鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督 が生んだの戦慄の至宝
映画史に残る衝撃的映像が21 世紀のスクリーンを刺激する
1975年に『シーバース』で劇場長編デビューを飾ってから『ザ・フライ』('86)『戰慄の絆』('88)『裸のランチ』('91)など、独自の美学に貫かれた戰慄的な映像と、肉体や精神の変容を追求する作風で、<ボディ・ホラー>の先駆者として孤高の存在感を放つ、カナダが生んだ鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督。過激なアンダーグラウンド番組を発見したことをきっかけに現実と幻覚の区別を失っていく男の姿を描いた『ビデオドローム』は、そんなクローネンバーグ監督作品の中でも世界中でカルト的人気を誇る作品。今年、全米公開から 40周年の時を経て、 日本初公開となる4Kデジタルリストアに加え、本編の随所に追加された合計2分間に及ぶバイオレンスシーンを含む89分のディレクターズカット版でスクリーンに蘇る。
今回解禁されたメインビジュアルは、ブラウン菅から銃口が飛び出す本作の名シーンの一つを用いて制作。VHSパッケージをモチーフにデザインすることで、VHSに馴染みのある世代の方には懐かしさを、馴染みのない若い世代には思わず手に取りたくなる新鮮なデザインとなっている。
尚、チラシ裏面のバーコード数字「19830204」では、全米公開日である1983年2月4日を表現しており、遊び心もプラスされている。併せて解禁した予告編では、<ビデオドローム>に世界を侵食されていく主人公、ジェームズ・ウッズ演じるマックスやロックバンド「ブロンディ」のボーカル、デボラ・ハリー扮するニッキーと共に、メイクアップアーティストのリック・ベイカーが手掛けたまるで生き物のように妖しくうねるブラウン管といった唯一無二の特殊メイクも描き出され、断片的ながらも強烈なインパクトを残す。また、『スキャナーズ』('81)や『戦慄の絆』('88)など、クローネンバーグ監督と度々タッグを組んでいる作曲家、ハワード・ショアによる音楽も不穏な世界観を彩っている。
<STORY>
暴力やポルノが売り物のケーブルテレビ局を経営する主人公マックスは、ある日部下が偶然傍受した電波から<ビデオドローム>という番組の存在を知る。そこには過激な拷問や殺人が生々しく映し出されていた。そんなある日、調査の中で、<ビデオドローム>は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見させることが分かる。やがて<ビデオドローム>に支配 されてゆくマックスの世界も、均衡が崩れてゆく …。
『テアトル・クラシックス ACT.3 ビデオドローム 4K ディレクターズカット版 』
監督 /脚本:デヴィッド・クローネンバーグ
製作総指揮: ビクター・ソルニッキ、ピエール・デヴィッド /製作: クロード・エロ ―/特殊 メイク:リック・ベイカー /音楽:ハワード・ショア
出演:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、ピーター・ドゥヴォルスキー
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