(文・清水久美子)
【Chapter3】主演俳優の役作り&舞台裏
“脚本は撮影直前に覚える!”天才肌の香取
白石和彌監督は、今までの香取慎吾は「役割として求められてきたキャラクターがあったと思う」と語り、「等身大でリアリティーのある香取さんを見てみたい」と本作の郁男役をオファーしたという。香取はボサボサ頭にノーメイクで役に臨み、白石監督が抱いていた“スーパースター香取慎吾さん”のキラキラ感は完全に封印して郁男に扮した。香取は本作においてどんな役作りをしたかは特に語らず、白石監督いわく“天才肌で感性が高い”俳優で、脚本は1回は読むが覚えてきたりせず、撮影の直前に覚えて演じるため、現場でセリフを変えることが多い白石組でもすぐに対応できたそう。「会ったことがない俳優さんで、非常に衝撃を受けた」と感心する白石監督。
\特典ちょいレポ/
香取×リリー×白石監督のオーディオコメンタリー
オーディオコメンタリーは白石和彌監督と香取慎吾、リリー・フランキーの3人で行われた。
「どうしても(映画の内容を)見てしまう」という香取は、監督とリリーの話に相槌を打つことが多く、リリーが度々面白いことを言ってふざけると、楽しそうに笑う。音尾琢真が演じた村上のいやらしさが出ているシーンでは、「ほんとやだ、あんな人に急に近づいてこられたら」と香取が言うと、「音尾君が(役で)先生やっているって信じられなかった」とリリーが返し、監督を大笑いさせる。リリーが演じている小野寺のデリカシーのないところや、郁男がギャンブルの深みにはまり堕ちていくところなどにも「うわぁ」と叫んで盛り上がる3人。監督は「香取さん、うまい、たまらない」と何度も絶賛し、リリーも「慎吾ちゃんは体の熱とか風とかでお芝居する。色気も強烈だし、こういう俳優さんと会ったことがない」と唸る。香取は「白石監督を好きになりましたし、すごく好きな映画です」「小野寺さん(リリー)を愛してますってくらい(の勢いで)やってました」とコメント。解説というより、3人の「凪待ち」への熱い思いが溢れ出ているオーディオコメンタリーとなっている。
\And more…!/
特典映像では、香取が「毎日誰かに羽交い締めにされ、体がパンプアップされて、何日かしたら大きくなりました(笑)」と、激しいアクションがあったことも明かしている。今回“汚れ役”に挑んだ香取だが、鋭い感性を持つ天才・香取慎吾は、キラキラ感を封印しても見る人を虜にする。
「凪待ち」のBlu-ray & DVDには、彼の魅力は健在だとよく分かる特典が満載だ。
「凪待ち」 好評販売中&レンタル中
Blu-ray豪華版=6800円+税(2枚組)、DVD豪華版(2枚組)=5800円+税、Blu-ray=4800円+税、DVD=3900円+税
【映像特典】★=豪華版のみ
本編Disc収録:劇場版予告編/★特典Disc収録:メイキング映像、完成披露試写会、初日舞台挨拶、全国中継舞台挨拶
【音声特典】オーディオ・コメンタリー(香取慎吾×リリー・フランキー×白石和彌監督)
【★封入特典】特製ブックレット
【★特典仕様】クリアケース仕様
発売元:キノフィルムズ/木下グループ
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