ゴーレムウィルスという謎の感染症が蔓延する世界を舞台に、壮絶なサバイバルを描いた『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』。ドラマで4シリーズに渡って描かれてきた主人公・間宮 響(竹内涼真)の戦いが完結する本作で、響とともに戦う青年・柴崎大和役を演じたのが、『交換ウソ日記』やドラマ「フェルマーの料理」など、近年の活躍が目覚ましい高橋文哉だ。男気溢れるキャラクターを好演し、今までにない表情を見せた高橋が、役柄に対する考えや、竹内涼真から学んだことまで、熱い思いを語ってくれた。(文・山村祥子/写真・野口貴司/デジタル編集・スクリーン編集部)
画像: 『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』高橋文哉インタビュー

高橋文哉 プロフィール

2001年3月12日生まれ。埼玉県出身。B型。

2019年「仮面ライダーゼロワン」で主人公の飛電或人役に抜擢。その後もドラマ「最愛」(2021)などに出演し、2023年は『交換ウソ日記』で単独主演、ドラマ「フェルマーの料理」でW主演を務めた。

待機作に『からかい上手の高木さん』(2024)がある。ラジオ「高橋文哉のオールナイトニッポンX」ではパーソナリティを担当するなど、幅広く活動している。

高橋文哉インタビュー

〝涼真さんは僕が目指すものを体現されていて、大和の響に対する感情と同じような気持ちを僕も涼真さんに抱いていました〞

──劇場版への出演が決まる前から「君と世界が終わる日に」シリーズをご覧になっていたそうですね。

デビューして間もない頃にSeason1をテレビで拝見したのですが『日本でこんな作品ができるんだ!』と驚きました。

極限ゾンビサバイバルというテーマを実現したこともすごいなと思いましたし、『見ている人にここまで恐怖と希望を同時に与えられるんだ、面白いな』と思っていたので、劇場版への出演が決まった時はすごく嬉しかったです。

いち視聴者として興奮して見ていた世界に自分が入れるなんて、と不思議な気持ちでした。

──今回演じられた新キャラクターの柴崎大和は、元とび職で男気溢れる性格。ゴーレム(ゾンビ)の出現によって、恋心を寄せる葵(堀田真由)と離ればなれになってしまいます。それから数年経っても、葵の生存を変わらずに信じて、手がかりの“研究タワー”を真っすぐに目指す大和は、シリーズの中でも新鮮な存在ですね。

僕が想像するに、大和もユートピアに辿り着くまでに色々なものと戦って、生き抜いてきたんだと思います。その道中で出会った人々に葵のことを尋ねるわけですが、皆、生きる気力を失っていて。大和はそういう人たちを勇気づけ、鼓舞してきたんじゃないかと想像しています。

大和が誰よりも熱量を持って生きてこられたのは、葵の存在があったからだと思うんです。どうやって食料を確保したのか、とか、色々な疑問はあるけれど、命よりも大切な葵が、大和の何よりの原動力になっていたと思います。

──大和は葵に対して、なかなか言葉で愛情を伝えられませんが、高橋さんご自身はいかがですか?

僕自身は、思ったことは何でも言葉にするほうです。でも大和も、ユートピアの地下街の仲間には思ったことをはっきり言うし、腹を立てた時は感情を露わにしますよね。基本的には、相手と向き合い、考えを伝えて戦うので、葵に対しても自分の気持ちに嘘はついていなくて、言葉にできないだけ。

僕もたとえば母親に対しては、思ったこと全てを言えないこともあるので、その意味では大和に近い部分もあるのかもしれませんが、大体の人に思ったことは言えるほうだと思います。

──高橋さんご自身も、2023年は『交換ウソ日記』とドラマ「フェルマーの料理」で主演を務められています。“座長”という視点で竹内さんを見られていたのでしょうか。

そうですね。涼真さんは、主演俳優として僕が目指すものを体現されている方だと思っているんです。現場でスタッフやキャストの皆さんとコミュニケーションを取って、時にはふざけながらも、本番ではしっかり気を引き締めて素敵なお芝居をする姿を見て『僕も涼真さんみたいな主演俳優になりたい』と思いました。その姿に近づけるように、今も意識しながら過ごしています。

それに『きみセカ』を見ていた自分としては、響とお芝居できたことも本当に嬉しかったんですよね。大和は無意識のうちに響の背中を追いかけて、響が危機に陥った時は自分が助けなきゃ、と思っている。僕も涼真さんの背中を見て『涼真さんが困った時に支えられるのは自分しかいない』と思いながら臨んでいたので、大和の響に対する感情と同じような気持ちを、僕も涼真さんに抱いていました。

hair&make/大木利保(CONTINUE) styling/Shinya Tokita

『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』

画像: 『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』

2021年にテレビでSeason1が放送されたのを皮切りに、Season4まで製作された人気シリーズの劇場版。

舞台はゴーレムと呼ばれるゾンビが蔓延する日本。過酷な戦いを生き抜いてきた間宮響は、亡き恋人・小笠原来美との間に生まれた娘・ミライを何者かに奪われてしまう。手がかりである“ユートピア”に辿り着いた響はそこで、とび職の青年・柴崎大和に出会う。

大和もまた、特別な思いを抱いている幼なじみの葵を探して、タワーの地下街に潜んでいた仲間たちと行動を共にしていた。やがて明らかになる、ミライを巡る真実。最愛の娘を救うため、響は最後の戦いに挑む。

主人公の間宮響を演じるのは、ドラマ版から主演を務めてきた竹内涼真。映画で初登場となる柴崎大和役を高橋文哉が、羽鳥葵役を堀田真由が演じるほか、板垣李光人、窪塚愛流、橘 優輝、黒羽真璃央、吉田鋼太郎らが出演。

『いちごの唄』(2019)などの菅原伸太郎が、ドラマ版に続いて監督を務める。

柴崎大和(高橋文哉)

画像: 柴崎大和(高橋文哉)

頭で考えるよりも先に体が動く、猪突猛進な性格の青年。かつてはとび職として働いていた。離ればなれになった幼なじみの葵を探し、ユートピアの地下街に辿り着く。

『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』
公開中
日本/2023/1時間56分/配給:東宝
監督:菅原伸太郎
脚本:丑尾健太郎
出演:竹内涼真、高橋文哉、堀田真由、板垣李光人、窪塚愛流、橘 優輝、吉柳咲良、須賀健太、味方良介、黒羽真璃央、吉田鋼太郎

©︎ 2024「君と世界が終わる日に」製作委員会

This article is a sponsored article by
''.