絶望の中でも立ち上がる力を、困難に立ち向かう勇気を与えてくれる映画の名ゼリフ。今こそ味わいたい究極の名ゼリフ20を編集部員が厳選セレクト!

“私の生きたどの人生もが真実だ。どの道も正しい道だった”

「ミスター・ノーバディ」(2009)

画像: 「ミスター・ノーバディ」(2009)

唯一の「命に限りある」人間となった主人公が、何通りにも分岐する過去を語った後にこう告げる。「あの時、違う道を選んでいれば...」そんな迷いを全て肯定してくれる一言。

人類が不死となった近未来を舞台に、最後の「死ぬことのできる」人間となった主人公の、 人生における幾通りもの可能性を映像化した壮大なパラレル・ファンタジー。「トト・ザ・ヒーロ ー」のジャコ・ヴァン・ドルマル監督が8年の歳月を費やした野心作。

監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル
出演:ジャレッド・レト、ダイアン・クルーガー、サラ・ポーリー

©2009 PAN-EUROPEENNE - MR NOBODY DEUTSCHLAND GmbH - 6515291CANADA INC - TOTO&CO FILMS - FRANCE 2 CINEMA - FRANCE 3 CINEMA

“あなたがモテない世の中が不満なの”

「ゴーストワールド」(2001)

画像: 「ゴーストワールド」(2001)

社会になじめない少女イーニドがシンパシーを抱く中年レコードコレクターのシーモアに放った一言。好きなものをとことん突き詰める人に勇気を与えてくれる魔法の言葉!

同名アメコミを基に、幼馴染の女子二人組の屈折した青春を綴る“こじらせ女子映画 ”の決定版。 高校卒業後も進路を決めずブラブラしていたイーニド(ソーラ)。親友のレベッカ(スカーレット)と 共同生活を計画するが、少しずつ世間とのズレを感じ......

監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ソーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン、スティーヴ・ブシェミ

©2001 UNITED ARTISTS FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

“希望は素晴らしい。何にも替え難い。希望は永遠の命だ”

「ショーシャンクの空に」(1994)

服役40年目でようやく仮釈放されたレッドにアンディが宛てた手紙の一文。本作は“希望”にまつわる台詞が多数出てくるが、ここでいう“希望”には最も清々しさを感じられる。

スティーヴン・キングの中編小説を映画化。悪名高きショーシャンク刑務所を舞台に、終身刑を宣告された銀行員アンディと長年服役中のレッドら囚人の交流を描く。絶望的な状況下でも希望を持ち続けることの大切さ、素晴らしさを教えてくれる教科書のような作品。

監督:フランク・ダラボン
出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン、ボブ・ ガントン
© 1994 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

“潰れた魂に義足は付かない”

「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(1992)

画像: 「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(1992)

クライマックスでアル・パチーノ演じる盲目の退役軍人が放つ魂のスピーチのセリフ。魂だけは誰にも潰させてはならない。人間の高潔さとは何かを語る、映画史に残る名演説。

視力を失った退役軍人と彼の世話をすることになった心優しい高校生の心の交流を描く感動作。ほとんど瞳を動かさない主演アル・パチーノの名演が絶賛され、初のアカデミー賞を獲得。「正しい道は困難な道」であることを語る最後の演説は今も語り継がれる名シーン。

監督:マーティン・ブレスト
出演:アル・パチーノ、クリス・オドネル、ガブリエル・アンウォー

© 1992 Universal Studios All Rights Reserved

“人生は不可解だ。だからこそ もがく”

「ハリーとトント」(1974)

画像: 「ハリーとトント」(1974)

NYからLAまで飛行機で行くはずが、愛猫のために中古車を買って旅することになったハリー老人。心配する長男に電話でなぜこんな状況になったかを説明しながら発する言葉。

区画整理でNYのアパートから長男の家に居候した72歳のハリーは、LAに住む二男の元に向おうとするが、お供の愛猫トントのために飛行機もバスも乗れず、中古車で全米横断の旅に。人生経験豊かなハリーの人柄に道中出会う人々と同様、観客も魅了されてしまう。

監督:ポール・マザースキー
出演:アート・カーニー、エレン・バースティン、ジェラルディン・フィッツジェラルド

フォックス・HE よりブルーレイ発売中
©2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

“泣きたい時は楽しいことを考えるの”

「サウンド・オブ・ミュージック」(1965)

雷を怖がる子どもたちに主人公マリアが教える言葉。“私は泣きたい時お気に入りを思い出す”と歌う名曲“私のお気に入り(My Favorite Things)”へと続く。心が重いときにふと思い出したい至言。

7人の子どもがいるトラップ家の家庭教師となった修道女マリアが音楽の力を通して彼らの心を開放していく不朽の名作ミュージカル。“ドレミの歌”“私のお気に入り”など今も歌い継がれる珠玉のナンバーが物語を彩る。マリアの教えの言葉は含蓄に富んだものばかり。

監督:ロバート・ワイズ
出演:ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー、エリノア・パーカー

フォックス・HE よりブルーレイ発売中
©2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

“世の中には楽しくない仕事をする人も必要よ。お父様もその一人なの”

「アラバマ物語」(1962)

画像: 「アラバマ物語」(1962)

人種差別の激しい南部で殺人容疑の黒人の弁護をすることになったアティカス。周囲の圧力に抵抗するそんな父の苦しむ姿を見る息子を慰めるように、近所のご婦人がかける言葉。

ピューリッツァー賞受賞のハーパー・リーの自伝的小説を基に映画化。彼女の父がモデルでペックが演じた正義の人、アティカス・フィンチは、アメリカの良心を体現したキャラクターとして今も人気があり、AFI選出の最も偉大な法廷ドラマに選ばれたこともある。

監督:ロバート・マリガン
出演:グレゴリー・ペック、メアリー・バダム、フィリップ・アルフォード

Photo by Silver Screen Collection/Getty Images

“こんな世の中だけど、私は信じている。人間は本来、善だと”

「アンネの日記」(1959)

Photo by 20th Century-Fox/Getty Images

ナチスの監視から逃れ、2年の月日を隠れ家で家族と過ごした13歳のユダヤ人少女アンネ。いつかやってくる明るい日を信じて必死に生きた彼女の日記につづられた希望の言葉。

実在したユダヤ系ドイツ人少女アンネ・フランクの日記を基にしたベストセラーを名匠スティーヴンズが映画化。戦時下のアムステルダムを舞台にゲシュタ ポの目を逃れひっそりと隠れ家生活を送った家族の極限的な生き様を通して、 生の喜びや悲しみを描く感動編。

監督:ジョージ・スティーヴンス
出演:ミリー・パーキンス、リチャード・ベイマー、 シェリー・ウィンターズ

“永続を信じます。人と人との間の友情を信じるように”

「ローマの休日」(1953)

画像: 「ローマの休日」(1953)

国家の友好関係について問われたアン王女の答え。それはグレゴリー・ペック演じる新聞記者に向けた、秘かな愛のメッセージでもある。“永遠の愛”を信じられる至高の名言。

ローマを表敬訪問した若い王女の“休日”と愛の物語を描き、製作から70年近く経過した今も世界中で愛される永遠の名作。主演のオードリー・ヘプバーンはアメリカ映画デビューにしてアカデミー賞主演女優賞を獲得。脚本を執筆したダルトン・トランボの半生も映画に。

監督:ウィリアム・ワイラー
出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック、エディー・アルバート

Photo by Mondadori via Getty Images

“いちいち立ち止まる男と違って女は流れる川でね。川には渦もあり滝もあるけど、あっても止まらず流れる。それが女の生き方よ”

「怒りの葡萄」(1940)

画像: 「怒りの葡萄」(1940)

世界恐慌の時代。仕事を求めて故郷を離れオンボロトラックで旅する主人公一家のおかみさんの言葉。逆境に耐える民衆の粘り強さを表わす本作のラストに出てくる力強いセリフ。

大恐慌で故郷を追われ流民となったジョード一家の命運を描くジョン・スタインベックの小説を巨匠フォードが映画化し、オスカー監督賞に。主人公トム(フォンダ)の母を演じたジェーンも同助演女優賞受賞。先の見えない現代にも通じる人間の不屈の精神が感じられる。

監督:ジョン・フォード
出演:ヘンリー・フォンダ、ジェーン・ダーウェル、ジョン・キャラダイン

Photo by 20th Century Fox/Courtesy of Getty Images

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