テレビではドラマ部門で『ザ・クラウン』が最多4部門受賞
映画ではドラマ部門で本命の『ノマドランド』が作品賞、監督賞(クロエ・ジャオ)が順当に受賞したが、これも本命視されていた同作のフランシス・マクドーマンドではなく、アンドラ・デイ(『The United States vs. Billie Holiday』)へ渡るというサプライズ。同部門主演男優賞はチャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)が受賞し、黒人俳優が主演部門をW受賞した。クロエ監督も女性としては「愛のイエントル」のバーブラ・ストライサンド以来の二人目の受賞となった。コメディ・ミュージカル部門では『続・ボラット』が作品とサシャ・バロン・コーエンの主演男優の2部門で受賞。今回は『ノマドランド』『続・ボラット』『ソウルフル・ワールド』(アニメーション作品賞と作曲賞)の3作がそれぞれ2部門受賞で最多。
また外国語映画賞ではA24とプランB共同製作の『ミナリ』が順当に受賞。サプライズでは助演女優賞をジョディ・フォスター(『The Mauritanian』)助演男優賞をダニエル・カルーヤ(『Judas and the Black Messiah』)したことなど。演技部門の半分の3つを黒人俳優が受賞するという選考委員の配慮のようなものが感じられる。
一方テレビのほうでは『ザ・クラウン』がドラマ作品、主演男優(ジョシュ・オコナー)主演女優(エマ・コリン)助演女優(ジリアン・アンダーソン)の4部門受賞で最多。リミテッド・シリーズ作品賞の『クイーンズ・ギャンビット』と共にネットフリックス作品が強さを発揮した。
受賞結果一覧
●映画部門
☆ドラマ作品賞
『ノマドランド』
☆コメディ/ミュージカル作品賞
『続ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』
☆主演男優賞(ドラマ部門)
チャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)
☆主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)
サシャ・バロン・コーエン(『続ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)
☆主演女優賞(ドラマ部門)
アンドラ・デイ(The United States vs. Billie Holiday』)
☆主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)
ロザムンド・パイク(『I Care a Lot』)
☆助演男優賞
ダニエル・カルーヤ(『Judas and the Black Messiah』)
☆助演女優賞
ジョディ・フォスター(『The Mauritanian』)
☆監督賞
クロエ・ジャオ(『ノマドランド』)
☆脚本賞
『シカゴ7裁判』
☆外国語映画賞
『ミナリ』(米)
☆アニメーション作品賞
『ソウルフル・ワールド』
☆歌曲賞
Io Si(『The Life Ahead』)
☆作曲賞
『ソウルフル・ワールド』
●テレビ部門
☆ドラマ作品賞
『ザ・クラウン』
☆コメディ/ミュージカル作品賞
『シッツ・クリーク』
☆リミテッド・シリーズ/テレビ映画作品賞
『クイーンズ・ギャンビット』
☆主演男優賞(ドラマ作品)
ジョシュ・オコナー(『ザ・クラウン』)
☆主演男優賞(コメディ/ミュージカル作品)
ジェイソン・サダイキス(『テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく』
☆主演男優賞(リミテッド・シリーズ/テレビ映画作品)
マーク・ラファロ(『ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー』)
☆主演女優賞(ドラマ作品)
エマ・コリン(『ザ・クラウン』)
☆主演女優賞(コメディ/ミュージカル作品)
キャサリン・オハラ(『シッツ・クリーク』)
☆主演女優賞(リミテッド・シリーズ/テレビ映画作品)
アニャ・テイラー=ジョイ(『クイーンズ・ギャンビット』)
☆助演男優賞
ジョン・ボイエガ(『Small Axe』)
☆助演女優賞
ジリアン・アンダーソン(『ザ・クラウン』)