「美しい世界を永遠に残すんだ」というゴッホの信念
シュナーベル監督に「この役は、彼しか考えられなかった」と言わしめた主人公フィンセント・ファン・ゴッホを演じたウィレム・デフォーは、本作で第75回ヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞に輝き、さらにアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートを果たして大変な注目を集めた。
本作が描くゴッホは世の中で認められず、近しい芸術家たちとも真っ当な人間関係を築けず、常に孤独の中に生きている。そんな彼が唯一才能を認め合い、心の内をさらけ出すことのできたポール・ゴーギャンとの出会いと、共同生活の破綻。そして、いまだ多くの謎が残る死――。
生きているうちに誰にも理解されなくとも、自分が見た<世界の美しさ>を信じ、筆を握り続けたゴッホ。不器用なまでに芸術と向き合った孤高の画家が、自らの人生を通して何を見つめていたのかを、『潜水服は蝶の夢を見る』で話題を呼んだ鬼才監督ジュリアン・シュナーベルが渾身の力で描いた圧倒的映像美で贈る、珠玉の感動作だ。
この度本作より本予告が解禁。いまでこそ、作品が高額で取引されているゴッホ(ウィレム・デフォー)が「あんたの絵など売れん、捨てろ!」、「なんだこれ、変なの」と周囲から認められず孤立している様子から始まる映像は、「一緒に美術革命を起こそう」と言うオスカー・アイザック演じるポール・ゴーギャンとの出会いから様相が一変していく。
晴れ晴れと穏やかな瞳で「僕は思いのまま描く。僕にしか見えないものを人々にも見てもらいたい」と語るゴッホがカンバスと自然にひたすら向き合う姿が切り取られ、あの名作「ひまわり」も登場する。
「兄さんは偉大な画家だよ」と弟のテオ(ルパート・フレンド)に励まされ、牧師(マッツ・ミケルセン)「なぜ画家の仕事を?」に投げかけられつつも、「描かずにいられない。美しい世界を永遠に残すんだ」というゴッホの信念が、どこまでも続く大地、風になびく麦の穂や、沈みゆく太陽とともに鮮やかに描き出され、その圧倒的な美しさが見る者を惹きつける。
ゴッホを熱演したウィレム・デフォーは、アカデミー賞、ヴェネチア国際映画祭以外にも、サテライト賞最優秀主演男優賞(ドラマ部門)に輝き、第76回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)、放送批評家協会賞主演男優賞、フロリダ映画批評家協会賞主演男優賞ほか数々の賞にノミネートされるなど、世界で高い評価を獲得しており、11月の日本公開も益々期待される。
ショート予告映像はこちらでチェック!
永遠の門 ゴッホの見た未来
2019年11月8日(金)新宿ピカデリー他 全国順次ロードショー
配給:ギャガ、松竹
© Walk Home Productions LLC 2018