『ぜんぶ、ボクのせい』の監督は松本優作。2019 年、秋葉原無差別殺傷事件をモチーフに、絶望の中に⽣きる若者たちと⼤⼈たちの姿を描いた『NOISE ノイズ』がモントリオール世界映画祭、レインダンス映画祭(作品賞ノミネート)、SKIP シティ国際 D シネマ映画祭など多数の海外映画祭に出品されたのち、短編映画『⽇本製造/メイド・イン・ジャパン』では国内外の映画祭で上映され、短編では異例の単独公開を成功させた。本作では⽇本の社会のリアルを⾒つめながら、孤独を抱えた3⼈の絆、そして、⼀⼈の少年の成⻑を鮮烈に描き切る。
児童養護施設で⺟の迎えを待ちながら暮らす優太(⽩⿃晴都)。ある⽇、偶然⺟の居場所を知った優太は、会いたい⼀⼼で施設を抜け出した。しかし、そこにいたのは同居する男に依存し⾃堕落な⽣活を送っている⺟だった。絶望した優太は、当てもなく海辺を歩いていると、軽トラで暮らすホームレスの男・坂本(オダギリジョー)に出会う。何も聞かず⾃分を受け⼊れてくれる坂本。⼆⼈はわずかな⾦銭を稼ぎながら寝⾷をともにする。裕福な家庭に育つも、家にも学校にも居場所がない少⼥・詩織(川島鈴遥)とも顔⾒知りになる。優太は、⾃分と同じ寂しさを抱えながらも⼼優しい詩織に惹かれていく。しかしそんな穏やかな⽇々もある事件によって終わりを告げる―
主演を務めるのは、オーディションで選ばれた新⼈の⽩⿃晴都。演技未経験ながら、瀬々敬久監督映画『とんび』(2022 年公開)で、スクリーンデビューを果たす。本作でも実⼒派俳優に引けを取らない堂々とした瑞々しさ溢れる演技で存在感を発揮。ヒロインを演じる川島鈴遥はオダギリジョー監督『ある船頭の話』ヒロインに抜擢され、⾼崎映画祭最優秀新⼈⼥優賞を受賞し、最も注⽬される俳優の⼀⼈。若⼿⼆⼈を⽀えるのは NHK 連続テレビ⼩説「カムカムエヴリバディ」(ʻ22)の出演が話題を呼び唯⼀無⼆の存在として、注⽬を浴び続けるオダギリジョー。⾃⾝初の⻑編監督デビュー作『ある船頭の話』(ʼ19)が第 76回ヴェネツィア国際映画祭に出品。昨年放送された NHK ドラマ「オリバーな⽝、(Gosh!!このヤロウ」(脚本・演出・出演・編集)は続編が決定するなど多才な活躍をみせる。本作では主⼈公が海辺で出会う軽トラで暮らすホームレスの役を⾃由⾃在に演じ切る。
この度、本作のエンディング・テーマには、⽇本ポップ史を代表する名曲「夢で逢えたら」に決定。8⽉3⽇(⽔)には7インチ・アナログレコードがリリースされる。「夢で逢えたら」は⼤滝詠⼀が、“⼤瀧詠⼀”名義で作詞・作曲した楽曲で、数多くのカバーバージョンが存在するスタンダードナンバー。本作のラストに希望の彩りを添える、重要なファクターとなっている。ジャケットアートワークなどは今後発表される予定。
『ぜんぶ、ボクのせい』
2022年8⽉ 11 ⽇(⽊・祝)より新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開
出演:⽩⿃晴都 川島鈴遥 / オダギリジョー
監督・脚本:松本優作
製作:スタイルジャム、クロックワークス、ビターズ・エンド、グラスゴー15、ミッドシップ、コンテンツ・ポテンシャル
制作プロダクション:スタイルジャム
配給:ビターズ・エンド
© 2022『ぜんぶ、ボクのせい』製作委員会