『キリクと魔女』、『ディリリとパリの時間旅行』などで知られる現代フランスを代表するアニメーション監督ミッシェル・オスロの最新作『古(いにしえ)の王子と3つの花』が、7月21日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開となる。

高畑勲監督とミッシェル・オスロ監督の深い繋がりとは!?

エジプトからフランス・オーヴェルニュ、そしてオスマン・トルコ帝国へ。古代・中世・18世紀のうっとりするような至福の旅は、美しい歴史書の世界へと観客を誘う。ルーヴル美術館とのコラボレーションで制作された、古代エジプト、クシュ王国の王子が上下エジプトを統一し、黒人初のファラオとなる物語『ファラオ』。

理不尽な城主である父に叛逆した中世フランスの王子の物語『美しき野生児』。千夜一夜物語に想をとった、イスタンブールが舞台の豪華絢爛な美味しい物語『バラの王女と揚げ菓子の王子』。

勇気と知恵を糧に、非暴力で自分の人生を逆転させていく異なる都市と時代の3人の王子のエキゾチックな物語は、先の見えない不安を抱えて生きる現代人に勇気を与えてくれる。

現代フランスを代表するアニメーション監督のミッシェル・オスロ監督の新作『古の王子と3つの花』が、まもなく劇場公開される。

そこでこの度は、新作公開前にぜひ押さえておきたい、日本でミッシェル・オスロ監督の作品が広く知られるきっかけをつくった高畑勲監督とミッシェル・オスロ監督の深い繋がりをご紹介。

1943年生まれで今年80歳になるミッシェル・オスロ監督は、『3人の発明家たち』(79)という短編作品で監督デビューを果たす。当時、短編アニメーションが主流だったフランスでは、長編アニメーション作品の興行的成功は見込めないと考えられていた。

しかし、ミッシェル・オスロ監督の長編デビュー作『キリクと魔女』(98)が長期興行となりフランス国内で100万人以上を動員し、アニメーションとしてフランス歴代興行収入第1位を記録する大ヒットとなった。

『キリクと魔女』は日本における『となりのトトロ』のような国民的映画となり、今もフランス人に広く愛されている。そんなオスロ監督のアニメーションを日本で広めた立役者がスタジオジブリの高畑勲監督だった。

『キリクと魔女』を見た高畑監督が作品に惚れ込み、日本での公開を後押し。さらに高畑監督は日本語版の翻訳と演出も担当している。その後も、ジブリ美術館ライブラリーによってオスロ監督作品の多くが日本で紹介されてきた。

また、『キリクと魔女』の日本上映をきっかけに高畑監督とオスロ監督との交流がはじまり、オスロ監督がキャンペーンで来日した際には高畑監督のもとを訪ね、その後も長年親睦を深めてきた。

高畑監督が亡くなったあとも、オスロ監督は招かれたフランスアニメの映画祭でオープニング作品に高畑監督作の『おもいでぽろぽろ』を選ぶなど、敬愛する高畑監督にオマージュを捧げている。

『古の王子と3 つの花』
7/21(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー

監督・脚本:ミッシェル・オスロ (『ディリリとパリの時間旅行』『キリクと魔女』)
声の出演:オスカル・ルサージュ クレール・ドゥ・ラリュドゥカン(コメディー・フランセーズ) アイサ・マイガ
配給:チャイルド・フィルム
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