ウォン・カーウァイ監督の『いますぐ抱きしめたい』と『欲望の翼』の4Kレストア版が、特集上映「ウォン・カーウァイ ザ・ビギニング」として、12月8日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて劇場公開されることが決定した。

昨年、ウォン・カーウァイ監督作品『恋する惑星』『天使の涙』『ブエノスアイレス』『花様年華』『2046』が、4Kレストア版で劇場公開され大ヒットを記録したのも記憶に新しいが、上映されなかったデビュー作『いますぐ抱きしめたい』と、レスリー・チャンやマギー・チャンら豪華キャストで贈る監督第2作『欲望の翼』の再上映を熱望する声がファンの間で大きくなり、今回の4Kレストア版の劇場上映につながった。

『いますぐ抱きしめたい』は、2005年の劇場上映以来(ハーク調べ)の劇場公開となり、実に18年ぶりにスクリーンに登場。『欲望の翼』は近年劇場公開されたデジタル・リマスター版ではカットされていたマギー・チャンのシーンが復活したオリジナル版での上映。9月8日(金)より、ムビチケ前売り券(税込1,500円、オンライン券のみ)が発売されることも決定している。

デビュー作
『いますぐ抱きしめたい』4Kレストア版(1988年/香港/カラー/99分)

まどろみと疾走、刹那の幸福と永遠の喪失、夜闇とネオン……ウォン・カーウァイが第一作にして最高速度のロマンティックを爆発させる。アンドリュー・ラウ(『インファナル・アフェア』、『恋する惑星』)の「遅くて速い」唯一無二の撮影で、ヒーローでもマフィアでもない若者たちを主人公に友情と悲恋を描き、それまでの香港ノワール映画にない、美しくエモーショナルな世界観を確立した。1989年カンヌ映画祭批評家週間カメラドール(新人監督賞)、香港電影金像奨9部門(作品賞・監督賞含む)ノミネート。世界にその名を轟かせた「伝説的」デビュー作。

【CAST&STAFF】

出演:アンディ・ラウ、マギー・チャン、ジャッキー・チュン、アレックス・マン
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
製作:ローヴァー・タン
撮影:アンドリュー・ラウ
美術:ウィリアム・チャン 

【STORY】

香港の暗黒街でヤクザな暮らしを送るアンディ(アンディ・ラウ)のもとに、これまで会ったことのない従姉妹のマギー(マギー・チャン)がランタオ島から訪れる。そこへアンディの弟分ジャッキー(ジャッキー・チュン)から電話が入る。借金の取り立てにてこずるジャッキーを助けるべく、アンディは夜の街へと走り出した。その帰り道、アンディは恋人からある衝撃的な言葉を聞かされる。これをきっかけにアンディとマギーは急接近するが、今度は借金取りに追われる側となってしまったジャッキーを助けに向かったアンディは、そこでトラブルに巻き込まれてしまう。身も心もボロボロになったアンディは、ランタオ島に戻ったマギーと愛の日々を過ごすが、再びジャッキーが問題を起こし駆けつけたアンディを待っていたのは……。

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レスリー・チャン、マギー・チャンら豪華共演
『欲望の翼』4Kレストア版(1990年/香港/カラー/95分)

1960年香港、都市に生き、自由を求める若者たちの孤独と恋愛模様を描いた群像劇。のちに何度もタッグを組むクリストファー・ドイルをはじめて撮影監督に迎え、説明や構成よりもムードや気配を際立たせる詩的なスタイルを確立した第二作。プイグや村上春樹など文学作品からの影響、ラテン音楽の起用、レスリー・チャンら大スター6人の豪華競演──すべての要素が奇跡的なバランスで絡み合う『欲望の翼』は、とびきりメロウでメランコリックな、WKW映画のひとつの特異点と言える。1991年香港電影金像奨5部門(作品賞、監督賞、最優秀男優賞、美術賞、撮影賞)受賞。デジタル・リマスター版ではカットされていた約1分間のシーンが復活し、オリジナル・バージョンでの公開となる。

【CAST&STAFF】

出演:レスリー・チャン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、ジャッキー・チュン、アンディ・ラウ、レベッカ・パン、トニー・レオン
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
製作:ローヴァー・タン
製作総指揮:アラン・タン
撮影:クリストファー・ドイル
美術:ウィリアム・チャン 

【STORY】

「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」ヨディ(レスリー・チャン)はサッカー場の売り子スー(マギー・チャン)にそう話しかける。ふたりは恋仲となるも、ある日ヨディはスーのもとを去る。ヨディは実の母親を知らず、そのことが彼の心に影を落としていた。ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と一夜を過ごすヨディ。部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で彼女に恋をする。スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へと足を向け、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)はそんな彼女に想いを寄せる。60年代の香港を舞台に、ヨディを中心に交錯する若者たちのそれぞれの運命と恋──やがて彼らの醒めない夢は、目にもとまらぬスピードで加速する。

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特集上映「ウォン・カーウァイ ザ・ビギニング」
12月8日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて公開

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