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トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング
鬼才レフン監督とM・テラーが組み、悪徳警官の目を通してLAの裏側を描く
「セッション」のマイルズ・テラーが主演したAmazon Prime Videoオリジナルドラマ。ライアン・ゴスリング主演の映画「ドライヴ」を監督したデンマーク出身の鬼才ニコラス・ウィンディング・レフンが全10話で監督を務めた、犯罪サスペンスの衝撃作だ。
カリフォルニア州警察のパトロール警官マーティン(テラー)は、犯罪組織とずぶずぶの関係にある悪徳警官。ある大事件を経験して人生を変えようと意識する一方、皮肉にも警官として有能であると認められ、刑事に出世する。一方、メキシコでは警察をも恐れない犯罪カルテルが、その勢いを増していき…。
レフン監督独自のスタイリッシュな美学が貫かれた、映画ファンも要注目の野心作だ。各エピソードで、「ウィンターズ・ボーン」で第83回アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた実力派ジョン・ホークス、日本のゲームクリエイターの小島秀夫など、多彩な顔ぶれをキャストに迎えているのも見どころ。
この人が主役!
マイルズ・テラー
「セッション」で、自分の手を血だらけにしながらドラムを叩き続ける主人公アンドリュー役を熱演したマイルズ・テラー。「ダイバージェント」シリーズのピーター役でもおなじみだが、本作ではダークな役どころをクールに巧演。今後も大ヒット作の続編「トップガン:マーヴェリック」、ショーン・ペン監督&主演作「フラッグ・デー」などの新作が待機している売れっ子だ。
注目01:
犯罪組織とつながるダークな警官をM・テラーが熱演
「セッション」で若きドラマー役を熱く演じて以来、注目度が大きくアップしたテラーだが、本作では同じレフン監督の「ドライヴ」でゴスリングが演じたような、何を考えているのか分からない、けれどもダークでカッコいい主人公像にチャレンジ。演じるのが難しいであろう役どころをクールに演じてみせ、新たな一面を見せた。
注目02:
レフン監督のスタイリッシュな映像は本作でも健在
「ドライヴ」の斬新さが大きく注目されたレフン監督。原色の多用が鮮烈な映像美、1980年代風サウンドといったトレードマークを本作も引き継いでいるが、数分間、誰も台詞を喋らないなど、型破りなスタイルは本作でも健在。各話が60分強~90分強(その一方で、あるエピソードはたった30分!)というのもドラマとして破格だ。
Amazon Prime Videoにて配信中