フランソワ・オゾン監督の最新作『苦い涙』(配給:セテラ・インターナショナル)が2023年6 月2 日(金)より全国順次公開。この公開を記念して、オゾンとファスビンダーの映画の世界をより深く
楽しむために、本作と関連ある2 作品の特別限定上映が決定した。

ファスビンダー監督のオリジナル版『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 日本劇場初公開!!

『苦い涙』は、オゾン監督が『焼け石に水』以来20 年ぶりに、ニュー・ジャーマン・シネマの伝説的な映画作家ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの1972 年製作の名作『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』(1972)の再創造に挑んだ愛の物語。1970 年代ドイツのアパルトマンを舞台にした室内劇という作品の大枠はそのままに、ファスビンダーが描いた女性同士の恋愛関係を男性同士に置き換え、ファッションデザイナーだった主人公の職業を映画監督に変更。さらに現代的な視点とオゾン特有の美意識に基づくアレンジが施され、風刺やユーモアをふんだんに織り交ぜ、「人を愛するということとは何なのか」という根源的な問いを驚くほど軽やかに投げかけるメロドラマ。

画像: 『苦い涙』

『苦い涙』

このたび、『苦い涙』の公開を記念して、オゾンとファスビンダーの映画の世界をより深く楽しむために、本作と関連ある2 作品の特別限定上映が決定した。オゾン監督が20 年前にファスビンダーの未発表の戯曲を映画化した『焼け石に水』を35mm フィルム上映、そして、1972 年に製作されたファスビンダー監督によるオリジナル版『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』を日本劇場初公開する。

オリジナル版『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』は、これまでDVD(現在は廃盤)でしか見る機会がなかった貴重な日本劇場初公開となる。

『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』

画像1: ファスビンダー監督のオリジナル版『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 日本劇場初公開!!

ファッションデザイナーのペトラは、二度目の結婚に失敗して落ち込んでいた。助手のマレーネをしもべのように扱いながら、アトリエ兼アパルトマンの部屋で暮らしている。そこに、友人が若く美しい女性カーリンを連れてやってくる。彼女に惹かれて同棲をはじめるが…。

1972 年ドイツ映画賞主演女優賞/助演女優賞/撮影賞受賞
監督・脚本・原作:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー 出演:マーギット・カーステンゼン、ハンナ・シグラ、イルム・ヘルマンほか
原題:Die bitteren Tränen der Petra von Kant/1972 年/124 分/西ドイツ/ドイツ語/配給:セテラ・インターナショナル ※DCP 上映

『焼け石に水』

画像2: ファスビンダー監督のオリジナル版『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 日本劇場初公開!!

70 年代、ドイツ。20 歳の青年フランツは街で中年の男性に声をかけられ、彼の不思議な魅力にひかれてベッドを共にする。そのまま男の家で同棲を始めるが、蜜月は短く、苛立ちがつのっていた。そんな折、互いの恋人が訪ねて来て…

監督:フランソワ・オゾン 原作:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
出演:ベルナール・ジロドー、マリック・ジディ、リュディヴィーヌ・サニエ、アンナ・トムソン
原題:Gouttes d'eau sur pierres brulantes/2000 年/90 分/フランス/フランス語/配給:ユーロスペース ※35 ㎜フィルムでの上映

◎期間:6 月16 日(金)~22 日(木)
◎『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 16 日(金)、18 日(日)、20 日(火)、22 日(木)
◎『焼け石に水』 17 日(土)、19 日(月)、21 日(水)
◎劇場:新宿武蔵野館

オゾン監督がファスビンダー監督への敬愛と『苦い涙』について語る

あわせて、オゾン監督がファスビンダー監督への敬愛と最新作『苦い涙』について語る特別インタビ
ュー映像を解禁!
インタビュー映像では、学生時代に初めてファスビンダーの映画を観て啓示を受けたなど、とても影響を受けた映画監督であることに加えて、『焼け石に水』から20 年を経て再びファスビンダーの戯曲に挑んだ想い、そして『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』は、ファスビンダーと俳優ギュンター・カウフマンの恋愛を描いたファスビンダー自身の話であること、さらに、第76 回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の審査員を務めることが発表された主人公ピーター役のドゥニ・メノーシェ、オリジナル版にも出演したハンナ・シグラ、助手のカールを演じ強烈な印象を残すステファン・クレポンのキャスティングについてなどを語っている。

画像: 『苦い涙』フランソワ・オゾン監督インタビュー youtu.be

『苦い涙』フランソワ・オゾン監督インタビュー

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『苦い涙』

第72 回(2022 年)ベルリン国際映画祭 オープニング作品&コンペティション部門正式出品
2023 年セザール賞 主演男優賞・有望若手男優賞ノミネート

画像: オゾン監督がファスビンダー監督への敬愛と『苦い涙』について語る

著名な映画監督ピーター・フォン・カント(ドゥニ・メノーシェ)は、恋人と別れて激しく落ち込んでいた。助手のカール(ステファン・クレポン)をしもべのように扱いながら、事務所も兼ねたアパルトマンで暮らしている。ある日、3 年ぶりに親友で大女優のシドニー(イザベル・アジャーニ)が青年アミール(ハリル・ガルビア)を連れてやって来る。艶やかな美しさのアミールに、一目で恋に落ちるピーター。彼はアミールに才能を見出し、自分のアパルトマンに住まわせ、映画の世界で活躍できるように手助けするが…。オゾン作品初登場にして強烈な存在感を放つ名優イザベル・アジャーニのほか、フランス映画界屈指の人気実力派ドゥニ・メノーシェ、そしてファスビンダーのミューズでありオリジナル版で準主役を演じたハンナ・シグラという豪華キャスト競演。

監督・脚本:フランソワ・オゾン ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』から自由に翻案
出演:ドゥニ・メノーシェ、イザベル・アジャーニ、ハリル・ガルビア、ステファン・クレポン、ハンナ・シグラ、アマント・オディアール
原題:PETER VON KANT/2022/フランス/フランス語・ドイツ語/85 分
配給:セテラ・インターナショナル
© 2022 FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION ©Carole BETHUEL_Foz

画像: 映画『苦い涙』予告編_A youtu.be

映画『苦い涙』予告編_A

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