『6才のボクが、大人になるまで。』がアカデミー賞6部門にノミネートされ、映画ファンに愛されるヒットメーカー、リチャード・リンクレイター監督待望の新作がこの秋いよいよ日本上陸。リンクレイターが今回映画化したのは、2012年に出版されニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに約1年間リスト入りした、アメリカの作家マリア・センプルによる小説「バーナデットをさがせ!」(彩流社より発売中)。アメリカで長く愛されるこの小説は、全米図書館協会アレックス賞を受賞するなど文学作品としても高い評価を得ている。この小説に魅せられたのがもう一人、主演のバーナデットを務めたオスカー俳優、ケイト・ブランシェットだ。『ブルージャスミン』『キャロル』『オーシャンズ8』『TAR/ター』など多岐にわたるジャンルで幅広いキャラクターの主人公を演じてきたブランシェットは、元々原作の大ファンでバーナデット役を熱望。破天荒で常識を超えた言動に走る主人公バーナデットを、チャーミングで憎めない人物に作り上げた。そして、「笑えて、クレイジーで、元気になる My Champlain Valley」「ケイト・ブランシェットが素晴らしい We Live Entertainment」と批評家からも絶賛を浴び、深い共感を呼ぶキャラクターを生み出したブランシェットは、本作で見事10度目となるゴールデングローブ賞ノミネートを果たした。
今回到着したインタビュー映像では、バーナデットの夫エルジーを演じたビリー・クラダップが、初タッグを組んだリチャード・リンクレイター監督の印象や、人間嫌いのバーナデットと夫、家族としての関係性などを語っている。
ケイト・ブランシェット演じる天才カリスマ建築士バーナデットが、出産を機に仕事を引退し、キャリアを投げ打って家庭に入った女性に焦点を当てている本作。一流IT企業に勤める夫エルジー役を演じたビリー・クラダップは、夫エルジーという役について「バーナデットに何が起こっているのか彼には理解できなかった。彼女は明らかに奇妙な言動をしていたけど、自分たちでなんとかできると思っていたんだ。彼は良い仕事をすること、我慢することが父親にできることだと考えていて、家族が彼を迎え入れてくれるのならばいつでも家族のもとへ行く準備ができている。」と、エルジーの夫、父としての姿について語った。
バーナデットの第一印象については、「バーナデットは、彼女自体が創造性で建築界の革新の源だから、大人として生活を管理するのが難しい。彼女は娘が産まれてから13年間仕事のない人生を送ってきた。創作に対するエネルギーは彼女の人間性を歪め、人間嫌いの突拍子のない人間になった。エルジーにとっても近寄りがたくなり、人間関係は娘との関係のみになった。」と明かした。
リチャード・リンクレイター監督については「彼は、自分の道を生きている魅力的な監督だよ。一緒に作り上げることに力を入れそこに忍耐を持っている。関わる人々が皆、最高のレベルで仕事ができるようにするため、特定のテンポを決めていない。もしそれを理解できたなら感謝しなくてはならない。それが最高の贈り物なんだから」と、尊敬の念を込め、締め括った。
『バーナデット ママは行方不明』
9月22日(金)新宿ピカデリーほかにて全国公開
配給:ロングライド
© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
Wilson Webb / Annapurna Pictures