俳優部門で有力候補とみられるスターは?
オスカー常連のアレクサンダー・ペイン監督(『サイドウェイ』)の新作『The Holdovers』は寄宿学校でクリスマス休暇を一緒に過ごすことになった教授と生徒を描き絶賛されている。作品、監督、ポール・ジアマッティの主演男優部門などが有力と言われる。
またトッド・ヘインズ監督(『キャロル』(2015))の『May December』はかつて世間を騒がせた事件を起こした女性とその映画化で彼女を演じる女優の物語で、やはり作品、監督、ナタリー・ポートマンの主演女優、ジュリアン・ムーアの助演女優賞候補などが囁かれている。
このほか作品賞に挙がりそうな作品として、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジョナサン・グレイザー監督の『The Zone of Interest』はA24作品で、英国映画ながら国際長編映画賞の有力候補であると同時に作品賞にも入るのでは、という評判。
また長編アニメーション部門の最有力候補『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』も、2023年度全米興行成績3位の大ヒットで、作品賞候補10本入りしてもおかしくないという評価を得ている。
『スパイダーマン: アクロス・ザ・スパイダーバース』
ブルーレイ&DVDセット発売中、 5,280円(税込)
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
© 2023 Sony Pictures Animation Inc. All Rights Reserved. MARVEL and all related character names: © & ™ 2023 MARVEL
さらに俳優部門で候補になりそうな有力スターを見ていくと、主演男優賞では『Ferrari』のアダム・ドライヴァー、『ナポレオン』のホアキン・フェニックスら、主演女優では『ナイアド~その決意は海を越える~』のアネット・ベニング、『Origin』のアーンジャニュー・エリスら、助演男優賞では『Memory』のピーター・サースガードら、助演女優賞では『ナポレオン』のヴァネッサ・カービー、『Saltburn』のロザムンド・パイクらの名前が浮上。
また長編アニメーション部門では先述の『スパイダーマン…』に加え、ディズニー&ピクサーの『マイ・エレメント』、宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』といった作品名が挙がっており、国際長編映画部門では先述の『The Zone …』の他にヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』(日本)、トラン・アン・ユン監督の『ポトフ 美食家と料理人』(フランス)、アキ・カウリスマキ監督の『枯れ葉』(フィンランド)などが注目されている。
もちろんここに登場した作品、俳優以外にもマークするべき名前が今後、急浮上、突如出現、という可能性も大。各映画批評家賞発表の後、最終的にどんなリストになるか、本格的なお楽しみはまさにこれからだ。