披露するナンバーはチェット・ベイカーの「Everything Happens To Me」
このたび解禁されたのは、恋人アシュレー(エル・ファニング)にデートプランをキャンセルされた主人公ギャツビーが、偶然、学生映画の撮影中に、元カノの妹チャン(セレーナ・ゴメス)と再会し、久しぶりに訪れた元カノの家で、懐かしみながらも、年代もののピアノを見つけて弾き語るシーン。
ナンバーはジャズの定番、チェット・ベイカーの「Everything Happens To Me」。優しい音色と甘い声で、「ゴルフの約束をすると決まって雨が降る」「いつも災難が降りかかる」とアシュレーとの週末NYデートの予定をキャンセルされ、ツイてない心情を歌詞に重ねる。
チャン(セレーナ・ゴメス)は雨に濡れた身だしなみを整えながらも、「君が運命を変えてくれると思った」「愛の力で絶望を終わらせてくれると」とギャツビーの歌に耳を傾けながら、どこかウットリしている様子。
最後に「たった一度の恋 君でなければダメなのに」「ツキの悪い男なのさ」と締めくくり、普段は毒舌なチャンも「いい曲ね」と思わず感嘆してしまうほど。
ティモシー・シャラメの美声に聞き惚れ、心が浄化され、満たされた気分になるシーンとなっている。ちなみに本編では、ピアノが聞けるシーンはこれだけではなく、ウディ・アレン監督も定期的にクラリネットの演奏を行っている、カーライル・ホテルにあるベメルマンズ・バーでも、ティモシーが奏でる美しい旋律を楽しめる。
本作はクラシックなジャズにのせておくるロマンチックな王道のNYラブストーリー。ウディ・アレン監督がこよなく愛する古きよきアメリカの風情が残るニューヨークへのラブレターの集大成とも言える作品になっている。
レイニーデイ・イン・ニューヨーク
2020年7/3(金)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
配給:ロングライド
Photography by Jessica Miglio ©︎2019 Gravier Productions, Inc.