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ザック・エフロン
1987年10月18日生れ
米カリフォルニア州出身
全米トップ・アイドルとして登場!
ザックは10代前半からテレビ界を中心にプロとして演技活動をスタート。2004年のテレビ映画「ミラクル・ラン」ではヤング・アーティスト・アワードにノミネートされるなど、初期から注目されていた。
すると2006年に始まったディズニー・チャンネルのミュージカルTV映画『ハイスクール・ミュージカル』に主演で抜擢されるチャンスが到来。高校のバスケットボール選手トロイたちを中心にした青春コメディ・ミュージカルで、歌って踊って好演したザックはあっという間にティーンのアイドルに。
2007年には続編も製作。さらに同年ヒット・ミュージカル舞台の映画化『ヘアスプレー』にも出演し好評を得る。そして2008年、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』が劇場公開され、全米トップアイドルに。日本でもこの映画で人気が爆発した。
将来が楽しみな若手の片鱗を見せ始める
最初は当然ながら青春ものへの出演が多く、コメディ『セブンティーン・アゲイン』(2009)や感動作『きみがくれた未来』(2010)などで良い評価を得ていたものの、ザック自身はこの頃からすでに次のステップを考えていた様子があった。
リチャード・リンクレイター監督の意欲作『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』(2008、日本はDVD発売)で後に映画界の大物になるオーソン・ウェルズと出会う俳優志望の高校生を演じたり、ニコール・キッドマンら実力派と共演した『ペーパーボーイ 真夏の引力』(2012)ではイメージを覆すような青年役を熱演したり、名作『シャイン』のスコット・ヒックス監督と組んだベストセラーの映画化『一枚のめぐり逢い』(2012)などで容姿だけではない演技力を見せようと奮闘する姿が見られた。
名優や若き才人と幅広くコラボ
ザックの演技への意欲は業界でも伝わるのか、様々なタイプの俳優と共演している。そしてザックは必ずしも主演にこだわった役選びをしていない。『パークラン ドケネディ暗殺、真実の4日間』(2013)はトム・ハンクスが製作者の一人に名を連ねた問題作で、凶弾に倒れたJFKが運び込まれる病院の医師の一人を多くの有名俳優たちに混じって演じ、光るものを感じさせる。
セス・ローゲンと共演したコメディ『ネイバーズ』(2014)では主人公のお騒がせな隣人を怪演。ヒットして続編も作られた。同じく2014年には自分で製作も担当した『恋人まで1%』で、マイルズ・テラー、マイケル・B・ジョーダンらその後大きく成長する若手たちと共演。
2016年のアダルトコメディ『ダーティ・グランパ』では名優ロバート・デ・ニーロと張り合うまでになっている。
30代を迎えこれまでにないチャレンジも
30歳を迎えた2017年は大活躍で、ヒュー・ジャックマンと共演した大ヒット作『グレイテスト・ショーマン』で再びミュージカル・スターとしての才能を披露。ドウェイン・ジョンソン共演のバディもの『ベイウォッチ』(日本はDVD発売)では鍛え上げた筋肉美でファンを魅了し、ジェームズ・フランコ監督・主演のA24作品『ディザスター・アーティスト』(日本は配信公開)にも顔を出し、ドラッグ売人役をこなしている。
続いて観客を驚かせた『テッド・バンディ』(2019)に主演。これは米国で実在した有名な凶悪連続殺人犯を演じたもので、自ら製作総指揮も担当。それまでのザックのイメージを一変させるような役作りを見せ、もはや単なるイケメン若手俳優ではないことを証明した。
実力派としてさらに一歩前進
その後、マシュー・マコノヒー共演の『ビーチ・バム まじめに不真面目』(2019)、SFホラー『炎の少女チャーリー』(2022)などを経て、最新作『アイアンクロー』(2023)で再び我々を驚かせる。
ここでザックが演じるのは実在のプロレスラーで鉄の爪の異名を持つ、フリッツ・フォン・エリックの息子ケビン。尊敬する父の元、世界ヘビー級王者になることを宿命づけられた4兄弟の葛藤と過酷な運命を描くもので、長男(実際は次男)ケビンを肉体改造して、複雑な精神面も見事に演じたザックの熱演に絶賛が集まっている。
ケビン本人も「ザックのロープワークには驚いた。プロ以上の技術だ」と称賛。ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞ではアンサンブル演技賞を受賞した。着実に実力を着けて前に進むザックの快進撃はまだまだ続きそうだ。
ザック・エフロンの劇場公開最新作はこちら
『アイアンクロー』
2024年4月5日(金)公開
配給:キノフィルムズ
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