第36回東京国際映画祭は、永年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい人物に贈る“特別功労賞”を、世界的に著名な中国映画界を代表する監督チャン・イーモウに授与することを決定した。

特別功労賞の授賞式はオープニングセレモニーにて予定

チャン・イーモウ氏は、73歳を迎えた今もなお、多彩なヒット作を世に送り出し、各地の国際映画祭で数々の賞を受賞している。その長年の映画界への貢献を評価し、特別功労賞の授与が決まった。
最新作『満江紅(マンジャンホン)』は、中国の旧正月に公開され歴史的大ヒットを記録し(現時点で2023年公開の中国映画で第1位)、今年の東京国際映画祭のガラ・セレクション部門作品に選ばれている。会期中には来日を予定しており、国際交流基金と共催の「交流ラウンジ」でトークセッションも開催する予定。
特別功労賞の授賞式は、10月23日(月)のオープニングセレモニーにて行われる予定だ。

チャン・イーモウ監督コメント
今回「特別功労賞」をいただき、とても光栄です。「映画」は世界各国の人々を結びつける懸け橋となり、民族や文化を超える交流と相互理解を促進することができます。
私には忘れられないことがあります。それは1990年に黒澤明監督がアカデミー名誉賞を受賞した時のことです。当時私はまだ駆け出しの映画監督として客席にいました。黒澤監督はそのスピーチの中で、「映画というものをまだしっかり掴んでいない」と話されました。この言葉は今でも記憶に刻まれています。
この賞を贈ってくださった東京国際映画祭に感謝いたします。また、皆さんからの励ましや応援に感謝申し上げます。これをひとつの起点と考え、今後も映画の本質を理解して、素晴らしい映画を撮る努力を続けてまいります。

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