメ「クレイジー・リッチ!」が大健闘の入選。この2作のおかげで?下馬評では有力の「ファースト・マン」(デーミアン・チャゼル監督)、「ビール・ストリートの恋人たち」(バリー・ジェンキンズ監督)、「妻たちの落とし前」(スティーヴ・マックィーン監督)などが落選しているが、本番(オスカー・ノミネーションは1月22日)ではどうなるか見もの。
またアニメーション部門の候補では、「グリンチ」「スパイダーマン:スパイダーバース」「シュガーラッシュ:オンライン」「インクレディブル・ファミリー」「犬ヶ島」の5作がノミネートされ、ゴールデングローブ賞では候補になった細田守監督の「未来のミライ」などが落選している。これも本番で逆転なるか見守りたい。