クリエイション・レコーズの創設者アラン・マッギーの波乱万丈な半生を描いた『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』が、10月21日(金)より新宿シネマカリテほかにて全国ロードショーが決定、それに合わせニック・モラン監督のインタビューが到着した。

世界一のインディ・レーベルを育てたパンク魂!

90年代にロック・シーンを席巻した「ブリット・ポップ」において、オアシス、プライマル・スクリーム、ティーンエイジ・ファンクラブ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインなど人気バンドを次々と世に送り出したクリエイション・レコーズ。「世界で最も成功したインディ・レーベル」とも言われ、メジャーに匹敵する影響力を持ったクリエイションを創設したアラン・マッギーとは一体どんな人物なのか。親から出来損ない扱いされていた田舎の青年が、反骨精神で自分のやりたいことを貫き、ロック・シーンの頂点に上り詰めていく。

本作の製作総指揮を手掛けたのは、ブリット・ポップ・ブームを象徴する傑作『トレインスポッティング』(1996年)を監督して注目を集めたイギリス映画界の鬼才、ダニー・ボイル。脚本は『トレインスポッティング』の原作/脚本のアーヴィン・ウェルシュという最強のコンビ。ウェルシュは映画に登場するクリエイション関連のアーティストのほとんどと親しい間柄で、原作を脚色するにあたって彼以上の適役はいなかった。そして、そんな彼らが監督に指名したのは、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)で主役を務めるなど俳優として活動しながら、映画監督としも活躍するニック・モラン。モランはオアシスのノエル・ギャラガーをはじめミュージシャンの友人が多く、イギリスのロック・シーンに精通していた。

ニック・モラン監督インタビュー

画像: (左から)ユエン・ブレムナー、アーヴィン・ウェルシュ(脚本)、ニック・モラン(監督)

(左から)ユエン・ブレムナー、アーヴィン・ウェルシュ(脚本)、ニック・モラン(監督)

本作の監督になった経緯について「頼まれたのです!」と笑うニック・モラン監督。しかし決してそんな単純な話ではなく「ディーン・キャヴァナーとアーヴィン・ウェルシュ(共同脚本家)は私のデビュー作『Telstar』の大ファンで、同作と明らかに類似性があります。私はプロデューサーのシェリー・ハモンドと会い、二人で大まかにキャスティングや予算の話をし、それでおしまいだと思っていました。現実になるまで様子を見ようと思っていたら、そのまま決まったのです」と明かす。

しかし、一番肝心なアラン・マッギーの承諾が必要で「私はアランに会いに行きました。彼が殆ど喋っていました…。でも 幸いなことに、私は彼の心を掴む事が出来ました。ちょっとマニアックなインディ系の音楽に関する会話は、引けを取らなかったと思います。あの日から、我々はお互いへの信頼を築き、良好な関係となりました。」と振り返る。

アラン・マッギーについては「パーティで 2 度ほど、私が若手の役者として活動していた頃にちょっと会った事がありました。彼はいつも静かで、礼儀正しかったです。私はノエル・ギャラガーやクリエイション・レコーズ周辺の人達数名と仲良くしていました。アランは間違いなく、自ら話すというよりも人々に語られるような存在でした。」と彼の印象を話す。製作総指揮のダニー・ボイルについては「監督を務めるのに必要な量のアドバイスをくれました。ダニーは、バイクのスタビライザーを外した上で、何故倒れたかを説明し、次にどうすればよいかをアドバイスするようなタイプです。彼は撮影現場に顔を出したし、『イエスタデイ』の取材中も我々の作品を好意的に語り、それがこちらの製作現場をまとめるのに実に役に立ち、士気を大いに高めました。」と心強い存在だったと語る。

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