2人の息子にとって、いい父親であり続けたい
ーーFBI捜査官を演じたガイ・ピアース、権力の頂点に立つ不動産王を演じたモニカ・ベルッチとの撮影はいかがでしたか?
「ガイのことは彼が『L.A.コンフィデンシャル』に出演していた頃から好きですが、今回の映画でも当時と変わらずシーンや役と誠実に向き合っていましたね。“俳優が惚れる俳優”という言葉がぴったりな人で、とても好きな俳優です。モニカとは今回初めてご一緒しましたが、とても熱心に芝居に取り組んでいる姿が印象的でした。彼女が演じたダヴァナとアレックスが初めて対峙するシーンで、僕のアイデアをすぐに受け入れてくれたのも嬉しかったです。ガイ、そしてモニカとの撮影は非常に楽しい時間でした。少し話は逸れますが、むかしエルパソでピアース・ブロスナンと西武劇の『セラフィム・フォールズ』を撮っていた時に、テレビシリーズの「ROME[ローマ]」をよく見ていたんです」
ーー「ROME[ローマ]」はHBOとBBCが共同制作した歴史ドラマですね。
「そうです。『MEMORY メモリー』にも出演しているレイ・スティーヴンソンがこのドラマに出演していて、他にも友人のキアラン・ハインズも出ていましたね。レイと共演する中で、ふと“「ROME[ローマ]」は本当に素晴らしい作品だったな”と思い出すなんてこともあったんです。本作の舞台もエルパソでしたしね。とにかく、毎朝現場に行くのが楽しみになるような作品でした」
ーー劇中で、アレックスは最後の力を振り絞って自分の正義を貫くために行動しますが、リーアムさんにとって“これだけは成し遂げたい”と思ってらっしゃることはなんでしょうか。
「2人の息子にとって、いい父親であり続けたいです。これは自分の人生においてとても重要なことだと言えます。それから、僕は長年ユニセフの新善大使を努めているのですが、同じくユニセフの親善大使で友人のオーランド・ブルームが、ウクライナを訪問して戦争の影響を受けている子供たちやその家族と対面したと聞いて、その映像を見たんです。その時に“もっと自分にできることはないか”“彼と同じような活動をしなければ”という気持ちになったんですよね。それはきっと、どの親善大使も感じていることだと思います。ですから、僕自身がこれからやらなければいけないのは、そういった活動なんじゃないかなと思っています」
ーー最後に今後の待機作を教えていただけますか。
「去年70歳になりましたが、待機作の中にはアクションシーンが登場するものが3本あるんです。でも、アクション要素のある作品は今後少しずつ減っていくのではないかなと。70歳を超えてキレキレのアクションをやるには説得力に欠けますし、観客を騙したくありませんから(笑)。あとは、『裸の銃を持つ男』のリメイクの撮影が今年の秋ぐらいから始まる予定です。この作品でコメディの世界に足を踏み入れることになるので、期待して待っていてください」
『MEMORY メモリー』
5⽉12⽇(⾦)TOHOシネマズ⽇⽐⾕ほか全国ロードショー
【監督】マーティン・キャンベル
【出演】リーアム・ニーソン、ガイ・ピアース、モニカ・ベルッチ
【配給】ショウゲート
© 2021, BBP Memory, LLC. All rights reserved.