指導監督期間残り3日間を問題を起こさずに乗り切れるのか
本作は、バラク・オバマ元アメリカ大統領が『ROMA/ローマ』『ブラックパンサー』『ブラック・クランズマン』と並び2018年のベストムービーに選出し、ギレルモ・デル・トロ監督も大絶賛した話題作。
物語の主人公は、オークランドが地元で黒人のコリン(ダヴィード・ディグス)。彼は幼馴染で問題児の白人マイルズ(ラファエル・カザル)とふたりで引越し業者として働いているが、指導監督期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない。
ある日、帰宅中のコリンは突然車の前に現れた黒人男性が白人警官に追われ、背後から撃たれるのを目撃する。発砲現場を目撃したことをきっかけに、コリンとマイルズは互いのアイデンティティや、急激に高級化する生まれ育った地元の変化などの現実を突きつけられ、2人の関係が試されることとなる。
コリンは残り3日間耐えれば自由の身として新しい人生をやり直せるのだが、問題児マイルズの予期できぬ行動がそのチャンスを脅かす。物語はオークランド育ちの親友2人の間にある、見えない壁を次第に暴き出していく。
今回解禁された予告編では、オークランドの危険な街並みを背景に真面目に“あと3日”を乗り切ろうとするコリンと、そんな心配をものともせず、自由奔放に過ごすマイルズとの姿がコミカルに描かれるところから始まる。
しかし黒人男性が白人警官に背後から発砲される現場を目撃してしまうシーンを境に一気に緊迫した映像に切り替わり、物語の真髄へと切り込んでいく。目が離せなくなるスリリングな映像だ。
本作は人種の違う者や貧富の差がある者同士が混在することによって起こる問題を描いた物語。お互いを見つめた時に、如何に全体像が見えずに色々なものを見落としているかということを問う。
ブラインドスポッティング
2019年8月30日(金)より新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほかにてロードショー
配給:REGENTS
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