\1月のイチオシ/
孤独と依存を抱えたチェスの天才少女が世界チャンピオンを目指し奮闘する!
クイーンズ・ギャンビット
ジャンル:青春ドラマ
不幸な生い立ちだが、チェスの世界で天才と呼ばれていく魅力的なヒロイン、ベス(アニヤ・テーラー・ジョイ)のドラマチックな青春を描くNetflix オリジナルのリミテッドシリーズ(全7話)。配信開始から4週間、全世界で約6200万ユーザーが見たという。
1950年代。9歳の少女ベスは自動車事故で母親を失い、児童養護施設に預けられる。その地下室で職員シャイベル(「ジョーカー」のビル・キャンプ)からチェスを教わると、ベスはその才能をめきめきと発揮。14歳になり、ある夫妻の家に養女として引き取られてからもベスはチェスの腕を上げ続け、ついに世界的なプレーヤーになっていくが…。
物語を追うだけだとスポーツやゲームを題材にしたサクセスストーリーだが、繊細なベスの心が不安定なのがアクセントで、思わず彼女を励ましたくなるほど。背景となる1950~60年代のアメリカを、セット・衣装・小道具などでしっかりと再現したのも見ものだ。
ここに注目するとさらに面白い!
1.心を掴む丁寧な描写!主人公の成長とチェスの世界
何かに夢中になり、成長していく若き主人公はいつの時代も人の心をつかむ。少女ベスは深夜、施設の天井を見つめてチェス盤をイメージするが、本作はそこを丁寧に描く。“ クイーンズ・ギャンビット” とはチェスの序盤の展開のパターンのひとつ。それを理解すれば世界は引っくり返せると示唆しているかのようで共感を呼ぶ。
2.監督・脚本はS・フランク!名脚本家が手がける話題作
本作を企画したスコット・フランクは、多彩なジャンルの映画で活躍してきた名脚本家で、「アウト・オブ・サイト」「LOGAN/ローガン」でアカデミー賞に2度ノミネート。監督・脚本を兼任した本作で時の人となったが、フランクが自身の“ クイーンズ・ギャンビット” を見つけるまでに年月を要したと思うとまた趣を増す。
この人が主演!アニヤ・テイラー・ジョイ(ベス・ハーモン役)
成人後のベス役を演じるアニヤ(十代のベスもアイラ・ジョンストンが好演)は1996年4月16日・米国生まれ。14歳になるまでアルゼンチンや英国で過ごし、ニューヨークでモデルになり、「ウィッチ」、「スプリット」とその続編「ミスター・ガラス」で注目株に。超能力者イリアナ(マジック)役を演じる「X-MEN」シリーズ最新作『ニュー・ミュータンツ』の日本公開が未定なのは残念。
クイーンズ・ギャンビット
Netflixにて配信中