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観客として「観たい」と感じる映画の一部でありたいと思う
ゾーイ・サルダナ(ネイティリ役)
ゾーイ・サルダナ プロフィール
1978年、アメリカ・ニュージャージー州生まれ。映画デビューは2000年の『センターステージ』。その後もハリウッドなどでキャリアを積みながら『アバター』(2009)で世界的に注目を浴びる。その他代表作に「スター・トレック」シリーズ(2009~)、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ(2014〜)など。『アバター』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)という世界興収歴代1位2位作品に出演している。
ネイティリ
パンドラの森林に暮らすオマティカヤ族族長の娘で勇敢なハンター。前作『アバター』でオマティカヤ族を訪れたサムに教育担当としてナヴィの生きざまを教え、その過程で愛し合うように。今作では、5人の子供の母親となっている。
── 続編が4本も作られると聞いた時、どう思いましたか?
とても嬉しかった。『アバター』でネイティリを演じさせてもらったのは、私のキャリアにおいて最高の体験のひとつ。またあの役をやれるのだと知って、興奮した。だけど、時間のことを考えると不安になった。
みんなが知っているように、ジム(ジェームズ・キャメロン監督)は、すばらしいものを作るためには時間を惜しまないアーティスト。彼は細かいところまで徹底してこだわる。だから、5作目を撮る頃、自分は何歳になっているのだろうかと思ったの(笑)。
その時にまだ自分でスタントをやることができるのかしら、と。私は自分でスタントをするのが好きなの。役のために準備をしたことをすべて注ぎ込むのが好き。そのためのスタミナを保てるようにしたい。
── 『アバター』は史上最高の世界興行収入記録を持つ作品です。そして2番目は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)です。1位と2位の作品両方に出演していることをどう感じますか?
とてもラッキーだと感じる。そういう結果になることを知っていたからこれらの作品に参加したのではないわ。それは私自身が誰よりも知っている。私は自分のハートを信じるの。アーティストでない時、私は観客なのよ。私はファン。だから、観客として見たいと感じる映画の一部でありたいと思うの。
── 今作でネイティリは母になっています。同じ母親として共感できましたか? また、子供たちを演じる子役とはどのように家族の絆を築いたのでしょうか? あの子たちの多くは映画に出演するのが初めてだったようですが。
あの子たちともっと時間を過ごせたらよかったけれど、私自身が母親になったばかりだったのよ。双子は2歳になったばかりで、そこに新しい赤ちゃんが生まれたの。だから、仕事をしていない時は家で自分の子供と過ごしていた。
だけど、あの子たちの何人かが映画未経験だったなんて、見ていて全然わからないわよ。彼らはこの映画のためのトレーニングをしっかりこなして、スキューバダイビングの免許も取ったし、弓や武器の使い方もマスターした。側転をしたり、1箇所から別のところまで幅跳びをしたりもしている。本当にすごい。
一緒に仕事をしている時、私は彼らを母親のように迎え入れた。彼らがやったことを、私は誇りに思っている。最後にあの子たちに会ったのは、私が自分の仕事をやり終えた2018年。今のあの子たちは、声変わりをしたり、背が高くなっていたり、それまでなかったところに毛が生えたりしている。
私は母親のように誇りに思う。彼らとの仕事は素敵だった。彼らがこの映画でやったことを皆さんに見てもらえることを嬉しく思うし、彼らのキャリアが花咲いていくことに興奮を感じている。
── 『アバター』は大成功したSFですが、社会的な意味ではどんなインパクトがあったと思いますか?
今作も、環境、地球温暖化という問題について話をするきっかけを与えることになると思う。今回は海という視点からね。地球の80%は海。パンドラは地球に似ている。つまり、1作目ではパンドラの20%しか見せられなかったということ。今作では、私たちが全然知らなかった部分を見ることができるの。
私たちの海は、今、大きな変化に直面している。それは、良い方向への変化ではない。私たち人間は、海から奪い続けること、海にゴミを捨て続けることをやめないといけない。私たちはもっと知識を増やして、海という環境を守っていかないと。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』から、人々はそんなメッセージを受け取ってくれると思う。
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
2022年12月16日(金)公開
アメリカ/2022
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーバー
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