大阪芸術大学に「丘」が建つまでの3年半の記録
本作は、金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手掛け、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した建築家・妹島和世が、大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計、建築していく様子を記録したドキュメンタリー。その構想から完成までの3年6か月という時間を追い、一人の建築家がひとつの建築に向き合う姿を鮮明に描き出していく。
監督・撮影は、ル・コルビジェ、丹下健三など数々の建築物を撮影してきた写真家のホンマタカシ。1990年代に妹島と出会い、それ以来、妹島建築を撮影してきた。ホンマの映像の力が、妹島の作品を通して「もう一つの作品」を作り上げた。
アートとサイエンスとテクノロジーを柔軟に連携させて、これまでになかった研究と教育を行う大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎。そこは「アートサイエンス」という新しいジャンルの名称が学科名として文部科学省から初めて正式に認可された、新たなクリエイターを育てる空間。
その校舎に妹島が込めた思いは、誰もが立ち寄れる見晴らしのよい丘の上の「公園のような建物」。大学という学生たちの未来が生まれる場所を、妹島はどう作り上げていくのか。妹島和世の建築の魅力が、本作中に浮かび上がってくる。
本作は日本に留まらず、多くの人に届けたいという観点から、公開する本編映像には英語字幕が付いている。ポスターデザインは、グラフィックデザイナーの長嶋りかこが担当した。
建築と時間と妹島和世
2020年10/3(土)より、ユーロスペース他にて全国順次公開
配給:ユーロスペース
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