カバー画像:Photo by Bryan Bedder /Getty Images for IMG
Y2K × GIRLS
ブレイク・ライヴリー
よくファッションの流行は20年周期といわれる。10年前は古臭いけれど、20年前だと返って新しい。だから今、2000年代にハリウッドセレブが愛したY2Kファッションが、形を変えて一大ブームになっているわけ。
中でも、かつてはブリトニー・スピアーズやリンジー・ローハン等が愛用していたローライズデニムやバギーパンツは、今、少しセクシーさを抑えたハイウエストのバギージーンズに形を変えて浸透している。
例えば今年の夏、ドロップド丈のトップスで肌見せし、ボトムスにはウォッシュアウトのバギーを合わせたY2K女子たちの占有率が高かったことと言ったらない。
「ゴシップガール」ではオーストリッチのバッグやタイトなニーハイブーツ等、大人びたアイテムをモノにし、レッドカーペットでは掟破りのクラップトップ×ダメージデニムというティーンエイジらしいルックで攻めまくっていたブレイク・ライヴリー。
彼女の場合は、その後、結婚し3児のママとなった今もファッショニスタとしての勢いは止まらない。キャミソールドレスやサイドカットのボディスーツ、白い開襟シャツ×ハイウエストのロングスカートと、Y2Kの生き字引のように装う自由をエンジョイしている。
一方、Y2Kを象徴する厚底ブーツも今、パリやミラノのハイブランドが厚底シューズに形を変えて一斉にリメイク。物、人、最新トレンドと、Y2Kの復活は本格的で幅広い。
リンジー・ローハン
Y2Kのアイテムが全力投入された『ミーンガールズ』(2004)がヒットする前、リンジーはすでにダメージ加工のカーキパンツに黒いベスト、そして、プラットフォームのビーチサンダルを履いてHBOのイベントに参加している。Apple Watchっぽい時計も含めて先見性が半端ない。
マイリー・サイラス
「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」のDVDリリース・イベントに登場したマイリーの決めポーズ。ニーハイまで上げたソックスをスニーカーの上に被せたりしてなかなかだが、ポイントはY2Kの必須アイテム、チェックのミニスカートだ。
ジェニファー・ロペス
ステージではラインストーン入りTシャツにローライズのカーゴ、または煌びやかなジャンプスーツ、レッドカーペットではウエストの腹筋がポイントのボディコンスーツと、隅々までY2Kの楽しさを体現していたジェニファー。カールしたロングヘアもトレンド。
ブリトニー・スピアーズ
Y2Kを代表するポッププリンセス、ブリトニーのシグネチャーといえば、花柄のトップやタンクの下に、ギリギリまで下ろしたローライズデニムやカーゴパンツ。デニムには程よくダメージが加えられ、それらをストリート感覚で着こなすブリトニーがカッコよかった。
ヒラリー・ダフ
「リジー&Lizzie」でY2Kクィーンの1人として記憶されるヒラリー。ボーダーのニットトップにサイドライン入りのローライズなんて大胆過ぎるし、パンツの脇に付けたローズのチェーン、そして、Y2Kの代表的トレンドであるミニバッグの掛け方も可愛い。
パリス・ヒルトン
Y2Kのテーマカラーとも言える全身ピンクで身を包んだパリス。Vラインが大胆なキャミソールドレスもバービーのミニバッグもブレスレットも全部ピンク。外出時にも頭にティアラやバタフライクリップを付けるのもパリスが仕掛けたこの時代のトレンドだ。
Y2K × BOYS
ジョシュ・ハートネット
Y2Kのメンズ部門は、ダボタボのジーンズ、グラフィックTシャツ、分厚いソールのスニーカーに代表される。そもそも、ヒップホップとポップカルチャーにインスピレーションを得たこのトレンドは、2000年代初頭の空気感を残したまま、現在のファッションに定着している。
発信源のスターのルックに特化すると、この時代を代表するアイドル、ジョシュ・ハートネットのTシャツ×ローライズのダメージデニムがある。当時、ジョシュはデニムに下にはブリーフは穿かないと言い放って話題になった。
他には、2003年に開催された『アメリカン・パイ3:ウェディング大作戦』のワールドプレミアに出席した時のシャイア・ラブーフのグラフィックT、『バリスティック』のワールドプレミアに現れたマイロ・ヴィンティミリアのリーバイスのトラッカージャケット等が思い浮かぶ。
また、ヘアスタイルで行くと、2002年のVH1ベスト賞に登場したアシュトン・カッチャーのシャギーサーファー・スタイルがある。これはカリフォルニアのサーフカルチャーからインスパイアされたヘアスタイルで、今も荒波に乗ったりビーチで寛ぐサーファーたちは勿論、海とは特に縁がない若者たちに愛され続けている。
マイロ・ヴィンティミリア
リーバイスの上下の下は、思いっきりルーズに羽織ったシャツの裾を外に出し、デニムの裾に隠れる黒のスニーカーもいかにも履き倒した感じがする。こちらはマイロ・ヴィンティミリアのレッドカーペット・ファッション。自由で大胆なチョイスはシャイアと双璧。
ジャレット・パダレッキ
「ギルモア・ガールズ」のディーン役でブレイクしたパダレッキもヘアはサーファーシャギーで、裾が長いデニムにサンダルというコーデもサーファーテイスト。VネックTシャツの上にトロピカルプリントのシャツを合わせて、自由で気ままなY2K青年をアピール。
チャニング・テイタム
メンズもレディースと同じくレイヤードがトレンドだったY2K時代。青春スターとしてイケイケだったチャニングはグラフィックT×スウェット×迷彩柄のアウター、さらにデニム×スニーカーというコーデでカメラに熱視線を向けていた。そのスタイルは今も変わらない。
ニック・キャノン
スーツを着た最もエレガントなラッパーと呼ばれたニック。特集ページにはカラフルなスーツに身を包んだ写真が貼り付けられているが、彼の色彩センスはニットのバンダナからレザージャケット&パンツ、スニーカーまでオレンジでまとめたこんなスタイルにも。
ザック・エフロン
『ハイスクール・ミュージカル』でトップアイドルに上り詰めた頃のザックは、彼のプラットホームだったローライズジーンズを誰よりも美しく履きこなしていたっけ。それにシャツにタイ、ベストを組み合わせると、他の追随を許さないアメリカンボーイだったザックなのだ。
シャイア・ラブーフ
レッドカーペットにグラフィックTシャツ×バギージーンズで出席してもOKだったあの頃。そう、あの頃はアウトドアキッズだったシャイアはベースボールキャップを斜めに被ったりして、全身からストリート感を発散していた。なんか、懐かしい気がしませんか?