杉咲花主演の映画『市子』が2023年12月8日(金)に公開されることが決定した。本作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞を受賞した舞台「川辺市⼦のために」が原作。観客から熱い支持を受け2度再演された⼈気の舞台の映画化となる。
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12.8(金)公開|杉咲花主演 映画『市子』特報

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川辺市子(杉咲花)は、恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。長谷川が行方を追い、これまで市子と関わりがあった人々から証言を得ていくと、彼女の底知れない人物像と、切なくも衝撃的な真実が次々と浮かび上がる…。彼女が背負った過酷な宿命。名前を変え、年齢を偽り、社会から逃れるように生きてきた。なぜ、彼女はそのような人生を歩まなければならなかったのか?市子が、幸せな暮らしを自ら捨ててでも、手にしたかったものとは―。

痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも「生き抜くこと」を諦めなかった川辺市子を演じるのは杉咲花。抗えない境遇に翻弄された彼女の壮絶な半生を、凄まじい熱量で体現。「精根尽き果てるまで心血を注いだことを忘れられません。その日々は猛烈な痛みを伴いながら、胸が燃えるほどあついあついものでした。」と言い切るほど、杉咲が全身全霊を捧げ、芝居を超えて役を生き抜く姿が鮮烈にスクリーンに刻まれる。

市子が3年間一緒に暮らしていた恋人の長谷川を演じるのは、若葉竜也。この重厚な物語の軸を担う長谷川が、少しずつ市子の真の姿を知る過程で揺れ動く感情の変化を繊細に演じ切る。杉咲との共演も多く信頼関係を築いてきた若葉だからこそ、彼女の女優としてのリミッターをはずす重要な存在にもなったに違いない。さらに、共演陣には森永悠希、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳が名を連ね、市子の知られざる人物像や過去を第三者の目線から映し出していく。

画像1: 杉咲花、渾身の主演映画『市子』公開決定&特報、ティザービジュアル解禁

本作の映画化決定情報解禁に際して、ティザービジュアルと特報映像も解禁。ティザービジュアルは、杉咲演じる市子が顔に手をかざし表情が見えないことから、彼女の心情、真の姿への想像を掻き立てられる。特報映像は、市子が失踪するまでの恋人・長谷川との幸せな日々を映し出し、なぜ、彼女が自らこの暮らしを捨てなければならなかったのか――泣きじゃくる姿、「うちは市子や。」と絞り出した台詞からも、その謎が垣間見える映像となっている。

画像2: 杉咲花、渾身の主演映画『市子』公開決定&特報、ティザービジュアル解禁

杉咲演じる川辺市子という一人の女性の壮絶な人生と魂の叫びが観る者の心を捉えて離さない、重厚で唯一無二の人間ドラマが誕生した。戸田彬弘監督、主演の杉咲花をはじめとするキャスト陣から、本作への思いを込めたコメントも届いた。

監督、キャスト コメント&プロフィール

■監督:戸田彬弘
<プロフィール>
1983年生まれ。奈良県出身。チーズfilm代表取締役。チーズtheater主宰。日本劇作家協会会員。映画監督、脚本家、演出家として活動。2014年に『ねこにみかん』で劇場デビュー。代表作は、映画『名前』(18)、『13月の女の子』(20)、『僕たちは変わらない朝を迎える』(21) 、『散歩時間~その日を待ちながら~』(22)などが有り、国内外の映画祭で受賞。舞台では、「川辺市子のために」がサンモールスタジオ選定賞2015最優秀脚本賞を受賞。ほか、チーズ theater 全作品の作・演出を担当。外部演出は、大竹野正典作「黄昏ワルツ」、横山拓也作「エダニク」、花田明子作「鈴虫のこえ、宵のホタル」、松田正隆作「海と日傘」など。近年は、佐久間宣行が企画、根本宗子が脚本を担当したsmash.配信ドラマ「彼の全てが知りたかった。」(22)を監督。舞台「ある風景」(23)が日本劇作家協会プログラムとして上演された。

<コメント>
僕が少年期に生きた1990年代。
大人になった今振り返ると、少年時代には気づけなかった闇が近くにあったように思います。
本作は、1人の女の子である「川辺市子」を、彼女と関わった人達の証言から、その人生を浮かび上がらせました。
偽りが多い世の中で、いつの時代も確かな他者を見つけるのは困難です。
多くの他者から見える印象で一人の人間を見つめ、見えてきたものとどう向き合うか。
それが現実的な他者との距離であり、接点だと思っています。
彼女の取った行動や、彼女の境遇。それを見つめたこの映画を観て「市子」をどう感じて頂けるのか…
色んな感想を聞きたいです。そして、議論をして貰えたらこの上なく幸せです。
その大切な役を、杉咲花さんに託しました。杉咲さんにお渡しするのが僕の願いでした。
捉えようの難しい脚本の中に居る「市子」が、杉咲さんの圧倒的な感性とエネルギーによって可視化され、顕在化されていきました。
撮影現場のその興奮を忘れられません。
市子は、僕たちの生きる世界線の地続きに、確かに生きている。そう思うのです。
沢山の人に、確かなことが届くことを期待しています。

■杉咲 花:川辺市子役/恋人の前から忽然と姿を消した女性。想像を絶する壮絶な過去を持つ…。
<プロフィール>
1997 年生まれ、東京都出身。『湯を沸かすほどの熱い愛』(16/中野量太監督)で第 40 回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞 をはじめ、多くの映画賞を受賞。「とと姉ちゃん」(16/NHK)でヒロインの妹を演じ、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」 (18/TBS)では連続ドラマ初主演を果たす。その後、NHK 連続テレビ小説「おちょやん」(20-21)と「恋です!〜ヤンキー君と白杖 ガール〜」(21/NTV)で第 30 回橋田賞新人賞を受賞。近年の主な出演作に『十二人の死にたい子どもたち』(19/堤幸彦監 督)、『青くて痛くて脆い』(20/狩山俊輔監督)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21/三池崇史監督)『99.9-刑事専門弁護士 -THE MOVIE』(21/木村ひさし監督)、『大名倒産』(23/前田哲監督)、「杉咲花の撮休」(23/WOWOW)などがある。今後も『法廷遊戯』(11月10日公開)、『片思い世界』(24年公開予定)などが待機中。
<コメント>
この役を託してもらえたことに今も震える思いです。
市子の、人生に関わった去年の夏。
撮影を共にした皆さまと、精根尽き果てるまで心血を注いだことを忘れられません。
その日々は猛烈な痛みを伴いながら、胸が燃えるほどあついあついものでした。
あなたやあなたのすぐ隣にいる人へ
この映画が届いてほしい。
彼女の息吹に手触りを感じられることを願っています。

■若葉竜也:長谷川義則役/市子と3年間一緒に暮らしていた恋人
<プロフィール>
1989年生まれ、東京都出身。2016年、第8回 TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞。作品によって違った表情を見せる幅広い演技力で数多くの作品に出演。若きバイプレーヤーとして評価を高める。映画『葛城事件』(16/赤堀雅秋監督)での鬼気迫る芝居で注目を集め、『愛がなんだ』(19)や『街の上で』(21)など今泉力哉監督作品で欠かせない存在に。今後も『愛にイナズマ』(10月27日公開)、主演映画『ペナルティループ』(24年3月公開予定)が待機中。杉咲花とは、連続テレビ小説「おちょやん」(20/NHK)、「杉咲花の撮休/第2話・ちいさな午後」(23/WOWOW)などで共演している。
<コメント>
この映画を軽薄に人間をカテゴライズして「わかっている」と安心したがる人に観て欲しいです。
この映画が寂しくて寂しくて頭がおかしくなりそうなひとりぼっちの誰かに届いてほしいです。

■森永悠希:北秀和役/市子の高校時代の同級生
<プロフィール>
1996年生まれ、大阪府出身。子役として活動を始め、映画『しゃべれども しゃべれども』(07/平山秀幸監督)の村林優役を好演。以後も順調にキャリアを重ね、『ちはやふる』三部作(16~18)の机くんこと駒野勉役で存在感を発揮。近年の主な出演作に「今際の国のアリス」(20/Netflix)、「真相は耳の中」(22/テレビ東京系)、「王様に捧ぐ薬指」(23/TBS系)、「ドロップ」(23/WOWOW)など多数。2023年NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に股野義夫役で出演。
<コメント>
「本当にこれでよかったのか」「別の方法はなかったのか」登場人物たちにそんな思いを馳せながら、
完成した作品を観させていただきました。撮影中も似たような自問自答を繰り返しながら演じていましたが、
自分のあり方において大切な時間だったと思っています。参加できて光栄でした。

■渡辺大知:小泉雅雄役/ソーシャルワーカーで市子の母・なつみの元恋人
<プロフィール>
1990年生まれ、兵庫県出身。バンド・黒猫チェルシー(現在は活動休止中)のボーカルとして活動する一方、映画『色即ぜねれいしょん』(09/田口トモロヲ監督)で主演デビュー。1作ごとに俳優としての評価を高め、『勝手にふるえてろ』(17/大九明子監督)やドラマ「べしゃり暮らし」(19/テレビ朝日系)、主演を務めた「イタイケに恋して」(21/YTV)など出演作は多岐に渡る。近年の主な出演作に「泳げ!ニシキゴイ」(22/日本テレビ系)、映画『ノイズ』(22/廣木隆一監督)、「それってパクリじゃないですか?」(23/日本テレビ系)、「季節のない街」(23/ディズニープラス)など。2024年度NHK大河ドラマ「光る君へ」に藤原行成役で出演。
<コメント>
脚本をいただいた時、その熱量に驚かされました。読んでる文字すら重さを持っているような、一言一言丁寧に記されていて、心を動かされました。
この映画には、人間としてのささやかな幸せや「願い」を持つことすら困難で、どうにも行き場を失ってしまったひとたちの姿が切実に描かれています。
その熱量をぜひ劇場でご覧ください!

■宇野祥平:後藤修治役/市子を捜索中の刑事
<プロフィール>
1978年生まれ、大阪府出身。2000年に俳優デビュー。キャリアを重ねるごとに存在感あるバイプレーヤーとして名を馳せる。映画『罪の声』(20/土井裕泰監督)の壮絶な半生をおくる生島聡一郎役で「第96回キネマ旬報ベスト・テン」助演男優賞をはじめ、各方面で称賛を得た。近年の出演作に、映画『ビリーバーズ』(22/城定秀夫監督)、『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(23/内田英治監督・片山慎三監督)、ドラマ「あなたがしてくれなくても」(23/CX)など。2023年NHK連続テレビ小説「ブギウギ」にゴンベエ役で出演。
<コメント>
初めての戸田組、若葉さんとの共演、とても良い時間でした。
僕自身映画を観る時は事前情報がない真っ白な状態で観たいのですが、
ただ一つ言うならば、杉咲さん演じる市子を見て、人間そのものがミステリーなんだと改めて気づかされました。

■中村ゆり:川辺なつみ役/市子の母親
<プロフィール>
大阪府出身。歌手活動を経て、2003年に俳優デビュー。映画『パッチギ!LOVE&PEACE』(07/井筒和幸監督)のヒロイン・李慶子役で脚光を浴びる。その後も映画、ドラマ、舞台と多岐に渡って活躍。近年の主な出演作に「今夜はコの字で」(20・22/TX)、「ただ離婚してないだけ」(21/テレビ東京)、「クロサギ」(22/TBS)、映画『窓辺にて』(22/今泉力哉監督)、『母性』(22/廣木隆一監督)など多数。2024年に劇場版公開および時代劇専門チャンネルで新作ドラマが放送される「鬼平犯科帳」シリーズが待機中。
<コメント>
2015年に舞台「川辺市子のために」を拝見し、彼女の人生の複雑さに、同じように苦しみ、そして抱きしめてあげたくなりました。
戸田監督と共に考え話している中で、この作品への熱い想いが自然と湧き上がりました。
完成した市子を観て、悲しみや孤独の中にいて、誰からも見つけてもらえない人へ、手が差し伸べられますようにと、この映画の中に願いました。

■中田青渚:吉田キキ役/市子の昔の友人
<プロフィール>
2000年生まれ、兵庫県出身。2014年、オーディションを経て芸能界へ。映画『街の上で』(21/今泉力哉監督)のヒロイン・城定イハ役で注目を集める。2022年には人情時代劇「善人長屋」(NHK BSプレミアム・BS4K)で連続ドラマ初主演。近年の主な出演作に「ここは今から倫理です。」(21/NHK)、『うみべの女の子』(21/ウエダアツシ監督)、「だが、情熱はある」(23/日本テレビ系)、連続テレビ小説「らんまん」(23/NHK)など。
<コメント>
吉田キキ役を演じさせていただきました中田青渚です。
キキは自分の夢を持っていて前向きで、市子にとって希望となるような女性です。
私は数日間参加させていただきましたが、ひとつひとつのシーンをとても大切に丁寧に撮影している現場でした。
1人でも多くの人にこの作品が届くといいなと思っています。

■石川瑠華:北見冬子役/失踪した市子と接触していた女性
<プロフィール>
1997年生まれ、埼玉県出身。大学在学時に戸田彬弘監督が代表を務める「チーズfilm」で芝居を学び、俳優活動を開始。映画「イソップの思うツボ」の主役・亀田美羽役にオーディションで選ばれ、脚光を浴びる。主な出演作に『13月の女の子』(20/戸田彬弘監督)、『猿楽町で会いましょう』(21/児山隆監督)、『うみべの女の子』(21/ウエダアツシ監督)、ドラマ「君のことだけ見ていたい」(22/Hulu)、「犬と屑」(23/MBS)など。
<コメント>
冬子という役をいただいた時とても嬉しくて、この先自分がどうなってもいいからこの冬子だけは演じきりたいと強く思いました。
簡単に理解できないものや不安定で掴めないものを信じることはとても難しいのだと思います。
『市子』という映画は、そういう人達を掴み切ることなく、ただただ切実に信じて描いた戸田監督の姿勢がそのまま映された映画のように感じました。この映画が届くべき人に届いて、今もきっと強く生きている市子が少しでも救われればいいなと思います。是非劇場で観ていただけたら嬉しいです。

■倉 悠貴:田中宗介役/市子の最初の恋人
<プロフィール>
1999年生まれ、大阪府出身。2019年、俳優デビュー。池田エライザが初監督を務めた映画『夏、至るころ』(20)に大沼翔役で主演、話題を呼ぶ。以後も『スパゲティコード・ラブ』(21/丸山健志監督)や『衝動』(21/土井笑生監督)、ドラマ「犬と屑」で主演、ドラマ「生き残った6人によると」(22/MBS・TBS)や映画『窓辺にて』(22/今泉力哉監督)などでも印象深い芝居を見せる。また、『禁じられた遊び』(9月8日公開/中田秀夫監督)、『こいびとのみつけかた』(10月27日公開/前田弘二監督)、『OUT』(11月17日公開/品川ヒロシ監督)が公開待機中。
<コメント>
出演が決まって光栄でした。
実際に映画を観て、本当にフィクションなのか疑うほどのパワーにとにかく圧倒されました。
市子が懸命に生きる様子を是非観てください。公開が楽しみです。

■大浦千佳:山本さつき役/市子の幼馴染
<プロフィール>
1988年生まれ、大阪府出身。少女期、宝塚歌劇団観劇をきっかけに演劇に興味を持ち、近畿大学文芸学部で舞台芸術を専攻。大学卒業後に上京し、「座・高円寺 劇場創造アカデミー」で学ぶ。2015年、劇団チーズtheaterの旗揚げ公演「川辺市子のために」で初主演を務める。以降、舞台、映画、TVドラマなど幅広く活躍中。2022年NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で、合コン好きのツンデレ従業員・山田紗江役を演じ注目を集める。チーズ theaterの作品にはほぼ名を連ねている。
<コメント>
戸田監督の代表作でもある舞台「川辺市子のために」が、『市子』となり映画となった。
舞台版は、市子に関わった人たちが「市子」の存在を語る構成、そう、市子を探していた。
映画『市子』の中に、ずっと探していた、ずっと会いたかった市子がそこにいる。それだけで胸が熱くなるし、市子が笑顔になるだけで泣けてくる。
こんなに主人公を抱きしめたくなる映画は無いと思う。

『市子』
12月8日(金)テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2023 映画「市子」製作委員会

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