最大の敵の出現で、ドムの過去が分かる!? 今回、ドミニクの目の前に現れたのは、生き別れた弟・ジェイコブ。二人の過去には、父の事故死が関係している―。因縁の二人を演じた​ヴィン・ディーゼルとジョン・シナのお二人に話を伺った。

〝1作目よりも前の過去にまで遡って考えるのはとても面白かったね〞

ヴィン・ディーゼルasドミニク

画像: ヴィン・ディーゼルasドミニク

ヴィン・ディーゼル プロフィール
1967年7月18日、米・カリフォルニア州生まれ。『ワイルド・スピード』シリーズ、『トリプルX』シリーズなどで知られる。本作では、主演だけではなくプロデューサーも務めている。

── 新作に臨むにあたって、毎回どのようなアプローチを取りますか?

「まず、物語がどこまで進んでいるのかを毎回確認することから始める。三部作として物語を構成することが多いので、新作と、その2つ前の作品までを含めて物語を精査する。従って、新作は決して三部作的な構想から逸れてはいけない。

例えば、本作を作る際にも、次作をも考慮に入れている。常に前を向いている。物語の流れを念頭に置きながら、アクションについて考えた後は、キャラクターの成長についても多くの時間を費やしている。端的に言えば、「20年間も慣れ親しんできたキャラクターについて、他に知らないことはないか?」と自問しながら練っていく。」

── 本作でのドミニクの人生を探求できることに対するお気持ちは?

「父親になると、自然と自分自身の父親を参考にすると思う。最良の父親となるために、父親としての役割を理解するためにそうするのだと思う。1作目に戻って考えてみると、ドミニクのキャラクターを定義付ける瞬間として挙げられるのは、ドミニクがブライアンに語ったように、自身の車「チャージャー」に対して抱く恐れの気持ちを語る場面だ。

そこで、時間をかけて説明はされないものの、ドミニクの過去に何かが潜んでいることを何となく感じることができる。20年も経った今となって、ドミニクを決定的に変えることとなった重要な出来事について語られるとは誰も思ってもみなかっただろう。」

── ジェイコブ役としてジョン・シナを抜擢された理由は?

「私は元々、様々な人種の血が混ざっているので、私の兄弟役は誰でもなり得てしまう。物語を展開させていくうちに、1作目よりも前の過去にまで遡って考えるのはとても面白かったね。

だが、キャスティングの段階で「物語の方向性は無限にある」と不安になったよ。本作に登場するような悪役に最適な俳優は一体誰だろう、と悩み始めた。というのは、非常に凶暴ながらも、トレット家を象徴するような人間でもあるからだ。

ロンドンの撮影に向かう前に、ジョン・シナがジェイコブ役を熱望していることを耳にした。私は以前からジョンの大ファンでもあり尊敬していた。偶然にも、その1週間ほど前に、子どもたちと(ジョンの出演作)『フェルディナンド』(2017)を観ていたばかりだったほど。

ただ、私がすでにドミニク役に入り込んでいた頃にジョンがやってきたので初対面は万々歳というわけにはいかなかった。その時、このシリーズの聖なる部分や意義などについて話し、ジョンがこのシリーズに参加したいと思うなら、全てを懸けるつもりじゃなければダメだ、ということも伝えたんだ。」

画像: 最強にして最悪の敵が現る!

最強にして最悪の敵が現る!

〝過去の出来事に直面する覚悟がない場合でも、いずれは立ち向かわなければならない〞

ジョン・シナasジェイコブ

画像: ジョン・シナasジェイコブ

ジョン・シナ プロフィール
1977年4月23日、米・マサチューセッツ州生まれ。プロレス団体WWE所属のスーパースター。『バンブルビー』『ブロッカーズ』などに出演。直近では『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』に出演。

──「ワイルド・スピード」ファミリーに加わる以前はご覧になったことはありましたか?

「この出演が特別なものに感じられる理由は、僕が長い間「ワイルド・スピード」のファンだったからだと思う。全作品観たことがあったが、出演の機会をいただいてから再度全作品観返した。脚本を読んでみて、これまでの作品全ての良さが詰まっていると思った。

これまでの疑問点が解消される内容で、紙面上で読んだだけでも圧倒されるようなものだった。僕は「ワイルド・スピード」ファミリーを観て育ってきて、若い頃に1作目を観て車の改造に興味を持ち、すっかり車のチューニングに魅了された。「ワイルド・スピード」ファンがするようなことをして育ったんだ。

このような素晴らしいシリーズにおいて、ある章に登場することさえすごいことなのに、世界中のファンを楽しませ続けている。アクション要素だけでなく、終了後に投げかける問いも楽しんでもらえると思う」

── ファミリーの出演者たちは歓迎してくれましたか?

「歓迎してくれたよ。結束の固いチームで非常に親切に歓迎してくるけれども、1人ひとりと話してみて根本的な人格を知る必要があった。WWEでも似た感じなので、このプロセスは全く気にならない。より良くしたいと思いながら毎日命がけで出場するレスラーたちがいる。「ワイルド・スピード」と同じだと思う。

新しい人が入れば、「自分はここまでやってきたけど、この人が入った目的は何なのか、どんな人格の人なのか、ここにふさわしい人なのか」などと考えるだろう。皆、非常にオープンに歓迎してくれて、「ファミリー」と呼ぶのがぴったりな出演者たちだと思う」

── ジェイコブは、どんな人物ですか?

「ジェイコブは、長らく消息不明となっていたドミニクの弟で、今作でその真相が明らかになる。ドミニクよりも強く、速く、頭も良いという設定の役なので、ドミニクにとっては、能力の高い敵が初めて現れたということだ。予期せぬ結末となっており、個人的にも今作の展開を気に入っている。

観る人によっては「過去からは逃げられない」ことを暗示しているのではないか、と捉える人もいるかもしれない。過去の出来事に直面する覚悟がない場合でも、前に進みたければいずれは立ち向かわなければならない。

現在のドミニクは父親となって日が浅いが、過去の出来事に直面できずにいるため、壁にぶち当たることとなる。ドミニクが顔を背けている過去が血のつながった家族に関わることだという事実が僕はいいと思っていて、あらゆる点で能力が高い相手だという点も気に入っている」

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