ようこそ、恐怖と欲望が入り乱れる“極限のユートピアスリラー”の世界へ
大胆でパワフルなエネルギーに満ち溢れた青春コメディ映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で長編監督デビューを果たし、監督デビュー作にして数々の映画賞を席巻したオリヴア・ワイルド。愉快で新鮮なストーリーがハイテンションに描かれる同作は“青春コメディ映画の革命”と批評家からも高い評価を受け、監督としての才能を遺憾なく発揮し、今後ハリウッドを牽引するフィルムメーカーの一人として大きな期待が寄せられている。
一度きりの青春の一コマを全く新しい視点で切り抜き、エネルギーに満ち溢れた少女二人の友情を描いた前作から打って変わり、本作『ドント・ウォーリー・ダーリン』は完璧な生活が保証された街に住み、平穏な日々を送っていた主人公・アリスの周りで頻繁に起きる“不気味な現象”を描いた本格スリラー。予想できない展開で観るものを惹きつけ、恐怖と欲望が入り乱れる“ユートピアスリラー”という全く新しい世界観を作り上げ、ハリウッドで映像化の争奪戦が繰り広げられた意欲作だ。
本作の主人公・アリスを演じるのは『ミッドサマー』で衝撃的な映画体験を観るものの心に刻み、その後『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『ブラック・ウィドウ』など数々の作品で存在感を見せるフローレンス・ピュー。そして、アリスの夫・ジャックを演じるのは、イギリスのボーイズグループ〈ワン・ダイレクション〉のメンバーにして、『ダンケルク』で俳優として高い評価を受けたハリー・スタイルズ。他にもクリス・パインやジェンマ・チャンなど豪華キャストが集結し、この世にも奇妙なユートピアスリラーの世界を彩っている。
解禁となった日本版予告映像では、美しく完璧な生活の中で夫ジャックを仕事へと送り出し、ジャックが家を空けている間、家事に勤しむアリスの姿を映し出す。理想の生活、理想の家、そして理想の夫。幸せな生活を送るアリスだったが次第に幻覚を見るようになり、完璧だと思っていたこの街に疑問を持ち始める。この不気味な現象は、現実なのか、それとも悪夢なのか。徐々にエスカレートとしていく狂気がアリスを惑わせていき、完璧な日常が混沌の世界へと変貌していく恐怖が描かれるなか、「自分はおかしくなんてない」、「もうここには居たくない」と決意を固めるアリスが印象的な仕上がりだ。
そして、合わせて解禁となった日本版ポスターは、ベットに横たわり、幸せを噛みしめるアリスとジャックが描かれているが、そんな二人を見つているかのように、力強い眼差しでこちらを見つめるアリスが描かれている。一度踏み入れたら逃れられない、極限の中で繰り広げられる“ユートピアスリラー”の世界に期待が高まる。
これまで俳優として数々の作品に出演し、監督として新たなスタートを切ったオリヴィア・ワイルド監督は、本作について「想像力の限界を押し広げる映画へのラブレター」と表現しており、一人の映画人として、映画への愛が溢れる作品となっていることが伝わるコメントを残している。そんな本作は、8月31日~9月10日まで開催される、第79回ヴェネツィア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に正式出品されることが決まっており、現地時間9月5日にワールドプレミア上映が開催される。オリヴィア・ワイルド監督は、ヴェネツィア国際映画祭への出品を目標に掲げていたともコメントしており、彼女の映画愛が夢を実現させる結果となった。さらに、10月24日~11月2日に開催となる第35回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門での上映も決定するなど、今後世界の映画祭を賑わしていく作品となりそうだ。
恐ろしく不気味な違和感に惑わされ、次第にその違和感が快楽へと変貌を遂げていく中毒性。一度踏み入れたら逃れられない、観るものを惹きつける幻惑のユートピアスリラー『ドント・ウォーリー・ダーリン』から目が離せない。
『ドント・ウォーリー・ダーリン』原題:Don’t Worry Darling
監督:オリヴィア・ワイルド (『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』)
出演:フローレンス・ピュー、ハリー・スタイルズ、オリヴィア・ワイルド、ジェンマ・チャン、キキ・レイン、ニック・ロール、クリス・パイン
レイティング:PG12 配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved