主演の精神科医・新島⼩夜⼦(さよこ)役を演じるのは、『Dr.コトー診療所』(22)、『君たちはどう⽣きるか』『ミステリと⾔う勿れ』(23)など話題作に⽴て続けに出演し、アーティストとしても昨年12⽉に全国ツアー「柴咲コウ CONCERT TOUR 2023 ACTOR'S THE BEST」を開催するなど幅広く活躍を続ける、⽇本を代表する俳優・柴咲コウ。他⼈の復讐に協⼒する謎に包まれた精神科医という難しい役どころを⾒事に演じる。⼀⽅、殺された娘の復讐に燃える男・アルベール役を演じるのは、主演を務めた『レ・ミゼラブル』(19)が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部⾨で審査員賞を受賞、フランス国内では⽶アカデミー賞にあたるセザール賞主演男優賞にノミネートされるなど、今フランスで最も注⽬を浴びる俳優・ダミアン・ボナールとタッグを組む。全編フランスロケ、フランス語にて撮影され、撮影の約半年前から仏語のレッスンを受け臨んだという柴咲。今回の主演オファー
に対し、「なぜ私なのだろう、フランス語も話せないのに」という驚きと同時に「⿊沢 清監督とお仕事がしたかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅⼒を感じ、ずっと深く触れたかったという個⼈的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました」と意欲溢れる想いを寄せた。
新島⼩夜⼦役:柴咲コウ Q&Aコメント
Q:オファーがきた時の⼼境
なぜ私なのだろう?フランス語も話せないのに?と思いましたし、そのことは⿊沢清監督とプロデューサーにお会いした際にお伝えしました。しかし、単純に⿊沢清監督とお仕事したかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅⼒を感じ、ずっと深く触れたかったという個⼈的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました。
Q:フランスでの撮影を振り返って
フランス⼈スタッフ皆さんの⿊沢清監督へのリスペクトが、現場の空気感や集中⼒に表れているなと思いました。
私⾃⾝はとにかく夢中で撮影のみに専念していました。苦労をあげればキリがありませんが、「楽しく毎⽇撮影する」という⽬標は達成できました。録⾳部・フランソワからダメ出しされないときには「よしっ!」とガッツポーズしてました(笑)。
Q:フランス語・フランスでのロケへの準備
撮影の半年ほど前から仏語レッスンを⽇本で受けました。当然台詞中⼼ですが、あまりに基礎的なところは⾶ばすとどうにも応⽤が利きませんから、基礎的なところも含めつつ進⾏してもらいました。監督からは発⾳に関してはそんなに完璧は求めていないと事前に⾔われましたが、観客の⽅が聴いて違和感のないように、と撮影中も改善を努めました。
2ヶ⽉強の滞在中はキッチン付きのアパートを要望しました。⾃分で⾷べるものの⽤意ができたのと、まるで役そのもののようにフランスで⽣活している⼈として街に溶け込めた気がしたのは良かったです。
Q:本作はどのような作品になったか
外国語でお芝居をすることの難しさ、そしてそれを上回る楽しさを教えてくださいました。
⿊沢 清監督コメント
26年前にオリジナル・ビデオ作品として脚本家・⾼橋洋に書いてもらった脚本は、徹底的に復讐していく物語なのですが、これが⾮常によくできていて、チャンスがあればもう⼀度映画化したいとずっと願っていました。
それがひょんなきっかけでフランス映画としてリメイクできたことは幸運という他ありません。
そして、それ以上の幸運は何と⾔っても柴咲コウさんの参加でしょう。本当に素晴らしい⼥優でした。彼⼥の鋭く妖しい眼差しと、野獣のような⾝のこなしが、この映画をオリジナル版にもましてミステリアスで深みのある作品に格上げしてくれました。
『蛇の道』
6⽉14⽇(⾦)全国劇場公開
何者かによって8歳の愛娘を殺された⽗、アルベール・バシュレ(ダミアン・ボナール)。偶然出会った精神科医の新島⼩夜⼦(柴咲コウ)の協⼒を得て、犯⼈を突き⽌め復讐することを⽣きがいに、殺意を燃やす。
“誰に、なぜ、娘は殺されたのか”。
とある財団の関係者たちを2⼈で拉致していく中で、次第に明らかになっていく真相。
“必ずこの⼿で犯⼈に報いを̶̶”
その先に待っているのは、⼈の道か、蛇の道か。
監督・脚本:⿊沢 清
出演:柴咲コウ、ダミアン・ボナール
原案:『蛇の道』(1998年⼤映作品)