「自分が求める正義を達成するには法廷だけにいてはダメだ」
『黒い司法 0%からの奇跡』の舞台は、黒人への差別が根強い1980年代アラバマ州。犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士ブライアンは無罪を勝ち取るべく立ち上がる。しかし、仕組まれた証言、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正がブライアンの前に立ちはだかる。果たしてブライアンは、最後の希望となり、彼らを救うことができるのか―!? 可能性0%からの奇跡の逆転劇に挑む!
本作はブライアン本人による原作「黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う」を下敷きにしている。このたび解禁されたインタビュー動画では、ブライアンが自ら本作の魅力や映画化に踏み切った理由などを明かしている。
完成した作品を観て「ワクワクしている。制作陣は素晴らしい形で物語を描いてくれた。制作過程は容易ではなかったと思う」称賛とねぎらいの言葉を口にするブライアン。しかし、原作が映画化することに不安もあったそうで「ハリウッドが良い作品を作ってくれるとは限らないからね」と本音も。
それを解消したのが監督の存在だった。「デスティン・ダニエル・クレットン監督と会って、良い作品が作れると希望を持てた」。そして主演マイケル・B・ジョーダンの存在も大きかったようだ。「マイケルは良い映画を作ることだけでなく、世界に変化を起こすことに力を注いでくれた。本当に素晴らしい制作過程だった。世界中の人に観てもらうのが楽しみだ」と熱い信頼を話している。
映画化の話を聞いた時のことは「陪審員や裁判官だけでなく、より多くの人にこの事実を伝えないといけないと感じていた。デスティンはこの物語をどう伝えるべきか理解していた。映画は原作の内容と共鳴していなければいけないと思う。違う作品であっても良いが、ハーモニーがないといけなかった」と語る。
そして「私自身も法廷の外に出ないといけないと思っていた。自分が求める正義を達成するには法廷だけにいてはダメだ」とブライアン自身、何か変化を求めていたタイミングだったことも明かしている。
「ウォルターの家族にも観てもらった。彼らは自分たちの経験がドラマ化され、認識されることを楽しみにしていた。だから世界の多くの人に観てもらいたい」この冤罪事件以降も友情を築いていたというブライアンとウォルター。ウォルターが亡くなった今も、家族との関係は継続されているようだ。
最後にマイケルBについてはこんな風に語っている。「たくさん一緒に時間を過ごして、法廷での動き方などを話したよ。彼はすばらしい演技を見せてくれた。自分を演じる俳優に彼以上の人はいない。僕の仕事には戦略的な部分も必要だと理解し、演技ですべて表現してくれた。それに大きな興奮を覚えたよ」
黒い司法
2020年2月28日(金)ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
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