「お⾦持ちとの結婚はやましい動機だっていうの?」
マーチ家の末っ⼦・エイミー(フローレンス・ピュー)は、家族のもとを離れ、裕福なマーチ伯⺟(メリル・ストリープ)に連れられて芸術の都・パリに滞在していた。表向きは幼い頃からの彼⼥の夢であった“画家”になるための勉強のためだったが、本当の⽬的は“マーチ家を養えるくらいの裕福な夫を探す”こと。
もちろん、最初は本当に⾃分の夢を叶えようと努⼒していたエイミーだったが、画家を⽬指して勉強を進めるほど、⼩説家を⽬指す姉・ジョー(シアーシャ・ローナン)と⾃分との才能の違いを⽬の当たりにすることになり、落ち込む⽇々を過ごしていた。
そんなある⽇、エイミーと同じパリに⻑期旅⾏に来ていたローリーが、画家を諦め、家族を養うための夫探しに本腰を⼊れるようになっていた彼⼥と偶然再会する。
今回解禁された映像は、「お⾦持ちとの結婚はやましい動機だっていうの?」「⼥には他に道がないの」「⼥の稼ぎで家族を養うなんて無理」「⼥にとって結婚は経済問題なのよ」とエイミーがまるで⾃分に⾔い聞かせるように繰り返しているシーンを捉えている。
「愛があるなら問題ない」と理想をロマンチックに述べるローリーに対し「あなたと私の現実は違うの」と苦しげな本⾳を告⽩している。
多くの⼈にとって、マーチ家の末っ⼦のエイミーは昔から常に議論の的。⽿障りな声でいたずら好き。ジョー以上に、マーチ姉妹の中で⼀番⾊々なことをやらかす。
しかし、本作の製作プロデューサーであるエイミー・パスカルは⾔う。「この作品のエイミーの肖像は、今までとはかなり違うもの。⾃分の欲しいものがしっかりわかっていて、芸術家になりたいけれど、⾃分は素晴らしい芸術家ではないと納得している。このエイミーは、もちろん頑固だけど、とても賢くて⽴派よ」。
この今までとは違う“エイミー像”を演じたフローレンス・ピューも「エイミーはいつも、いたずらっ⼦で恋愛やお⾦持ちを夢⾒る、⽢やかされた⼦として知られていた」と、述べ「だけど、私が興味を持った(本作の)エイミーは、いつも最⾼の⾃分でいるために情熱を燃やしているの。彼⼥はそれができないくらいなら、何もしない。グレタ・ガーウィグ監督の脚本に私がすぐに恋に落ちたのは、エイミーの⾃分の輝きのための探求や、失敗した時の彼⼥の⼈間らしさが描かれていたから。もしかしたら、私たちはみんなジョーよりエイミーに近いのかも」とその想いを明かしている。
本作は19世紀を代表する⼥性作家、ルイーザ・メイ・オルコットの世界的ベストセラー⼩説「若草物語」を『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督が繊細にそしてみずみずしく映画化した作品。本年度アカデミー賞では6部⾨でノミネートされた。
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
2020年6月12日(金)全国順次ロードショー
配給︓ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント