是枝裕和監督の最新作にして、初韓国映画となる『ベイビー・ブローカー』(配給:ギャガ)が、現地時間2022年5月17日(火)~28日(土)開催予定の第75回カンヌ国際映画祭の【コンペティション部門】に見事選出され正式出品が決定した。

ポスタービジュアル、追加キャスト情報、日本公開時期も解禁

本作は “赤ちゃんポスト”に預けられた赤ん坊を巡り出会っていく人々が描かれるヒューマンドラマ。是枝監督作品がカンヌ国際映画祭で【コンペティション部門】に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』から4年ぶり、6回目となる(カンヌ国際映画祭への出品自体は、8回目)。これまで、2004年『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が《最優秀男優賞》を受賞、2013年『そして父になる』では《審査員賞》を受賞、2018年『万引き家族』では《パルムドール》を受賞している。

さらに、是枝監督は2019年ヴェネチア国際映画祭【コンペティション部門】でオープニングを飾った『真実』で海外の才能たちとの本格的なセッションに踏み出しているが、本作はそれに続き、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した初の韓国映画となる。また、主演を務
めるのは、2020年アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』でも主演を務めたソン・ガンホ。
出品決定にあたり、是枝監督から以下コメントが届いている。

▼是枝裕和監督コメント▼

6 回目だからといって嬉しくないかと言ったらそんなことはありません。異国での、言語や文化の違いを超えた今回の共同作業を高く評価して頂けて、僕だけでなくスタッフ、キャスト皆が報われたとホッとしています。4 年ぶりのカンヌ参加になりますが、コロナ禍だけではなく、世界が大きく揺れる時代に映画を作り続けること、そして、世界に届けることの意味を考える良い機会にしたいと思います。

またカンヌ情報と合わせて、ポスタービジュアル、追加キャスト情報、日本公開時期が解禁。すでに主要キャストとして、『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホ、『MASTER/マスター』のカン・ドンウォン、『空気人形』のペ・ドゥナという韓国を代表する名優に、フレッシュな顔ぶれとして“IU”としても活躍するイ・ジウンの出演が発表されているが、これに加え今回出演が発表されたのは、日本を始め世界的にも話題を呼んだ2020年の韓国TVドラマ「梨泰院クラス」で、主人公が経営する居酒屋の料理長マ・ヒョニ役を演じたイ・ジュヨン。本作では、ペ・ドゥナとコンビを組んでブローカーたちを追うイ刑事を演じている。また日本では、6月全国公開が決定した。

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『ベイビー・ブローカー』6月 TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
■監督・脚本・編集:是枝裕和
■出演:ソン・ガンホ カン・ドンウォン ペ・ドゥナ イ・ジウン イ・ジュヨン
■製作:CJ ENM ■制作:ZIP CINEMA ■制作協力:分福

また、2018 年に劇場公開作として最大の話題を呼び、社会現象ともなった映画『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督)の、アカデミー賞R受賞監督ミシェル・アザナヴィシウスによるリメイク作 『Final Cut』(英題)が第 75 回カンヌ映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に選出され、オープニング作品としてプレミア上映されることも決定。今年のカンヌは日本の映画ファンには見逃せないものになりそうだ。

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