今年で銀幕デビュー45周年、映画界の第一線で活躍しつづけるリーアム・ニーソンが記念すべき100本目の出演作として挑んだ『探偵マーロウ』が、6月16日(金)より公開となる。文学好きに愛される巨匠作家レイモンド・チャンドラーが1930年代に生み出した“私立探偵フィリップ・マーロウ”はタフで孤独なジェントルマン、女性にモテるが友情を重んじ、どんな時も権力に媚びないその生きざまが、世界中のファンを長きにわたり魅了してきた。小説として愛され続けているのはもちろん、そのアイコニックなキャラクター像や重厚なストーリーに惚れ込んだ映画人が多くの傑作映画を生み出し、フィリップ・マーロウをより身近な存在に変えていった。そこで今回は、“フィリップ・マーロウ映画”珠玉の5作品と最新作『探偵マーロウ』をご紹介しよう。

1.『三つ数えろ』(1946) 主演:ハンフリー・ボガート

画像: Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images

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最も有名なフィリップ・マーロウ映画の一つとして知られ、アメリカ映画史に残る傑作として評価を受けた作品。『カサブランカ』などのハンフリー・ボガートがマーロウを演じ、メガホンを取ったのは『暗黒街の顔役』、『紳士は金髪がお好き』のハワード・ホークス。幾重にも伏線が重ねられた複雑なプロットが大きな魅力。原作小説は「大いなる眠り」。

<STORY>
ロサンゼルスで私立探偵を開業したフィリップ・マーロウは大富豪の将軍の依頼を受ける。内容は将軍の娘カルメンが賭博でこしらえた多額の借金に関する脅迫についてだったが、マーロウがカルメンを脅迫している男ガイガーを調べ始めた途端、ガイガーは射殺されてしまう――。

監督:ハワード・ホークス
出演:ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール、マーサ・ビッカーズ

2.『かわいい女』(1969) 主演 : ジェームズ・ガーナー

画像: Photo by FilmPublicityArchive/United Archives via Getty Images

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『大脱走』のジェームズ・ガーナー、『ウエスト・サイド物語』で脚光を浴びたリタ・モレノ、そして当時まだ日本では無名だったブルース・リーも殺し屋役で出演し、そのキャスティングが豪華で話題となった一作。アクション俳優として人気だったジェームズ・ガーナーはブルース・リーに武術を教わっていたという逸話も。原作小説は「リトル・シスター」。

<STORY>
カンザス州から来たオーファメイと名乗る若い女性が、行方不明の兄を探すためにフィリップ・マーロウを雇う。どこか危うい彼女に惹かれ依頼を受けたマーロウが、さっそく兄が住んでいたアパートを訪ねたところ、部屋にいたのは別人。さらにアパートの管理人はすでに殺されていた――。

監督:ポール・ボガート
出演:ジェームズ・ガーナー、ゲイル・ハニカット、ブルース・リー

3.『ロング・グッドバイ』(1973) 主演:エリオット・グールド

画像: © 1973 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

© 1973 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

アメリカ映画界の異端児であり、名匠でもあるロバート・アルトマンが手掛けたマーロウ映画の傑作。フィルム・ノワールの世界を追求しながらもコミカルなカウンターカルチャー要素を加えたユニークさが評価され、他のマーロウ映画とは一線を画している。アルトマン作品お馴染みのエリオット・グールドが個性的なマーロウは世界中で多くのファンを獲得した。原作小説は「ロング・グッドバイ」だが、映画はオリジナルの結末を迎える。現在「ロバート・アルトマン傑作選」(5月26日~、東京・角川シネマ有楽町ほか)にて上映中。

<STORY>
ある朝、マーロウの友人テリー・レノックスが妻を殺害し逃亡した。マーロウは友人を手助けしたと疑われ、警察に身柄を拘束されてしまう。しかし、レノックスは妻殺しを自白する遺書を残して自殺したとされ、あっさりと釈放される。その知らせに釈然としない彼のもとに、今度は失踪した人気作家の行方を捜してほしいという依頼が――。

監督:ロバート・アルトマン
出演:エリオット・グールド、スターリング・ヘイドン、マーク・ライデル

4.『さらば愛しき女よ』(1975) 主演:ロバート・ミッチャム

画像: © ITC Films LLC 1975

© ITC Films LLC 1975

当時ノワール映画のアイコンとして人気を博していたロバート・ミッチャムがマーロウ役に大抜擢。これまでのマーロウ映画と異なる点は、ミッチャムが演じるマーロウが白髪交じりのベテランという設定であること。マーロウを翻弄させる美女役を演じるのは、シャーロット・ランプリング。ブレイク前のシルヴェスター・スタローンも出演。原作小説は「さよなら、愛しい人」。

<STORY>
マーロウは大男のムースから、かつての恋人ベルマを探してほしいと頼まれる。ムースはベルマと銀行強盗を働き7年間刑務所に入っていたという。ベルマの写真と現在精神病院に入院しているという情報を手に入れたマーロウだが、ムースは写真の女性がベルマではないと言って破り捨ててしまう――。

監督:ディック・リチャーズ
出演:ロバート・ミッチャム、シャーロット・ランプリング、シルヴェスター・スタローン

5.『大いなる眠り』(1978) 主演:ロバート・ミッチャム

画像: ©Copyright ITV plc (Granada International)

©Copyright ITV plc (Granada International)

ロバート・ミッチャムが『さらば愛しき女よ』に続いてマーロウ役を続投(マーロウ役を2回以上演じた唯一の俳優)。原作小説はハンフリー・ボガートの『三つ数えろ』と同じ「大いなる眠り」だが、前作は物語の舞台が1940年代のアメリカLAだったのに対し、本作では1970年代のイギリスに置き換えられている。イギリスの風を感じる新生マーロウ映画となった。

<STORY>
ロンドン郊外に住むスターンウッド将軍の家に招かれたマーロウ。そこで彼は、将軍から「次女カミラに関して脅迫されている」と告白され、事件の調査を依頼される。独自の調査を行うマーロウは、脅迫状の差出人である本屋のガイガーを訪ねる――。

監督:マイケル・ウィナー
出演:ロバート・ミッチャム、サラ・マイルズ、リチャード・ブーン

最新作『探偵マーロウ』(2023)主演:リーアム・ニーソン

画像: 最新作『探偵マーロウ』(2023)主演:リーアム・ニーソン

今年で銀幕デビュー45周年、 映画界の第一線で 活躍しつづけるリーアム・ニーソン が 記念すべき100本目の出演作。原作はブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルが、ミステリー小説を手がける際の“ベンジャミン・ブラック”名義で著した「黒い瞳のブロンド」 (小鷹信光 訳/早川書房刊) 。メガホンを『クライング・ゲーム』(1992) でアカデミー賞脚本賞を受賞したニール・ジョーダンがとり、共演には『女は二度決断する』(2017)でカンヌ国際映画祭女優賞に輝いたダイアン・クルーガー、 アカデミー賞・エミー賞・トニー賞すべて を受賞=通称 “演技の三冠”を達成しているジェシカ・ラングなど、実力派キャストが名を連ねている。

<STORY>
アメリカ・ロサンゼルスに事務所を構える探偵フィリップ・マーロウ(リーアム・ニーソン)を訪ねてきたのは、見るからに裕福そうなブロンドの美女クレア(ダイアン・クルーガー)。「突然姿を消したかつての愛人を探してほしい」依頼を引き受けたマーロウだったが、映画業界で働いていたというその男はひき逃げ事故で殺されていた…!?捜査を進めるにつれ謎が深まる”ハリウッドの闇”――探偵マーロウが辿り着く真実や如何に。

監督:ニール・ジョーダン
出演:リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー、ジェシカ・ラング

6月16日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:STAR CHANNEL MOVIES
©2022 Parallel Films (Marlowe) Ltd. / Hills Productions A.I.E. / Davis Films

BS10 スターチャンネルで『探偵マーロウ』公開記念の特集が実施

BS10 スターチャンネルでは6月に『探偵マーロウ』公開記念の特集が実施され、『ロング・グッドバイ』、『大いなる眠り』、『さらば愛しき女よ』の3本がまとめて放映される。要チェックだ。

▼特集放送・配信詳細

≪放送≫
BS10 スターチャンネル
【STAR2 字幕版】 
『ロング・グッドバイ』、『大いなる眠り』、『さらば愛しき女よ』
6/11(土)午後 1:15~、一挙放送
6/19(月)~6/21(水)よる 9:00~、3日連続放送 (全3作品)

≪配信≫
AmazonPrimeVideoチャンネル
【スターチャンネルEX】(https://www.amazon.co.jp/channels/starch
:全3作品6月19日(月)より配信開始

『探偵マーロウ』公開記念特集ページ:
https://www.star-ch.jp/feature/detail.php?special_id=20230605

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