『プラダを着た悪魔』スタンリー・トゥッチ演じるナイジェルのモデル!?
昨年1月18日に73歳で他界した、ファッション界の巨匠と呼ばれたアンドレ・レオン・タリー『プラダを着た悪魔』でスタンリー・トゥッチ演じるナイジェルのモデルとされ、白人の占める割合の多いファッション業界において、黒人モデルや非白人デザイナーたちの進出に積極的に貢献した。人種差別が色濃く残る時代のアメリカ南部で幼少期を過ごしたアフリカ系アメリカ人の彼が、如何に最も影響力のあるファッション・キュレーターにまでのし上がったのか。彼の人生と彼が残した数々の功績をマーク・ジェイコブス、アナ・ウィンター、トム・フォードなどファッション界を代表する人物たちのインタビューと共に振り返る—。彼の死に際してはミシェル・オバマをはじめ、ビヨンセ、ゼンデイヤ、マライア・キャリーなど各界の著名人が弔意を表した。先日のNFLハーフタイムショーではリアーナが赤いケープを着て彼をトリビュートし話題となった。ファッション業界に圧倒的な影響力を持つレジェンドアフリカ系アメリカ人初のVOGUEクリエイティブ・ディレクター《アンドレ・レオン・タリー》昨年1月に他界した彼の生涯を描くドキュメンタリー映画となっている。
偏見や差別の壁を越え、彼が追い求めたものとは—
予告編は、カラフルなドレスに囲まれながら生地にダメ出しをするアンドレの真剣な眼差しが印象的なシーンからスタート。デザイナーのトム・フォードは彼を「偉大な編集者」と称した上で、大柄でいてその貴族のような振る舞いを「クレイジー」と表現。アンディ・ウォーホルとテーブルを囲む様子や、インタビューに応えるウーピー・ゴールドバーグ、アンドレにスタイリングを絶賛されるウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)など、次々と各界の大物たちが登場。華やかで夢のような世界が広がる一方で雰囲気は突如として変容し、アメリカ南部の出身のアンドレが涙ながらに心ない言葉を浴びた過去を告白する。差別や偏見を乗り越え「”誇り”を胸に行動すれば、世界は変えられる」と言い切るアンドレがのめり込み、追い求めた”美学”とは—︖VOGUE誌編集長で知られるアナ・ウィンターも「皆に冒険する勇気を与えた」と語るアンドレの生涯に心惹きつけられる映像となっている。
併せて解禁となった12点の場面写真は、アンドレの仕事ぶりを多くの著名人との交流も含めて感じさせるもの。時折覗かせる笑顔や真っ直ぐな眼差しから、彼がファッションと向き合い続けた時間の一部を垣間見ることができる。
『アンドレ・レオン・タリー美学の追求者』3月17日(金)よりBunkamuraル・シネマにて公開
【監督】ケイト・ノヴァク
【製作】アンドリュー・ロッシ
【出演】アンドレ・レオン・タリー/アナ・ウィンター/トム・フォード/マーク・ジェイコブス/イヴ・サンローラン/カール・ラガーフェルド/ノーマ・カマリ/ヴァレンティノ・ガラヴァーニ/ウーピー・ゴールドバーグ/イザベラ・ロッセリーニ/ウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)/ラルフ・ルッチ/サンドラ・バーンハード/マノロ・ブラニク/アンドレ・ウォーカーほか
【提供・配給】リージェンツ
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