アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族を描く『関心領域』が5月24日(金)公開される。このたび、俳優陣の演技の舞台裏に迫る特別映像が届いた。

ホロコースト加害者の「普通」を演じることの難しさ

『関心領域』の主人公はアウシュビッツ収容所所長のルドルフ・ヘスとその妻ヘートヴィヒ。“人類史上最悪の犯罪”とされるホロコーストの加害者の「普通」の日常を演じた俳優陣の演技の舞台裏に迫る映像が解禁となった。

主人公のルドルフ・ヘス役を演じるにあたり、クリスティアン・フリーデルはジョナサン・グレイザー監督から「真実を語る時は目で嘘をついて、目で真実を語る時は言葉で嘘をつくように」というアドバイスをもらったと明かす。キャラクターについては「彼は何を考えているのか読み取れないはずだ。彼はいたって普通で、時には退屈な男に映る。加害者には見えない」と分析。

妻のヘートヴィヒを演じたザンドラ・ヒュラーは「ヘス家のことは知らなかった。出演すべきか最後まで思い悩んだ」とオファーをもらった時の心境を告白している。

そんな2人が演技に集中できるよう、ジョナサン・グレイザー監督はヘス家が暮らした空間を用意。演者の目に入らないよう家や庭のあちこちに無人カメラを設置し、監督らスタッフは地下で機材を操作。延々とカメラを回し続け、彼らがどのように動くかを“観察”していたという。

膨大な撮影データを細かく繋げていく編集作業もかなりの労力を要するが、監督は「360度どこを見渡しても居住空間が広がってる。だからリアルさが増した。撮影した映像を並び替え、伝えたいストーリーを組み立てていった」と演者の自然な動作を中心に映画を作り上げていったと明かしている。

さらに主演の2人について「(ルドルフとヘートヴィヒを)今の私たちを写す鏡としてもとらえた。2人は真実を伝えることに心血を注いでくれた」と絶賛している。

画像: 『関心領域』特別映像3 俳優が明かす裏側 www.youtube.com

『関心領域』特別映像3 俳優が明かす裏側

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『関心領域』 
5月24日(金) 新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開 
配給:ハピネットファントム・スタジオ 
© Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved. 

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