2023年9月1日(金)、ウェス・アンダーソン最新作『アステロイド・シティ』がいよいよ公開! 最新作でもこだわりと偏愛がいっぱいなウェス。ウェスらしいみどころをピックアップしてご紹介!(文・渡辺祥子/デジタル編集・スクリーン編集部)

洗練された色使い! ポップなパステル・カラー

画像1: 洗練された色使い! ポップなパステル・カラー

町、車、モーテル、ダイナー・・・みんな晴れやかなパステル・カラーで描かれた美しい映像で、空の色も遥か彼方にそびえる岩山も人工的色合い。だから話の途中でこれは「テレビで放送されている番組」と言われても何の不思議もなく簡単に受け入れてしまう、だってセットなのだから。そして改めて、この統一がとれて洗練された色使いこそウェス映画なのだと思う。その一方に登場のモノクロ画面。1950年代TV番組はモノクロだったのだ。

画像2: 洗練された色使い! ポップなパステル・カラー

幸せな時代の日陰も描く! ウェスの愛する1950年代

画像: 幸せな時代の日陰も描く! ウェスの愛する1950年代

第2次大戦の勝利に酔い、ヴェトナムの敗北を知らないのが1950年代のアメリカ。幸せな時代だったがでも日の当たる場所があれば日陰もあることは十分承知で明るいだけではないのがウェス映画だ。この時代はまたテレビの進出に苦しむ映画が映像の大型化で苦境を乗り切ろうとしていた。女性はマリリン・モンロー型曲線美女から『ローマの休日』で登場したオードリー・ヘップバーンのようなほっそり美人が愛される時代が来た。

これがウェス流? 死に関する喪失感

画像: これがウェス流? 死に関する喪失感

ジェイソン・シュワルツマン演じる戦場カメラマンのオーギーは4人の子の父。最近妻を亡くしたが、そのことを子供たちには言えないでいる。ところがビックリ、幼い3人の娘たちはタッパーウェアに入った遺骨をそんなことと知らないまま地面に埋めて遊んでいる。明るくて楽しいドラマの間に忍び込む不気味さ。「死は私たちの人生で最も大きな節目だ。この映画はさまざまな死に関する喪失感について語っている」と、ウェスは言う・・・。

実話もモデルに? ウェス版“未知との遭遇”

画像: 実話もモデルに? ウェス版“未知との遭遇”

宇宙人との遭遇でアステロイド・シティは驚きと混乱の渦に陥るが、その出来事のモデルの1つになった実話が1947年夏、謎の銀色の機体がニューメキシコ州ロズウェル近郊の砂漠に墜落したという事件。映画の中の宇宙人が下りてくる宇宙船と彼が足を踏み入れるクレーターはCGを一切使わずミニチュアとして制作されている。宇宙人は213センチの設定だったので192センチのジェフ・ゴールドブラムが竹馬を履いて演じた。

おなじみの作曲家が参加! “ウェスと音楽”

画像: おなじみの作曲家が参加! “ウェスと音楽”

これまでに『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)や『犬ヶ島』(2018)、『フレンチ・ディスパッチ』(2021)などを手掛けてテキサス生まれのウェスの映画にパリの粋な雰囲気を吹き込んで来たお馴染みのフランス人作曲家アレクサンドル・デスプラが言うには、映像などを見ないでウェスのために曲を書いたのは今回が初めて。作った曲をウェスに聞かせたら彼は興奮して「何バージョンか作って欲しい」と注文。セットで演奏して雰囲気を盛り上げたそうだ。

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『アステロイド・シティ』
公開中
2023/アメリカ/1時間44分/配給:パルコ
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ジェイソン・シュワルツマン、 スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ホープ・デイヴィス、スティーヴン・パーク、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ホン・チャウ、ウィレム・デフォー、マーゴット・ロビー、トニー・レヴォロリ、ジェイク・ライアン、ジェフ・ゴールドブラム

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