1984年公開の第1作に連なる作品である『ゴーストバスターズ/アフターライフ』。最新作を観る前に、これまでの物語やキーワードをおさらいしておきましょう!(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)

\シリーズの重要なキーワード集めました!/
『ゴーストバスターズ』用語辞典

用語1【初代ゴーストバスターズ】

大学の研究室で超常現象を探求していた博士3人が、大学から研究室を廃止されて、幽霊退治会社“ゴーストバスターズ”を設立。創設メンバー3人は、口数が多くて女性好きのピーター(ビル・マーレイ)、臆病な超常現象オタクのレイ(ダン・エイクロイド)、学究肌で堅物のエゴン(ハロルド・ライミス)。仕事が忙しくなった後、募集広告に応募してきた唯一の肉体派ウィンストン(アーニー・ハドソン)が加わって4人になる。

用語2【マシュマロマン】

元はマシュマロ菓子のイメージキャラ。第1作に巨大な姿で現れて街を破壊する。破壊神ゴーザが世界を破壊しようとした時、たまたまレイモンド博士の頭にイメージが浮かんだために出現。新作にも別のサイズで登場。

用語3【プロトンパック】

バスターズが背負っている携帯型の核粒子加速器。正電荷のイオンを使ってプラズマ流を作り、これを放射してゴーストを攻撃したり捕獲したりすることが出来る。2つ以上の光線を交差させると強力なパワーを発揮する。

用語4【ゴースト・トラップ】

画像: 重要アイテム ゴースト・トラップ

重要アイテム ゴースト・トラップ

バスターズがゴーストを捕らえる時に使う、罠のような装置。ゴーストが接触すると、ゴーストを中に閉じ込めて扉が閉じ、一度扉が閉じると、ゴーストが内側から開けることが出来なくなる。外側からは開けられる。

用語5【PKEメーター】

霊的エネルギー(PsychoKineticEnergy)、略してP.K.E.を探知するための装置で、ゴーストバスターズを結成する前からイゴンが研究室で開発していた。エネルギー発生源に近づくと、ライトが点滅する。

用語6【ECTO-1(エクトワン)】

バスターズが愛用する車の愛称。ナンバープレートも「ECTO-1」。1959年式のキャデラックの救急車を改造したもので、車体は白で赤い線があり、ドアにバスターズのロゴマークが。第2作では「ECTO-1A」に。

用語7【破壊神ゴーザ】

第1作の敵。強力な力を持つ古代ヒッタイトの神。今は別次元にいるが、この世界を破壊しようとしている。出現のためには、信頼する部下2人、キーマスターとゲートキーパーが、人間の身体を借りて交わることが必要。

用語8【テラー・ドッグ】

破壊神ゴーザに使える魔界の犬。キーマスターとゲートキーパーは、人間に憑依し、巨大で凶暴な犬、テラー・ドッグに変身可能。ゴーザが倒されると殻状になり、殻を破ると、乗り移られた人が元に戻って出てくる。

〜『ゴーストバスターズ』誕生秘話〜

世界的なヒットを記録した『ゴーストバスターズ』。実は紆余曲折の末に生まれたことをご存じですか?

画像: このメンバーが揃ったのはある意味奇跡!(写真は『ゴーストバスターズ』より) ©1984 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED

このメンバーが揃ったのはある意味奇跡!(写真は『ゴーストバスターズ』より)
©1984 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED

発案者は、ゴーストバスターズの一員を演じたダン・エイクロイド。彼の曽祖父は心霊研究家で、両親も彼自身も超常現象が大好き。そこで、アボット&コステロの『凸凹お化け騒動』(1941)のような幽霊コメディ映画の現代版を創ろうと脚本を書き始める。

そして、彼が出演していた人気TV番組「サタデー・ナイト・ライブ(以下SNL)」の仲間たちと組んでいるアイヴァン・ライトマンに監督を打診する。彼はジョン・ベルーシの『アニマル・ハウス』(1978)を製作、ビル・マーレイの『パラダイス・アーミー』(1981)を監督し、大ヒットさせていた。ライトマン監督はこの企画に乗り、彼が『パラダイス・アーミー』で組み、エイクロイドの「SNL」仲間でもあるハロルド・ライミスを脚本のリライトに誘い、より現実的な設定にして現在のストーリーを生み出した。

一方、キャスティングには予想外の悲しい出来事も。エイクロイドは「SNL」仲間で『ブルース・ブラザース』(1980)で組んだジョン・ベルーシと共演するつもりで脚本を書いていたが、脚本執筆中の1982年、ベルーシは薬物の過剰摂取により33歳の若さで急逝してしまったのだ。ベルーシが演じるはずだった役は「SNL」仲間のビル・マーレイになった。しかし、ベルーシは別の形で映画に登場。食いしん坊の緑色のスライムのようなゴースト“スライマー”は、『アニマル・ハウス』のベルーシのカフェテリアでの暴食シーンのオマージュとして生み出された。

また、ライトマン監督はプロデューサーとしても腕を振るい、コロムビア映画に売り込んで当時のコメディ映画としては破格の製作費2500万ドルを入手する。しかしこれが可能だったのは、コロムビア映画には翌年の夏の大作映画がなかったから。ゴーサインをもらった代わりに、映画は1年後の夏公開が必須となり、タイトなスケジュールで製作を進めなくてはならなくなった。また、このタイトルにも難関が待っていた。ユニバーサルが70年代の子供番組のタイトルとしてこの題名を所有していた。そこでコロムビアが交渉し、50万ドルと収益の1%でこのタイトルを手に入れた。

反面、ラッキーだったのは優れたVFXスタジオが見つかったこと。急な製作決定だったので大手スタジオはスケジュールが詰まっていたが、ちょうどこの頃、『スター・ウォーズ』旧三部作のリチャード・エドランドがILMから独立してボス・フィルムを設立することになり、この会社が本作の特殊効果を担当することになった。本作はこうしたさまざまな出来事を経て、予定通り1984年夏に公開され、世界中で空前の大ヒット作となったのだ。

Photo by Michael Tullberg/Getty Images

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