ウェス・アンダーソン監督待望の最新作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』が1月28日(金)より大ヒット公開中。この度、同作の本編映像の一部が公開となった。

『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)、『犬ヶ島』(18)といった名作の数々を生み出したウェス・アンダーソン監督の記念すべき長編第10作目となる本作。20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部を舞台に、一癖も二癖もある編集部の面々の活躍を描く。

今回公開されたのは、同作の第一話となる「確固たる名作」の一部。

画像: 『フレンチ・ディスパッチ』本編映像(I Don't Love You 編) youtu.be

『フレンチ・ディスパッチ』本編映像(I Don't Love You 編)

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刑務所の洗濯室で布一枚にくるまりながら、こっそりと会話をする凶悪犯にして天才画家のモーゼス・ローゼンターラー(ベニチオ・デル・トロ)と、看守にして画家のミューズのシモーヌ(レア・セドゥ)。「できるだけシンプルな言葉で表現しよう、この気持ちを…」と胸に秘めた愛を伝えようとするモーゼスの言葉を遮り、「愛してない」と一蹴するシモーヌ。

その後も諦めずに言葉を続けようとするモーゼスだが、シモーヌに「ダメよ」と諭され、黙り込んでしまう。すると、なにかインスピレーションを受けたのか、モーゼスは天井を見つめながら「絵の具が要る」と一言「何を描くの?」と聞くシモーヌに対し、「未来だ」と答えた後、少し間を置き「君のことさ」と優しい眼差しで言葉を紡ぐモーゼス。

画像1: 『フレンチ・ディスパッチ』より、ベニチオ・デル・トロ&レア・セドゥ出演シーンの一部が公開!
画像2: 『フレンチ・ディスパッチ』より、ベニチオ・デル・トロ&レア・セドゥ出演シーンの一部が公開!

“フランス映画”がテーマの一つとなっている本作だが、劇中の舞台もフランスの架空の街。劇中に登場するキャラクターもフランス映画に影響を受けており、中でもベニチオ・デル・トロが演じたモーゼスは、フランスを代表する映画監督ジャン・ルノワール映画がヒントになったという。

画像3: 『フレンチ・ディスパッチ』より、ベニチオ・デル・トロ&レア・セドゥ出演シーンの一部が公開!

デル・トロは「監督は『素晴らしき放浪者』の話をしていました。1930年代の映画で、永遠の名優ミシェル・シモンが放浪者役を演じています。大昔に観たのですが、素晴らしい映画でした。今回、何度も観なおして、監督の求める役のイメージがつかめました」と役作りについて語っている。

映画の演出に関する真面目なエピソードもあがる一方、この「確固たる名作」では、一時停止した登場人物たちをカメラが横からスライドしながらワンカットで撮影する演出も多用されているが、一時停止は後から編集したわけではなく、実際にキャストたちに“だるまさんがころんだ”をさせていたのだという。

デル・トロは「ティルダ・スウィントンからヘンリー・ウィンクラーまで、錚々たる俳優が皆でやりました。名優たちが童心に戻り、“だるまさんがころんだ”をする光景は微笑ましかったです。監督は、デジタル技術で静止ポーズを創ることもできたはずですが、役者が実際に静止ポーズをとることで、触れ合いが生まれ、その喜びを観客も感じることができるようになったと思います。」と賑やかな撮影現場の様子を振り返っている。

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』
大ヒット公開中/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

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