日本で最も愛されたロックンロール・ギタリストの素顔と功績を貴重な証言で綴る傑作ドキュメンタリー映画『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~』の完成披露イベントが8月8日に都内で行われ、ロック好きで知られる小峠英二(バイきんぐ)と監督の寺井到がトークを繰り広げた。
画像2: 8月8日(火)グル「ユー・メイ・ドリーム」がヒットし、日本のロックシーンに大きな足跡を残したバンド、シーナ&ロケッツ。そのギタリスト 完成披露イベント オフィシャルレポート!

また小峠は、本作を通して“シーナ&ロケッツ”の楽曲の中にある魅力を再発見したようで「鮎川さんは家族愛にあふれた方で、それが曲にも投影されている。速くて尖っていた曲であったとしても、伝わり方がマイルドでトゲの先端は実は丸い。それは鮎川さんの温かい人間味があるから。そのハートの部分が、“悪い”だけのロックではない曲を作ったのだと思う」と分析した。

劇中では土屋昌巳、浅井健一、甲本ヒロト、松重豊ら著名人が鮎川さんについて語る。小峠は甲本の言った「鮎川さんとシーナがいなくなったことは大したことじゃない。“いた”ってことがすごいんだ」という言葉に痺れたといい「確かにお亡くなりにはなった。でもあれだけカッコいい音源やライブを生んだこと自体が凄いことだと。僕もその言葉に納得しました」としみじみ。

寺井監督も甲本のその言葉が本作の方向性を決定づけたと言い「追悼作品のようになるのは嫌だったので、あの言葉があって作品の方向性が定まった気がする。所縁の人たちが語る鮎川さんのエピソードを集めれば、鮎川さんの人となりがわかると思った」と金言だと明かした。

画像3: 8月8日(火)グル「ユー・メイ・ドリーム」がヒットし、日本のロックシーンに大きな足跡を残したバンド、シーナ&ロケッツ。そのギタリスト 完成披露イベント オフィシャルレポート!

鮎川さんは膵臓がんのために2023年1月29日に急逝。小峠は「福岡に仕事で帰った時に、天神にある行きつけのレコードショップに行ったら、カッコいい曲が流れていた。それはシーナ&ロケッツの曲で、店員から『今日鮎川さんが亡くなった』と聞かされた。たまたま店に寄って曲を聴いて店員から訃報を聞いて…驚きました」と縁を感じさせるエピソードを披露。

一方、寺井監督は「鮎川さんが亡くなったから僕はこの場に立てているということに複雑な思いがあります。シーナさんが亡くなられてもなお鮎川さんがバンドを続けている姿を撮りたくてカメラで追っていたので、その点では素直に喜べません」と複雑な心境ながらも「とはいえこの作品を通して鮎川さんの素敵さが多くの方に伝わるのは嬉しいこと」と劇場公開を歓迎していた。

『シーナ&ロケッツ 鮎川誠~ロックと家族の絆~』
8月11日(金・祝)に福岡先行上映、8月25日(金)より全国公開
出演:鮎川誠 シーナ 鮎川陽子 鮎川純子 LUCY MIRROR 唯子 ナレーション:松重豊
監督・編集:寺井到 撮影:中牟田靖 宮成健一 丸本知也 編集:高尾将 音効・MA:寺岡章人
協力:ジュークレコード ロケットダクション ビクター・エンタテインメント プロデューサー:緒方寛治 坂井博行
配給:KADOKAWA
©RKB毎日放送/TBSテレビ

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