この秋は話題のビッグスター、新鋭俳優の新作が続々と登場。“豊作の秋”がやってきます。オーストラリアの名女優エシー・デイヴィス&注目若手女優トーマシン・マッケンジー共演の最新作『ドライビング・バニー』もその一つ。本作の見どころと、若手注目株としていま大注目を浴びるトーマシン・マッケンジーのインタビューをあわせてご紹介します。
カバー画像:Photo by Emma McIntyre/BAFTA LA/Contour by Getty Images
Photo by Emma McIntyre/BAFTA LA/Contour by Getty Images

トーマシン・マッケンジー プロフィール

2000年7月26日、ニュージーランド・ウェリントン生まれ。2021年に『オールド』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『ラストナイト・イン・ソーホー』と話題作への出演が続き、ハリウッドの次世代を担う一人として今もっとも注目される存在に。父親は映画監督、母親は女優という家庭で育ち、子役からキャリアをスタート、『足跡はかき消して』(2018)で脚光を浴びた。次回作はオリヴィア・ワイルド監督と組む『パーフェクト(原題)』。

愛する家族のために大暴走!
人生どん底のシングルマザーの奮闘を描く

イントロダクション

移民政策で深刻な住宅不足に混乱しているニュージーランドの社会状況を背景に、経済格差に呑み込まれ、家なし、金なし、仕事なしという状況に追いつめられていくシングルマザー、バニー・キングの奮闘と暴走を描く衝撃作。愛する家族のため定職に就こうにも住む場所すら見つけられず、ついには家庭支援局で立てこもり事件まで起こしてしまう彼女の運命は? 格差社会の厳しい現実をユーモアもまじえて描き、第20回トライベッカ映画祭審査員特別賞ほか世界で賞賛された。

画像: 愛する家族のため立てこもり事件まで起こす主人公の運命は?

愛する家族のため立てこもり事件まで起こす主人公の運命は?

画像: 暴走する主人公の相棒となる姪を注目女優トーマシン・マッケンジーが演じる

暴走する主人公の相棒となる姪を注目女優トーマシン・マッケンジーが演じる

主演を務めるのは、夫であるジャスティン・カーゼル監督作品『ニトラム/NITRAM』でオーストラリア・アカデミー賞助演女優賞を受賞したエシー・デイヴィス。節約生活でスキンケアする余裕もなく、アイライン以外はほぼノーメイクというバニーを体当たりで演じている。暴走するバニーの相棒となる姪のトーニャには『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)などの若手注目株トーマシン・マッケンジー。監督を務めるのはこれがデビュー作のゲイソン・サヴァット。

ストーリー・あらすじ

画像: ストーリー・あらすじ

ニュージーランド、オークランド。ある事情から、妹夫婦の家に居候中で、愛する子どもたちと監視つきの面会交流しかできないシングルマザーのバニー(エシー・デイヴィス)。車の窓拭きをして必死に働いている彼女の夢は、娘の誕生日までに新居へ引っ越し、家族水入らずの生活を再開させること。しかし妹夫婦の家で衝撃的な光景を目にした彼女は、救い出した姪トーニャ(トーマシン・マッケンジー)と共に逃避行を繰り広げ、ついにはルールもモラルも完全無視の〝子ども奪還作戦〞に突っ走る。

登場人物

反骨心あふれるシングルマザー
バニー(エシー・デイヴィス)

明るい笑顔と気の利いたトークで車の窓拭きをして働いているシングルマザー。今は離れて暮らす息子と娘と新居で一緒に暮らすのが夢。ある事件を機に住む場所も金も仕事も失い、子どもに会いたい一心で暴走していく。

複雑な家庭事情に苦しむ
トーニャ(トーマシン・マッケンジー)

画像: 登場人物

バニーの姪。母親の再婚相手から言い寄られているが、母親には何も言えないでいる。そのことを知ったバニーによって家から連れ出され、彼女と行動をともにすることに。バニーの反骨精神と行動力に刺激を受けていく。

【インンタビュー】
トーマシン・マッケンジー、最新作『ドライビング・バニー』を語る

“背景にある女性のパワーにすごく魅力を感じた”

── 本作に出演を決めた理由を教えていただけますか?

とにかく脚本をすごく気に入った。この作品ではつらいことが起こる一方で、ユーモアも感じられる。その2つのバランスがすばらしい脚本。私が惹かれるストーリーというのは意味があり、語るに値する物語で、まさにこの作品がそういう物語だと思った。それに主人公は女性で、監督も撮影監督も編集者もプロデューサーもみんな女性だった。だからそういうところにもすごく魅力を感じた。つまり、背景にある女性のパワーにね。

── 共演のエシー・デイヴィスとのやり取りは息がぴったりでしたね。

エシーとは『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』(2019)でも共演したけれど、そのときは仲の悪い役柄だった。共演シーンも少なくて、彼女のことがよくわからなかった。でも本作では彼女のことを深く知ることができた。彼女は本当にステキな人でエネルギーにあふれている。すごいと思うのは様々な感情を内に秘めているところ。キャラクターの怒りと情熱ではちきれんばかりになっていて素晴らしかった。

── 母国ニュージーランドでの撮影はいかがでしたか?

ニュージーランドにすごく戻りたくて、母国の映画産業に貢献したかった。故郷で何かするのはすごくいい気分。オークランドに住む姉に2人目の子どもが生まれてわくわくしたし、姉と過ごせたのも嬉しかった。母国での撮影が楽しいのは、顔なじみに会えること。狭い国だから知り合いに再会したり、仕事仲間もいる。この作品のプロデューサーのエマ(スレイド)も私の両親と昔からの付き合いでよく知っていた。エマとは安心して仕事ができたし、作品を素晴らしい方向に導いてくれた。

【チェックポイントはここ!】
バニーのモデルは監督の周囲の女性たち

本作の物語の背景になっているのがニュージーランドの深刻な住宅不足。ニュージーランドでは日本のアパートのような集合住宅が少なく、手頃な家は激しい争奪戦で、バニーのような事情を抱えた女性が家を探すのには非常な苦労が伴うという。バニーのモデルは監督の周囲にいた人物であり、家族、そして自分を投影したとか。

オーストラリアの名女優エシー・デイヴィス&注目若手女優トーマシン・マッケンジー共演
ドライビング・バニー
2022年9月30日(金)公開

ニュージーランド/2021/アルバトロス・フィルム
監督:ゲイソン・サヴァット
出演:エシー・デイヴィス、トーマシン・マッケンジー
© 2020 Bunny Productions Ltd

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