ブラムハウス×ジェームズ・ワンが贈る殺人AI人形の狂気
「死霊館」「アナベル」シリーズのニューホラーの巨匠ジェームズ・ワンと「ハロウィン」シリーズなどのジェイソン・ブラム率いるブラムハウスが「インシディアス」シリーズ以来、久々にタッグを組んで贈る衝撃作が誕生。
最新AI搭載の愛らしい人形M3GAN(ミーガン)が人間のような心を持ち、持ち主の少女を守るために残虐な行為を繰り返すというニュータイプの人形ホラーで、近未来にAIが人類の知能を越えるなどといわれる問題などを取り込んだ内容もタイムリーで、全米ではこれまでの常識を覆すような記録を打ち立てる大ヒット。TikTokでもミーガンの奇妙なダンス動画が驚異的な再生数となっている。
監督はニュージーランド製ホラー『Housebound』(2014)で注目されたジェラルド・ジョンストンが抜擢され、出演は『ゲット・アウト』(2017)のアリソン・ウィリアムズ、『レディ・プレイヤー1』(2018)のヴァイオレット・マッグロー、『クレイジー・リッチ!』(2018)のロニー・チェンら。
あらすじ
自動車事故で両親を失った9歳の姪っ子ケイディ(ヴァイオレット)を引き取ることになった、おもちゃメーカーに勤めるジェマ(アリソン)。彼女は忙しくてあまりかまってあげられないケイディのために、開発途中で計画中断したAI搭載型お友だち人形のM3GAN(ミーガン)を実験的に姪っ子に与えてみた。
一緒に過ごすほど持ち主を理解し、守るようにプログラムされた優秀な学習能力を持つミーガンはケイディの心を癒す。それを見たジェマの上司はミーガンの商品化に乗り気になり、ジェマはそのためますます多忙となる。
だがジェマは次第にケイディが異常にミーガンに依存していくことに気づき困惑する。そしてその頃からケイディの周辺で奇妙な出来事が起き始める。終いには死者まで出る深刻な事態になった時、その惨劇にミーガンが絡んでいると悟ったジェマは、その危険性を察してミーガンのパワーを強制シャットダウンするのだが……。
チェックポイント1:M3GAN(ミーガン)に関する覚え書き
- モデル3ジェネレイティブ・アンドロイド(第3型生体アンドロイド):通称M3GAN
- 愛らしくて、一瞬本物の人間にも見える(ことで嫌悪感を持つ人も)。
- 持ち主を危機や外敵から守るようにプログラミングされている。
- 優れた学習能力があり、持ち主と一緒に過ごすほどその性格や個性を理解する。
- 学習するほどに自ら思考判断するようになり人間と会話もできる。
- 曲芸的なダンスができるだけでなく、動物的な動きもできる機敏性。
……etc.
チェックポイント2:ミーガンの先輩ホラー人形たち
© 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
古くは1945年のホラー・アンソロジー映画『デッド・オブ・ナイト』(の一編で腹話術師のエピソード)から、数多くの人形ホラーやホラーに登場する不気味な人形が観客の背筋を凍らせてきた。
その中で最も有名なのが1988年にスタートした「チャイルド・プレイ」シリーズのチャッキー人形だろう。殺人鬼の魂が子供向け人形に乗り移ったという設定で、シリーズ7作とTVシリーズも作られている。
またこの人気に迫るのが『死霊館』(2013)からスピンオフとして製作された「アナベル」シリーズのアナベル人形だろう。こちらもカルト教の呪いによって人形に悪霊が乗り移った?とされており、数々の災いを人間にもたらす。こちらも現在3作目までシリーズ化。ちなみに『M3GAN…』も続編製作が決まっている。
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