言葉の節々にあふれるプロ意識と演技への情熱
映画レビューサービスFilmarksの「2023年9月公開映画 期待度ランキング」で第1位を獲得するほど期待がかかっていた本作がヒット公開中。ファン待望の日本公開にあわせ、ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、ジェイク・ライアンのインタビュー映像が到着した。
本作で主人公オーギー・スティーンベックを演じたジェイソン・シュワルツマン。ウェス監督は本作をジェイソンのために作ったと語り、脚本が完成していない構想段階からジェイソンのスケジュールを押さえるという本気ぶりだった。そんなジェイソンはオーギーという役作りにおいて、「作品の内容もわからない頃から「とにかくキューブリックをイメージして」と言われた」という。スタンリー・キューブリックは写真雑誌のカメラマンとして働いたのち『2001年宇宙の旅』(68)、『時計じかけのオレンジ』(71)『シャイニング』(80)などの作品を監督・製作した映画監督であり、プロデューサーだ。「僕は何を言われているのかさっぱりわからなかったし、作品もキューブリックに関連する要素は何もないのだけど、後になって自分の演じているキャラクターの喋り方が キューブリックっぽいと納得がいった」と話すジェイソン。その特徴的な喋り方は妻のクリアリングマスクによって発見されたと明かす。顔が動かないよう、麻酔をしてもいいかもと話していたというエピソードからは役作りへの情熱がうかがえる。
オーギーの息子、ウッドロウを演じたジェイク・ライアンは、ウェス監督とジェイソンと話し合いを重ねて役を作っていった。「オーギーとウッドロウはリスペクトしあっているような関係。ウッドロウは僕が到底及ばないような天才で、「役作りの参考に」とジェイソンがレイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い』を勧めてくれた」と、信頼関係が垣間見えるようなエピソードを語る。実際に読んで、フューチャリストの考えを身に着けたと語るジェイクのプロ意識と努力によってスクリーンに現れたウッドロウという少年。信頼するジェイソンが演じる父とどのような関係を築いているのか?
本作でウェス監督作品初出演となるスカーレット・ヨハンソンは、自身の演じた映画スター/ミッジ・キャンベルについて、「ミッジは他人に見られているということについて常に自覚的で、自らを演出しているところがある。映画の中でもそのようなことを言うね。心情的に理解できなくはない」と女優という職業ならではの感覚を役柄と共有していたことを明かしてくれた。撮影現場について聞かれると、豪華なキャスト陣に興奮するおちゃめな姿も。今後どのような仕事をしたいか尋ねると、「常に新しい領域に挑戦したい。何か面白いもの、既視感のないものを提供できるような状態でいたい」と高いプロ意識を帯びた仕事への熱意を語る。
『アステロイド・シティ』STORY
時は1955年、アメリカ南西部に位置する 砂漠の街、アステロイド・シティ。
隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。子供たちに母親が亡くなったことを伝えられない父親、マリリン・モンローを彷彿とさせるグラマラスな映画スターのシングルマザー──それぞれが様々な想いを抱えつつ授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?この予想もしなかった大事件により人々は大混乱!
街は封鎖され、軍は宇宙人の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たしてアステロイド・シティと、閉じ込められた人々の運命の行方は──!?
監督・脚本: ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』『ムーンライズ・キングダム』)
原案: ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ 制作: ウェス・アンダーソン、スティーヴン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン
製作総指揮: ロマン・コッポラ、ヘニング・モルフェンター、クリストフ・フィッサー、チャーリー・ウォーケン
出演: ジェイソン・シュワルツマン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)、スカーレット・ヨハンソン(「アベンジャーズ」シリーズ/ブラック・ウィドウ)、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ホープ・デイヴィス、スティーヴン・パーク、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ホン・チャウ、ウィレム・デフォー、マーゴット・ロビー、トニー・レヴォロリ、ジェイク・ライアン、ジェフ・ゴールドブラム 他
配給: パルコ ユニバーサル映画
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