演劇界で注目を集める気鋭の演出家・加藤拓也が監督し、門脇麦(『愛の渦』『あのこは貴族』)が主演を務める映画『ほつれる』(本日より、新宿ピカデリーほか全国公開)の本編映像が一部解禁 となった。

この二人は仲良し夫婦か、それとも…?

画像: 【本編映像】この二人は仲良し夫婦か、それとも…?_9/8(金)公開 映画『ほつれる』 youtu.be

【本編映像】この二人は仲良し夫婦か、それとも…?_9/8(金)公開 映画『ほつれる』

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この度解禁となった本編映像には、木村(染谷将太)と綿子(門脇麦)が空港の展望デッキでデートを楽しむ、かつてのひとときが映し出されている。

「2人で子供を作ろうって話にはならなかったの?」と聞く木村に、「お義母さんはそうしてほしそうだけど。文則も二人面倒見るのは難しいんじゃないかな。」と答え、「それに、向こうの子供が中学生とかになった時にどう思うんだろうとか、そういうのも気にしてるかな私。」と、夫・文則(田村健太郎)と前妻の間にいる子供を気遣う様子を見せる綿子。

二人の穏やかな表情と、実際には互いが夫婦関係ではないことが伺える会話の内容とのギャップがもどかしい。手をつなごうとする木村の手を一度は振りほどく綿子だったが、お互いのお腹に触れあったりとじゃれ合いながら再び手を握られるともう振りほどこうとはせず、恥ずかしそうに微笑みながら受け入れる。

夫とすれ違いが続くなかで、綿子が木村と居る事で幸せを感じていたことが伺える。このひと時にとても満たされた表情をしているのが印象的だ。事故の後、心の支えであった木村を失った綿子はこのまま夫と向き合う事を避け続けるのか、木村の死を受け止めることができるのか。彼女にとっての幸せとは…。綿子の表情から、彼女の本当の感情は何なのかと、思いを馳せずにはいられない本編映像となっている。

平穏に見えた日々が静かに揺らぎ始めるとき、彼女の目に映るものとは。

画像: 平穏に見えた日々が静かに揺らぎ始めるとき、彼女の目に映るものとは。

綿子(門脇麦)と夫・文則(田村健太郎)の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で知り合った木村 染谷将太 とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき木村は綿子の目の前で事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。心の支えとなっていた木村の死を受け入れることができないまま変わらない日常を過ごす綿子は、揺れ動く心を抱え、木村との思い出の地をたどる…。

過去を振り返るうち、綿子は夫や周囲の人々、そして自分自身と、ゆっくりと向き合っていくことになる。人はどれほど、自らの抱える問題に正面から向き合うことができているのか。目をそらしていた問題と向き合おうとするとき、人はどんな表情をしているのか。目をそらしていた現実を突きつけられ、苦しみながらもゆっくりと答えへと向かう綿子の歩みが観る者の心を掴む。

主人公・綿子を演じるのは、『愛の渦』(14)、『あのこは貴族』(21)などで注目を集め、話題作への出演が続く俳優・門脇麦。日本映画界で存在感を放ち続ける門脇が、全シーンを通してカメラが捉える綿子の揺れる心の機微を、繊細な佇まいで演じ上げる。

夫・文則には、舞台・映画・ドラマとマルチに活躍する田村健太郎が高い演技力で魅せる。さらに、その存在が大きな転回点となる木村を染谷将太、綿子の親友を黒木華が演じるなど、実力派俳優陣が集結し、絡みあう深甚な人間模様を描き出す。

本作を監督するのは、「もはやしずか」「ザ・ウェルキン」で第30回読売演劇大賞優秀演出家賞、「ドードーが落下する」で第67回岸田國士戯曲賞を受賞するなど演劇界で注目を集める気鋭の演出家・加藤拓也。「平成物語」(18/CX)、「俺のスカート、どこ行った?」(19/NTV)、「きれいのくに」(21/NHK)など話題のテレビドラマの脚本も手掛ける。

本作は、昨年公開され、そのリアリティ溢れる台詞まわしで観客の心を揺さぶり、演出家としての手腕を見せつけた初長編映画『わたし達はおとな』を経て臨んだ、オリジナル脚本・長編監督映画2作目。ある出来事をきっかけに、夫や周囲の人々、そして自分自身とゆっくりと向き合っていくひとりの女性の姿を捉える。

音楽は、『ドライブ・マイ・カー』で第16 回アジア・フィルム・アワード最優秀音楽賞を受賞、第80回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に濱口竜介監督と共同企画を手掛けた「悪は存在しない」がノミネートされるなど、世界から注目の集まる音楽家・石橋英子が担当する。

『ほつれる』
新宿ピカデリーほか全国公開中!
ⓒ2023 「ほつれる」製作委員会&COMME DES CIN É MAS
配給:ビターズ・エンド

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